キャバクラ嬢として仕事をしていると“枕営業”という言葉を耳にしますが、この枕営業とはどういった営業スタイルなのでしょうか。
これはお客さんとエッチをすることで指名を獲得し、お客さんを繋ぎ止める接客スタイルです。
枕営業とは
これまでの水商売は「お酒を飲む仕事だから身体を壊しそう」、「夜型の生活は不健康」など、ネガティブなイメージが持たれていました。
しかし、現在はドラマやマンガのテーマにキャバクラが登場するようになり、女子大生がキャバクラのアルバイトをすることも当たり前となっています。
これだけメジャーになったキャバクラのアルバイトですが、その中で“枕営業”という言葉を耳にすることがあります。
この枕営業とはどういったものなのでしょうか。
枕営業とはキャバクラ嬢がお客さんとエッチをすることを指す、キャバクラの業界用語です。
お客さんとエッチをすることによって、お客さんを繋ぎ止めることが出来ます。
キャバクラ好きの男性は複数のキャバクラへ通っているため、いつ自分から離れるか分からないのです。
そのため、枕営業でお客さんが離れることを防いでいます。
エッチをするだけで繋ぎ止められるのであれば誰でも枕営業をしたくなりますが、彼氏以外の男性とエッチをすることに抵抗があるもの。
さらに、キャバクラ本来の接客とはトークとお酒で楽しませることが基本です。
エッチをしてしまったら風俗になってしまうでしょう。
確かにキャバクラ嬢はゴージャスなドレスと盛ったヘアスタイルで美しく着飾っており、自分に気があるかのような接客をする場合もあります。
中にはこれで勘違いするお客さんもいることでしょう。
そのお客さんが毎回シャンパンを入れてくれるような太客でしたら、絶対に逃したくないと考えるもの。
しかし、キャバクラは風俗ではありませんので、あくまで接客やトークでお客さんを引き寄せなければなりません。
そのため、枕営業はキャバクラ嬢としてフェアな方法では無いのです。
実際に枕営業をせずともナンバーワンになるキャバクラ嬢は数多くいます。
中には「私も枕営業をやれば簡単にナンバーワンになれる」と考えるキャバクラ嬢もいるでしょうが、それは自分磨きなどで手を抜いている証拠でしょう。
確かに枕営業で指名を増やすことは可能ですが、プロフェッショナルな接客を目指すのであれば、正攻法で指名数を増やすようにしましょう。
枕営業は自分を安売りすることになってしまいます。
中には最初から枕営業を求めてキャバクラへやって来るお客さんもいますが、プロフェッショナルなキャバクラ嬢であれば、それを巧みにかわすスキルが必要です。
そして、そういったお客さんを再び来店させることが大切でしょう。
業界用語「特攻」の意味
どのような職種でもその業界だけで使われる業界用語というものがありますが、キャバクラに代表されるナイトワークの世界にも業界用語はあります。
代表的なものは特攻でしょう。
キャバクラへやって来るお客さんの中には、キャバクラ嬢の枕営業を目的にする男性もいますが、そういったお客さんに対して実際に枕営業をするキャバクラ嬢を特攻と呼びます。
何度も指名をしてくれるお客さんが相手であればそのようなことも考えられますが、中にはそれほど指名をしていないお客さんに対して枕営業をするキャバクラ嬢もいます。
こういったキャバクラ嬢は典型的な特攻と言えるでしょう。
ナイトワークの世界には“みてこ”という業界用語もあります。
これは18歳未満でありながらナイトワークで働いている女性のことを指します。
ナイトワークで働く場合、18歳以上でなければなりません。
18歳未満の女性を働かせてしまうと営業停止になってしまうので、お店としては絶対に避けたいのです。
こういった“みてこ”になるのは高校中退の女性が多いとされています。
ちなみに“みてこ”とは「身分証明証を見せられない子」の略です。
業界用語はナイトワークの女性に対するものだけではありません。
キャバクラの店内で遣うものに対しても業界用語がありますが、中でも爪楊枝は黒文字と呼ばれています。
かつて爪楊枝は黒文字と呼ばれていたことから、現在も黒文字と読んでいるのです。
爪楊枝という言葉は“妻用事”という言葉を連想させるため、お客さんが帰ってしまうと考えられています。
そのため、爪楊枝を黒文字と呼ぶようにしているのです。
そのほかに赤伝と黒伝と呼ばれるものがあります。
これは伝票の色を示しており、赤伝はフリーのお客さん、黒伝は指名のお客さんに使用されており、伝票の色を見るだけでどのようなお客さんか分かるのです。
赤伝の中にはさらに細かい種類分けがあり、“割引券を使ったお客さん”と“正規料金で入ったお客さん”の見分けが出来ます。
さらに、キャバクラ嬢の接客スタイルにも業界用語があります。
友だちのようにフレンドリーな接客スタイルを友営と呼びます。
フレンドリーな接客ですのでナチュラルな自分が出せるでしょう。
それとは別に恋人のような接客スタイルは色営と呼ばれています。
恋人に会いに来るようにお店に来てくれるでしょう。
逆に上から目線の接客をオラ営と呼びます。
これは“オラオラ営業”の略で、Sっぽい接客スタイルですので、慣れていない方には難しいかもしれません。