キャバ嬢の悩みは色々ありますが、多くのキャバ嬢が必ずと言っていいほど悩むことがあります。
テクニックのあるキャバ嬢でも悩むほどの悩みです。
それは何かと言えば、特定のお客さんに対して「なんだか苦手だな」と思ってしまうというものです。
これはなんとなく生理的に苦手という感情や、なんとなく性格が合わないという感情によるものであることがほとんどです。
苦手なお客さんはかならずいる
自分が嫌いなタイプだという感情であり、そのようなお客さんとはどのようにコミュニケーションをとっていいかわからなくなってしまうのです。
これは当然のことでしょう。
キャバクラに来店したお客さんであるから接しているだけで、普段はそのような苦手なタイプの相手はできるだけ避けてきているはずです。
つまり、付き合った経験が非常に浅い属性の相手であり、このように接すればうまくいくという経験則を持っていないのです。
苦手と感じる人には色々なタイプがあると思います。
うなずきやあいづちによってリズムを作っていこうと思っても、なんだかつかみどころがなく会話が弾んでいかなければ、生理的な相性や性格的な相性とは関係なく苦手と感じることでしょう。
また、言うことがことごとく批判的で意地悪な人であれば、これまた得意と感じることは難しいでしょう。
難しい話を一方的にしゃべるお客さんも嫌ですね。他にも色々考えられますが、苦手意識を感じてしまう人はとにかくいるものです。
本稿では、苦手なタイプのお客さんと接客する際のコツをお教えします。
4つのテクニックで乗り越えよう
苦手なタイプのお客さんへの接客では、以下の4つの対応が有効となります。
それは、
- 大好きな人の像をお客さんにかぶせる
- お客さんの良い所を探す
- お客さんに教えを乞う
- 沈黙する
大好きな人の像をお客さんにかぶせる
この方法は古くから知られているもので、あなたもやったことがあるかもしれません。
嫌いな異性と話したくないのに話さなければならない時には、自分の大好きな異性の像をかぶせ、大好きな人と話していると思い込むのです。
最初は難しいですが、繰り返してく内にできるようになっていきます。
大好きな人と話していると思い込めるようになれば、笑顔で接客することができるようになります。
なぜならば、大好きな人に対しては「あばたもえくぼ」になるように、そのお客さんの悪い部分に目がいかなくなるからです。
良いところにしか注意が向かなくなり、うまくいけば仲良くなれるようになります。
キャバクラに勤める私の友人に「嫌な人くるでしょ。どうやって乗り切るの?」と聞いたら、「福沢諭吉と話していると思い込んでお金お金って考えている」とのことでした。
しかし、その友人はなかなか成績が振るいませんでした。
おそらく、お客さんをお金と思い込んで接客していたことで、お客さんに言外の言としてそのことが伝わってしまったのでしょう。
「結局、キャバ嬢なんて金目当てだろ」と思われたのです。
そこで、その友人にこのテクニックを伝えてみました。
すると、目に見えて成績が上がっていきました。
以前のようにお金という無機質な物に見立てて「お金が好きです」ではなく、好きな人に見立てて「あなたが好きです」ということが、これまた言外の言として伝わったからです。
それ以降、どのようなお客さんに対してもマルチに対応できるようになったそうです。
それもそのはず。
お客さんを自分の大好きな人と思い込めるようになれば、その人を喜ばせよう、いい気分になってもらおう、話は真面目に聞こう、できれば盛り上げよう、そしてあわよくば好かれたいと自然に思うことができ、表情も自然と良いものになるからです。
すると、お客さんは実際に喜び、いい気分になり、話は楽しく、いつしかあなたのことが好きになります。
相手を理想の人間として扱えば、相手は本当に理想的な人間になってしまうのです。
お客さんの良い所を探す
これは比較的よく知られたもので、嫌いな人がすべて悪く見えるのは嫌いゆえにいい面を見ようとしないからであり、どんな人でもどこか良い所があるのだからそこを見つけてみようというものです。
すこしその姿勢になってみると、話を聞いている内に「あれ、なんかいいこと言ってるじゃん」と気づくことが出てきます。
良い所が見つかれば、その良い所に注目して会話を広げていき、掘り下げることもできます。
ちなみに、これは単に性格的なことや考え方としてのプラスの面ではなく、プラスになると思えるものならば何でもいいでしょう。
例えば、お客さんのなかにはなにかにつけて批判的になる人がいます。
「いやいや、それは~~」「それはちがうでしょ」「わからないの?(わからないなんてどうかしてるぜ)」「要するに~~でしょ?」というようなことをよく言うお客さんです。
何を言ってもNOで返されれば、苦手と思わないのは難しいでしょう。
このようなお客さんのいいところを見つけるのは難しそうですね。
しかし、このようなお客さんでさえも、色々な視点から見ていけばいい所が見つかってくるものです。
まず、何でも否定的・批判的に返されると嫌われていると感じるかもしれませんが、それはお客さんの会話のクセであって、あなたのことを嫌っているわけではありません。
そして、話がかみ合っていないわけでもありません。
ならば、そのNOを言いがちなクセを気持ちよく出させてあげることによって、うまくいく場合が非常に多いのです。
つまり、お客さんがNOと言ってもそれは自分を批判しているのではないと認識し、単なる話の前置きであると考えます。
そうして会話をしていると、そのようなお客さんは普段人から嫌われがちであるため、「この子は俺の話をよくきいてくれるじゃないか」と気分を良くするのです。
コツを掴めば扱いやすいのはその人の好い所と言っていいでしょう。
お客さんに教えを乞う
次にありがちなのは、非常によくしゃべるお客さんです。
楽しい会話でおしゃべりになるになるのはいいのですが、話し相手のことを一切考えずにしゃべり倒して、一方的に理解を求めるようなお客さんに対しては苦手意識を感じる人は多いでしょう。
難しい話でよく理解できず、しかし理解を求められるというのは苦痛です。
例えば、お客さんが株式投資のことを、専門的なことも含めてしゃべりまくってきたとしましょう。
多くのキャバ嬢にとってはちんぷんかんぷんの話です。
何もわからないままにニコニコしながら話を聞いていると、「ここまでの話分かった?」といわれたり「~~~なんだけど、どう思う?」と言われたりすることもあり、その時は非常に困惑してしまうことでしょう。
苦手意識が芽生えるのも当然のことです。
こんなときは、理解しているフリをするのはよくありません。
理解できていないのに理解しているフリをして、どこかで理解していないことがばれてしまうと気分を悪くさせてしまいます。
また、知ったかぶって質問に答えてしまえば、理解していなかったことがばれてしまうことでしょう。
そんなときには、正直に「すみません、知らないことばかりで理解できません」というのが一番です。
そして、素直に教えを乞うのです。
話の大筋や専門用語に対する質問をすれば、とりあえず会話は続いていきます。
そして、話を理解することができれば、お客さんは嬉しくなります。
なぜならば、自分の関心があることについて興味を示してくれたことを嬉しく感じ、また自分の解説が理解されたことを嬉しく感じるからです。
このテクニックを使う時には、体を前のめりにして、うなずきなどの反応を大きくして、お客さんの話が面白いと感じていることを伝えましょう。
お客さんはきっとあなたのことが好きになりますし、難しい話をされたときは質問すればいいということが分かれば苦手意識を抱かずに接することができるはずです。
沈黙する
無口なお客さんも苦手だと感じやすいものですね。
会話のきっかけをつかもうと「どのようなご縁でいらしたんですか?」と聞いても「いや別に・・・案内所で聞いて・・・」などと言われて会話が終わってしまうこともあります。
このような場合、とにかくキャバ嬢は話をして楽しませるのが仕事という思いから、色々と会話を振ってしまうキャバ嬢が多いものですが、それでは逆効果です。
ではどうするか。
このようなときには、相手が話し出すまでこちらも沈黙するという方法があります。
無口なお客さんの中にはよく考えてからポツ、ポツと核心を突くような話し方をするお客さんもおり、そのようなお客さんが考えている時に色々話しかけると嫌われてしまいます。
沈黙をするのはとても不安になりますが、どのような話題を振っても逆効果になるのですから、黙っておくのが得策です。
また、お客さんによっては女性と話すことにプレッシャーを感じていることもあります。
その場合にも会話を振って発言を促すよりも、話し始めるのを待っておいた方がよいのです。
ただし、中には本当に無口な人もおり、お互いに沈黙しているとセット時間が終わるまで全く会話がないような場合もあります。
5分くらい沈黙しても進展がない場合には、二人の共通の話題を振って会話をリードするようにしましょう。
例えば、二人の目の前にはお酒の入ったグラスがありますね。
「お酒はよく飲まれるんですか?」などでもいいと思います。
そこから会話を発展させていくのは簡単ではありませんが、そこは腕の見せ所です。
もっとも、沈黙が続くのは5分程度ということが多く、ほとんどのお客さんは沈黙に耐えられなくなって話し始めるものです。
上記のようなテクニックによって苦手な人が減れば、仕事が楽しくなります。
あなたのことを好きになるお客さんは確実に増え、成績も伸びていくことでしょう。