キャバ嬢は相手が求めていることを考えながらしゃべっています。
相手のことを考えてしゃべるという会話の基本を抑えることが最も大切です。
「元気?」への受け答え
キャバ嬢として働いている時、入店した客から「元気だった?」と言われたとき、何と答えるでしょうか。
多くの人は「はい、元気です」と答えるでしょう。
またある人は「普通です」と答えるかもしれません。
「元気じゃないです、体調が悪くって」と真面目に言ったならば、客は気を使って楽しめないでしょう。
このうちどれが正しいでしょうか。
実はどれも正しくありません。
では、何というのが正解なのでしょうか。
プロのキャバ嬢は、「はい、お陰さまで元気です。○○さんは調子どうですか?」と答えます。
他にも色々な答え方がありますが、大事なのは自分のことだけを言うのではなく、「○○さんは?」ということによって相手に質問するのです。
これは相手がその質問に対してなにを求めているかを考慮してのことです。
客はなぜ「元気だった?」と聞くのでしょうか。
単に、自分のお気に入りのキャバ嬢が元気だったかどうかを知りたいというのもあるでしょう。
しかし、それ以上に相手が求めているのは、相手としゃべることです。
だからこそ、キャバ嬢は自分のことを言うだけではなく、「○○さんは?」と聞くのです。
そうすると、相手の求める「おしゃべり」をすることができます。
実際にやってみると分かりますが、このように答えてみると会話がはずんで盛り上がることができます。
しかし、相手に質問を投げかけなければ、そこで会話が終わって気まずい思いをすることとなります。
客のお酒も進まないので、キャバ嬢として合格とは言えないでしょう。
「元気だった?」という受け答え一つに、このような深い哲学があるのです。
すべてのキャバ嬢が会話上手ではない
上記の様に、キャバ嬢は相手が求めていることを考えながらしゃべっています。
これが一般の人との大きな違いです。
言ってしまえば、キャバ嬢のすべてが話術に巧みなわけではないのです。
それだけできていればキャバ嬢の話術の基本はクリアしたようなものです。
たしかに、話術に長けていればより盛り上がることができますから、指名も増えて成績を伸ばすことができるでしょう。
しかし、相手のことを考えてしゃべるという会話の基本を抑えることが最も大切で、それができているかどうかで客とうまくいくかどうかがきまります。
話下手の人がなぜ話下手かも、ここに原因があります。
しかし、そもそも話下手の人はそのようには考えません。
自分に話術がないから、自分は話題に乏しいから、そのように考えて「相手が求めることを考える」ことをせず、小手先の話術を気にしたり、話題を提供するためにネタ集めをします。
しかし、それは基本ができて以降のことですから、それでうまくいくはずがありません。
むしろ、さらに話がつまらなくなります。
なぜさらにつまらなくなるのか、例を用いて考えてみましょう。
ある話下手のキャバ嬢が、話が下手なのはネタを持っていないからだと勘違いし、ネタを豊富にするためにスポーツ新聞を読んでスポーツの話題を仕入れ、また経済新聞を読んで経済のことを知り、ネタを仕入れました。
そして、接客の際にここぞとばかりに色々なネタを振ってみました。
しかし、客が求めているのはそんなネタなどではなく、何の話題性もないたわいもない会話をすることで、単に癒しを求めていました。
また、かわいい女の子と言葉を交わすことだけが目的でした。
キャバ嬢が色々とネタを披露してくるのをうなずきながら聞いていますが、盛り上がることはありません。
相手が求めていないものを話すことによって失敗する典型的な例です。
しかし、彼女にはそれが分からず、最終的には「このお店のお客さんは、私には合わないみたい」と客のせいにして辞めてしまいました。
極端な例ではありますが、話を盛り上げることができないキャバ嬢はこのようなものです。
他のお店に移籍したところで、上手くいくことはないでしょう。
話下手の人がなぜ面白くないかと言えば、相手が求めていることを推し量ることができないからなのです。
