キャバクラには、キャバ嬢を口説こうとして遊びに来る人がたくさんいます。
そのようなお客さんは、口説けないとわかるとすぐに去って行ってしまうものです。
そのようなお客さんにうまく営業をかけ、うまく関係を築いていくためには、どのように対応すればよいのでしょうか。
本稿では、口説き目的のお客さんへの対応法を解説していきます。
口説き目的のお客さんは多い
キャバクラにくるお客さんが何を目的として来ているかを考えたことがあるでしょうか。
もちろん、細部では個人個人でいろいろな目的の違いがあるでしょうが、ひとつだけいえることがあります。
それは、大部分のお客さんはキャバ嬢を口説くことを目的としているということです。
中には、キャバクラで楽しく飲みたいという人、ストレス解消したいという人、癒されたい人などもいますが、そのようなお客さんの中でも口説きたい気持ち、あわよくばエッチしたい気持ちを持っているものです。
その気持ちが大きいか、小さいかという違いがあるだけです。
ですから、皆さんもキャバ嬢として接客していく上で、口説き目的のお客さんに遭遇することは間違いないことです。
しかし、そのようなお客さんに対してどのように対応していいかわからないというキャバ嬢が多いのも事実です。
口説き目的のお客さんは、必ずしも若いお客さんとは限らず、若い層から年配の人までいろいろな人がいます。
一般的に、若いお客さんは恋愛関係に持ち込んでエッチしようとすることが多いものですが、年配のお客さんや若くとも遊び人気質のお客さんは、お金で解決しようとすることが多いといえます。
このような傾向を踏まえ、口説き目的のお客さんへの対応を考えていきましょう。
フリーのお客さんにスキを見せる
よほど指名が重なっている人気キャバ嬢でもなければ、フリーで入店したお客さんへの接客をする機会も多いことでしょう。
フリーでついたお客さんが口説き目的であった場合、どのようにすればよいのでしょうか。
お客さんが口説き目的であることを利用して、指名につなげる方法があります。
それは「スキ」を見せることです。
お客さんは口説いてエッチがしたいと思っているのですから、「性に奔放」であるとか、「ちょっと間抜けで口説きやすそう」に見えるようなスキを見せるということです。
会話が楽しく、接客の中に適度に性的な刺激があれば、お客さんは「この子なら、仲良くなったらエッチにもちこめるかも?」と思います。
そして、指名につながっていくわけです。
男性である私の観点や、キャバクラ愛好家の知人の観点などを考えると、口説き目的のお客さんは以下のような女性を「与し易し」と考える傾向があるようです
- 甘えた話し方をする
- 男性にリードしてもらわないと何もできない、という雰囲気がある
- 下ネタで盛り上がれる
- しなだれかかってくる
- ボディタッチの一環で胸を押し当てるようにする
- ボディタッチの際にそれとなくひざや太ももに触れてくる
- 性体験が豊富な雰囲気がある
というようなものです。
自分のキャラクターに合わせて、いかにしてスキを見せるかを考えるとよいでしょう。
このようなスキを見せる女性が、胸元の開いたドレスなどを着て接客していれば、ついつい指名してしまうお客さんは非常に多いのです。
本稿を呼んでいる現役キャバ嬢の皆さんはわかるでしょうが、フリーでお客さんに接客する時間は10~15分くらいのもので、回転が激しいお店になると10分以下ということもあります。
その間に指名につなげなければならないのですから、短期決戦型の戦略が有効です。
探り探りの会話などしていては、接客時間はすぐに終わってしまいます。
自分の本質的な魅力を知ってもらうためにも不十分な時間です。
ならば、男性の視覚と性的興奮に訴えかけるような戦略を使うのが有効なのです。
殺し文句で攻める
これに加えて、より指名の確率をアップさせる方法として、殺し文句でダメ押しをするのが有効です。
この殺し文句は、相手のタイプやシーンによって使い分ける必要があるので、複数のパターンをもっておかなければなりません。
殺し文句とは、以下のようなものです。
「○○さんって、仕事ができそう」
「○○さん、女の子にもてるでしょ」
「○○さんって、素敵な方ですね」
「○○さんは私のタイプかもしれない」
「○○さんと話してると仕事を忘れちゃう」
「フリーのお客さんにこんなに素で話すの初めて」
「最近変なお客さんにつくことが多かったから、○○さんにつけてよかった」
文字に起こしていると、「こんなクサいセリフがよく言えたもんだ」と思ってしまいます。
皆さんもそう思ったかもしれません。
しかし、それは私が仕事場で、シラフで真剣に文章を書いているからです。
キャバクラという非日常的な空間で、お酒を飲みながら、「キャバ嬢を口説いてエッチしたい」という不真面目(?)な気持ちになっているのですから、このようなセリフでもグッと来てしまいます。
それに、男というのは基本的に単純な生き物です。
別れ際などにさりげなくこのようなことを言われてしまうと弱いのです。
このことを踏まえると、上記の例以外にも、自分に最も合うセリフを考えることができるでしょう。
場内指名を取る方法
去り際の殺し文句で深く印象に刻まれれば、次回の来店時には指名してくれる可能性がかなり高いといえます。
しかし、指名は指名でも、その日のうちに場内指名をもらいたいと思う場合には、接客時間が終わる間際にクロージングトークをかける必要があります。
クロージングトークとは、締めのトークで営業をかけることです。
場内指名は、フリーで着いたキャバ嬢が自分の好みにマッチしており、とても魅力的に感じた場合に、もっと話したいと思って行われる指名です。
そのため、タイプにマッチしなければ、クロージングトークもうまく行かないことが多くなります。
しかし、口説き目的のお客さんであれば、それほど自分の好みではなかったとしても、「この子は口説けそう」という一点において、場内指名してくれることが多いのです。
フリーで来店して、その日に口説いてエッチできるなどということは、ほとんど男の幻想に過ぎないのですが、フリーで来て口説けたならば非常に安上がりですから、トライしてみるお客さんもいるということです。
口説き目的のお客さんから場内指名をもらうためのクロージングトークは、たとえば以下のようなものです。

そろそろ呼ばれそうだな。
せっかく○○さんに会えたのに、ほかの席に行くのイヤだなぁ・・・。
わがままきいてくれるなら、今日だけでも指名してくれない?
今度来たときの指名はそのときに考えてくれればいいから。
最近、変なお客さんばっかりだったから、ほかの席に行きたくないな。
○○さんとなら仕事を忘れてお話もできるから、今日だけでももう少しここにいたいな。
このようにいわれたときに、むげに断る男はなかなかいません。
「今日だけだよ」などといいながら、とりあえず場内指名を入れてくれることでしょう。
場内指名が得られれば、接客時間が延びますから、可能性は大いに広がります。
その後の接客しだいで、次回の指名を得られるかもしれません。
指名をもらったらどうする?
場内指名や次回来店の指名をもらったら、それで終わりではありません。
口説き目的のお客さんは、指名をもらった後が大変なのです。
それは、お客さんの最終目的はエッチだからです。
エッチできないとわかった時点で、お客さんは次の「落としやすそうな子」に乗り換えてしまいます。
キャバ嬢がそのお客さんの目的に答えてくれなければ、それ以上指名を入れてお金を使う必要はないのです。
ならばどうするのかといえば、そのお客さんを息の長いお客さんにするべく、目的を変えていくのです。
たとえば、話していてとても楽しい、大いにストレス解消になる、とても癒してくれるなど、「この子はエッチ以上の価値を持っている」と思ってもらうことができれば、そのお客さんはもはや口説き目的ではなく、それ以外のことを求めて指名してくれるようになります。
もちろん、2回や3回の接客では、お客さんの目的を変えることはできません。
しかし、2回や3回の接客で「この子は脈なし」と思われてはいけませんから、もっと接客の機会を増やしていく必要があります。
そこで、とりあえずは色恋でひきつけておき、時間稼ぎをしなければなりません。
お客さんが、「なかなか落とせない・・・けど落ちそうだからもうちょっと指名しよう」と思わせるのです。
このような色恋営業は、キャバクラの王道です。
色恋営業なしで上に上がっていくキャバ嬢もいないわけではありませんが、そのようなキャバ嬢はごく一部の特殊なスキルや魅力をもったキャバ嬢に限られます。
私も含め、キャバ嬢にアドバイスする立場から言わせれば、「色恋第一主義」のキャバ嬢はいずれ伸び悩みます。
しかし、最初は色恋でひきつけて時間を稼ぎ、やがてお客さんの目的を変えて色恋が必要なくなるというのは、大いに結構です。
そのためには、さまざまな伏線を張りながら営業していく必要があります。
「絶対にエッチしてやる!」と意気込んでいるお客さんは、口説けるキャバ嬢を必ず見つけるものです。
一人の口説けなかったとしても、何人も乗り換えていけばいずれは口説けるはずです。
しかし、キャバ嬢に大切なのはエッチの相手になることではなく、エッチすることなく指名をもらえるようになることなのです。
やりようによっては絶対に可能ですし、人気キャバ嬢たちは実際にそうしています。
具体的な方法としては、以下のようなことを試してみるのがお勧めです。
- 色恋から進んで、お客さんを「尊敬できる男」というポジションにもっていく
- 「今後長い付き合いをしていきたいから、エッチはしない」という雰囲気を出したり、言葉の端々に含ませる
- 仕事の愚痴を話したり、悩み事を相談してみたりする(安っぽく見られないために、スタッフや他のキャバ嬢の悪口は絶対に言ってはいけません)
- 自分の将来の目標や夢を語る
- 本や映画などのいろいろな知識を得て、そのような話に持っていく
- (性格の明るいお客さんであれば)時間いっぱい楽しい話で盛り上げる
これらに共通することは、お客さんが「エッチできなくても楽しいな」「エッチできなくても癒されるな」「エッチできなくても応援してあげたいな」と思うように変えていくということです。
ただし、このような関係になるまでにはそれなりに時間もかかることですから、色恋営業で絶妙な距離感を保って時間稼ぎをする必要があるのです。
キャバクラには口説き目的で来るお客さんが非常に多いのですから、簡単に落ちてしまうようなキャバ嬢は、絶対に一流キャバ嬢になることはできません。
お客さんの誘いにどう対応するか
口説き目的、エッチ目的のお客さんは、指名が続いて機が熟したと思ったり、これ以上はお金をかけられないと判断すると、勝負をかけて口説いてきます。
この時期がいつかというのは、お客さんの経済状態、性格、遊び慣れの程度によって異なるものですが、早い人になると2~3回通った上で同伴やアフターに誘って勝負をかけてきます。
一般的には、通い始めて2~3ヵ月後に勝負がかけられることが多く、遅くとも半年くらいで勝負に出てくることでしょう。
キャバ嬢がここで考えるべきことは、お客さんがどのような考えで勝負に出ているかを知るということです。
たいていのお客さんならば、以下の3通りのいずれかの考えで勝負に出ています。
- 勝負をかけてだめだったら、作戦を立て直して再トライしよう
- 勝負をかけてだめだったら、ほかの子に乗り換えよう
- 勝負をかけてだめだったら、この子は口説くのをやめてほかのお店に口説く子を見つけよう
お客さんがどの考えを持っているかによって、キャバ嬢の対応も変わってきます。
1のお客さんならば、作戦を立て直す間も指名をくれるわけですから、そのように仕向ければ時間稼ぎになります。
2の場合は、どうしようもありません。
お客さんがどんなにお金を使ってくれる惜しいお客さんであっても、選択肢はエッチをしてつなぎとめるか、エッチをせずにつなぎ止めないかの二つに一つです。
もっとも、エッチをすればお客さんは目的達成となりますから、つなげとめられない可能性も高いですが・・・。
3のお客さんはちょっと複雑です。
口説くのをやめますが、それは指名をやめるということではなく、この場合ではあくまでも口説くのをやめるというだけです。
つまり、精神的な癒しや友達感覚で付き合うキャバ嬢としてキープしておこうと考えるのです。
来店回数は減りますが、今後の接客しだいでよい関係になっていくことができます。
3のパターンがもっとも理想です。
単純にいえばこのようなことですが、お客さんが口説く意図を正確に把握するのは難しいことです。
上述のとおり、口説き・エッチ目的のお客さんというのは、普通ならば2~3ヶ月、長くても半年で切れてしまうものです。
ですから、それが普通だと割り切って、その中で長くよい付き合いができるお客さんが出てくればラッキーと考えたほうが無難です。
口説き・エッチ目的のお客さんは山のようにいますから、そう割り切っていても、結果的にはよい関係のお客さんがある程度得られるはずです。
エッチだけは絶対に許さない
エッチをしてでも繋ぎ止めたいと考えるキャバ嬢もいますが、それは絶対に避けるべきです。
それはキャバ嬢としての価値を下げることになりますし、なんといっても割に合わないことだからです。
これは、そのお客さんがお店に来ることで、キャバ嬢にどれくらい収入が違うかを見れば一目瞭然です。
おそらく、月にして10~15万円の違いでしょう。
ということは、そのお客さんとエッチをしてでもつなぎとめるということは、つき10~15万円で愛人契約をしているということに他ならないのです。
しかも、これは長期的に続く愛人契約ではなく、お客さんの裁量で変わってくるものであり、多くの場合は収入が減ります。
目的を達したお客さんは、お店に通う回数が減るからです。
男としては、できるだけお金をかけずにお店の外で会おうとするものですから、エッチを許した結果、それまでどおりに稼がせてもらえない可能性が高いのです。
また、それ以外にもエッチを許すデメリットはいろいろあります。
一人のお客さんとエッチをしてしまうと、ほかのお客さんにかけられる時間は少なくなりますし、心理的な負担も大きくなります。
もしそのお客さんがキャバ嬢を独占したいと思えば、ストーカーに発展したり、変なうわさを流されてしまうこともありえます。
こう考えると、結局は損になる可能性のほうが大きいのです。
タイプ別の対応
では、お客さんが勝負をかけてきたときには、どのように対応していかなければならないのでしょうか。
まず、1~2ヶ月の短期間、あるいは2~3回の指名の後の同伴やアフターで勝負に出てきたお客さんに対しては、うまくかわすために以下のように伝えるのがよいでしょう。

私も、精神的に支えてくれる彼氏がほしいし、お客さんとキャバ嬢がそういう関係になるのもアリだと思ってるよ。
でも、私は自分が本当に納得できる人としか、そういう関係にはなりたくないな。
○○さんはまだ付き合って間もないし、まだわからないな。
つまり、絶対にそういう関係になれないというわけではなく、あくまでも「短期間でアタックされても、わからないことも多くて無理」と伝えるのです。
このようにいわれれば、お客さんとしては「(やっぱり)ちょっと早すぎた?」と思うものです。
短期間で勝負をかけることに対して、絶対的な自信を持っているお客さんはいないものですから、納得してくれるのです。
もし「口説いてだめならほかの子にしよう」と考えているお客さんならば、この時点で離れていきます。
しかし困るのが、半年近く付き合って勝負に出てきたお客さんです。
半年もたてば、お互いの人間性もある程度わかるものですし、「まだよく知らないから」という回答では納得してもらえません。
そこで、ここではキャバ嬢からも勝負をかける必要が出てきます。
つまり、お客さんの目的をエッチ以外に変えるための勝負に出るのです。
具体的には、

先のことはわからないけど、今は○○さんとそういう関係になりたくないな。
○○さんには精神的にすごく助けられてるよ。
○○さんがいなかったら、仕事すっごくつらいと思う。
できたら、このままの関係をいつまでも続けていきたいな。
男と女だから、先のことはわからないけど。
と伝えましょう。
お互いが心の支えになれる関係を持ちかけるのです。
よく考えれば、実際にはキャバ嬢は儲けてお客さんは身銭を切るわけですから、キャバ嬢にとってなんとも都合のよい関係です。
男性からすれば、非常に中途半端な関係です。
まともな判断ができる男なら、「都合のいいことばかりいうなよ」と不快になったり、「精神的な支えもいいけど、1回エッチしようよ」と考えることでしょう。
しかし、半年にわたってつなぎとめられてきたお客さんの中には、この提案を受け入れてしまう人が半分以上もいるのです。
受け入れられる可能性を高めるためには、
- 「先のことはわからない」ということを強調する
- 「お互いが心の支えになっているようなお客さんはあなただけ」ということを強調する
- 「あなたのことを心から信頼している」ということを強調することが重要です。
この先、エッチの可能性がなくなるとわかれば、お客さんにとっては夢のない話ですから、指名してくれなくなります。
そこで、「この先のことはわからない」と言うことで、希望を抱かせるのです。
また、多くの男性のあこがれであるキャバ嬢にとって、自分が「お互い心の支えになっている」「心から信頼している」特別な存在になれることに、優越感を抱くお客さんも多いものです。
そう考えてくれれば、本当によい関係へと発展していく可能性も高いです。
このような対応をしたとき、半分くらいのお客さんは離れていくでしょう。
しかし、50%の確率で、よい関係になりえるお客さんが残ってくれるのですから、これは確率的に考えても文句なしといえます。
まとめ
エッチ出来ないからといって離れていくお客さんというのは、結局はどのキャバ嬢に対してもエッチしか考えない人と言うことであり、キャバ嬢が努力したところで変わらないお客さんと言うことです。
どこまでいってもエッチのことしか考えないのであり、そのようなお客さんと無理して長く付き合う必要はありません。
自分の限界を超えて営業をしていけば、やがてどこかでゆがみが出てきます。
お客さんと良好な関係を築き、仕事をよりよくするために対応しているのに、仕事を苦痛に感じるようになれば本末転倒なのです。
質の悪いお客さんが集まってくる時期もあるかもしれません。
しかし、その時には「今はそういう時期だ」「それが今の私の実力なのだ」と割り切ることが大切です。
割り切った上で、いずれは去っていくエッチ目的のお客さんがいつ離れてもいいように、新しいお客さんと気持ちの準備をしておくのが懸命です。
