キャバ嬢と言えば、18歳、19歳、20代前半が非常に多く、20代後半もそれなりに多く、30代以上はほとんど見られないというイメージがあると思います。
そのイメージはあながち間違いではないのですが、最近では30代のキャバ嬢が増えています。
色々な年代の女性が働けるようになりつつあるのです。
本稿では、キャバ嬢と年齢の関係を解説していきます。
若い世代からの絶大な人気
最近は少し落ち着きましたが、一昔前に比べてキャバ嬢という職業の人気はすさまじく高まりました。
キャバ嬢の教科書とも表現される雑誌『小悪魔Ageha』は、2008年には40万分以上の発行を記録していることからも、この事実は明らかです。
2011年頃から徐々に人気が衰えていき、2014年には休刊となりましたが、これには編集長の退任なども深くかかわっており、キャバクラ業界の人気が低下したのではありません。
そのため、休刊後もニーズは根強く、すぐに復刊されることとなりました。
この影響のため、キャバ嬢は多くの女性にとって注目されるようになりました。
小悪魔Agehaの人気が絶頂となった頃の、あるケータイアンケート調査を見てみると、15~22歳の女性のなりたい職業として、キャバ嬢・ホステスが第9位にランクインしています。
これは、OLやデザイナーといった、女性らしい様々な職業を抑えてのランクインだったため、大きく注目を集めることとなりました。
最近では、このような調査はあまり見られませんし、当時ほどの人気はないため、同じようなアンケート調査を行なっても、ランクダウンしていることと思います。
それでも、今もメディアなどにキャバ嬢が登場することは多いですし、人気は決して低くないでしょう。
もちろん、キャバ嬢という仕事の人気が高まった背景には色々な原因があると思います。
女性の貧困が深刻化している昨今では、普通の仕事で女性が食べていくのは、簡単ではなくなっています。
普通の会社でOLになっても、給料はそれほどもらえませんし、シングルマザーなどになると、子供の養育も必要ですから、普通の仕事ではなかなか働くことができず、深刻な貧困状態に陥ることがあります。
それとは対照的に、キャバ嬢はキラキラとした存在です。
OLは地味でキャバ嬢は華やかに見えます。
一般的な女性の職業に就けば、真面目に働いても地味な生活になり、ちょっと間違えれば貧困に陥ってしまうのですが、キャバ嬢はお金をたくさん稼いで、男性からチヤホヤされて、キラキラした場所で華やかに活躍しているように見えます。
もちろん、キャバ嬢もキャバ嬢なりの大変さがあります。
しかし、その大変さを前面に押し出して、華やかさを損なうことはできない職業ですから、努めてキラキラと振舞い、多くの女性から憧れられる結果となっています。
女性の経済的な不安が増え、お金に対する渇望が深刻になればなるほど、キャバ嬢が注目される流れが出来ています。
お金を稼げるという意味では、風俗嬢も同じなのですが、風俗嬢は華やかなイメージがあまりありませんから、キャバ嬢ほどに人気ではありません。
また、AV女優は、最近ではメディア進出が進んだり、一般層からの人気も獲得したりして、華やかな存在とも思われるため、ややキャバ嬢には似た要素があると思います。
しかしキャバ嬢は、風俗嬢やAV女優とは異なり、セックスを売る商売ではありません。
それを使うことなく、美貌や接客技術などだけで勝負する仕事ですから、そこに魅力を覚える人も多いのだと思います。
以上のような理由で、若い層がキャバ嬢にあこがれるケースが非常に多くなっているということを、まずは知っておいてください。
30代の人気も上昇中
しかし、キャバ嬢に憧れたり、実際にキャバ嬢になったりするのは、若い女の子達ばかりではありません。
若い子以外でも、30代になってからキャバ嬢になる女性も増えてきているのです。
一般的な認識では、キャバ嬢は若い女性がほとんどというイメージがあります。
お客さんたちも、若くてきれいな女性と楽しくお酒を飲んで、話すことを目的としていますから、若い女性でなければ務まらないのも事実です。
したがって、30代になってからキャバ嬢になる女性が増えているといっても、キャバ嬢全体で見ればまだ20代前半から後半くらいの女性が圧倒的多数となっています。
それでも、増えているのは事実です。
その理由として、結婚の在り方が変わっていることが挙げられるでしょう。
離婚率が上昇しているのは、皆さんもご存知だと思います。
例えば、20代前半で結婚した女性が、30代になってから離婚し、10年くらい専業主婦をやっていたとすれば、どうなるでしょうか。
よほど高等な資格やスキルがなければ、10年間の空白期間がある30代の女性を、積極的に採用しようとする会社はほとんどないはずです。
したがって、生活していくためにはパートなどで働くことになりますが、それだけでは貧困状態に陥ってしまい、少なくとも結婚していた時代よりもずっと苦労することになるでしょう。
このような場合、まだまだ女性的魅力がある女性が、経済力を手に入れるために、人生で初めてキャバ嬢になることがあるのです。
キャバ嬢になれば、人気がそれほどでなくても、パートよりも大きく稼ぐことができます。
人気が出れば、もっと大きく稼ぐことができます。
また、業界側としても、この流れを好ましいものと考える風潮があります。
年上好きの男性が増えていたり、熟女ブームと言われたり、メディアを美魔女なる女性たちが賑わせたりしていることからも分かりますが、30代以上の綺麗な女性に対する世間のニーズは高まっています。
さらに、現在の若い女性たちよりも、30代以上の女性の方が真面目に働く傾向があります。
そもそも、30代でキャバ嬢になる女性は、何らかの事情を抱えていることがあるため、自立心や向上心が強く、ハングリーなのです。
したがって、30代のキャバ嬢の真面目な働きぶりや、年齢ゆえの美意識などから、30代のキャバ嬢を受け入れるお店も増えてきているそうです。
お客さんからしてみれば、20代のそれなりにきれいなキャバ嬢と、30代のとてもきれいなキャバ嬢では、断然30代の方がいいと考える人もたくさんいます。
ですから、需要があるから供給も生まれると考えると、30代のキャバ嬢が誕生しているのも、何ら不思議なことではありません。
40代ってどうなるの?
では、20代でキャバ嬢になった女性が、長く続けて30代を経て、40代になったらどうなるのでしょうか。
あるいは30代で初めてキャバ嬢になった女性が、そのまま40代になったらどうなるのでしょうか。
さすがに、40代のキャバ嬢というのは、ほとんど聞きません。
スナックの店員やママでは珍しくない年齢ですが、キャバクラという華やかな世界では、どうしても違和感ある存在になってしまうでしょう。
もちろん、30代で超売れっ子だったキャバ嬢が、そのまま在籍を続けて40代になり、そのまま稼ぐことができるというケースも、ないわけではないと思います。
しかし、ほとんどありえないと考えたほうが現実的です。
40代にもなれば、30代では綺麗だったキャバ嬢の美貌にも、かげりが見えてきます。
20代のキャバ嬢が30代になるのと、30代のキャバ嬢が40代になるのとでは、大違いなのです。
実際、30代のキャバ嬢にインタビューをしてみても、
年齢を理由に人気が低下して、辞めなければならなくなったら大変だ、生活できなくなる。
いつまで綺麗でいられるんだろう。
あと何年、やっていけるんだろう。
という不安の声がたくさん見られます。
しかし、30代まで水商売をやってきた女性が、40代になってキャバ嬢としてやっていけなくなり、水商売から足を洗えば、その後の人生は困難になるでしょう。
正社員雇用は難しいですし、パートで稼いでいくことになります。
30代で十分に貯蓄していたとしても、余裕のある生活ができない可能性も高いです。
そこで、40代になってキャバ嬢を続けられなくなった時にも、水商売そのものをやめるのではなく、裏方に回るという働き方を検討しておくべきです。
30代でそれを見据えていれば、40歳前後になって「そろそろ潮時かな」と思った時、お店の管理職の方にシフトしていくのです。
これは、年齢を理由に、第一線で働けなくなる仕事を考えてみると良いでしょう。
一流のボクサーも、いつまでもチャンピオンではいられません。
辰吉丈一郎のように、40代になってからも現役を謳い、ボクシングを続けている人もいますが、それは彼一人だけで、彼のカリスマ性があって初めてできることです。
多くのボクサーは、限界を感じると引退します。
元世界チャンピオンなどであれば、ミズノなどのスポーツ関連会社に就職することもありますが、多くのボクサーは生涯ボクサーに携わりたいという考えから、自分でジムを開いたり、かつての所属ジムでトレーナーになったり、ボクシングの解説者になったりします。
つまり、第一線から裏方に退いて、働く道を選ぶのです。
キャバ嬢も同じです。
引退後の働き方を見据えて、裏方として働くことを考えるのです。
お店によっては、ママやチーママといった役職があるお店もありますし、女の子の教育にあたるマネージャーとして働く道もあるでしょう。
人によっては、自分でお店を出すケースもあります。
キャバ嬢は、基本的に若い女性中心に回っているように見えますが、それを回している裏方が必ず存在します。
そこに、元キャバ嬢が入っていくという道もあります。
それを見据えて真面目に働いていけば、きっと40代になっても業界で働いていくことができると思います。
まとめ
今やキャバ嬢は、若い女性のあこがれの職業になりました。
若い年代の女性たちが、キャバ嬢になるケースは非常に多くなっています。
それと同時に、30代のキャバ嬢も増えています。
今のキャバクラ業界は、30代の女性でも活躍できる環境が整いつつあるのです。
そして、キャバ嬢として働くのが難しい年齢になっても、キャバクラ業界で働き続けることもできます。
つまり、現在のキャバクラ業界は、あらゆる年代の女性が働ける場所になっているのです。
皆さんも、自分の年齢を理由にキャバクラ業界を諦める人もいるかもしれませんが、案外働けるものなのです。