キャバ嬢の仕事は、客を楽しませることです。
これは、その場でお店の売上となるばかりではなく、「また来たい」という感情を抱かせてリピートさせ、安定的に売り上げに貢献することを目標としています。
キャバクラにおいてはこの「リピート」が非常に重要であり、リピートしてもらうためにキャバ嬢たちが行うのが営業です。
プロのキャバ嬢の営業力
キャバ嬢にも色々なタイプの女性がいます。
まず、キャバクラの仕事でメシを食っているプロ(専業)のキャバ嬢と、昼間はOLや学生をしているアマチュア(兼業・アルバイト)のキャバ嬢に分けられます。
アマチュアのキャバ嬢は、キャバクラ以外に本業や学業などといったメインとなる生活の軸があるため、どうしてもアルバイト感覚となってしまいます。
指名の本数が少ないからと言って死活問題として捉える必要はなく、ある程度ゆるくこなしていくことができます。
いうなれば、コンビニやファミレスやスーパーのレジ打ちなど、世の中には色々なアルバイトがあるなかで、自分のトークスキルやルックスを活かすことで比較的ラクに高い時給を稼ぐことができるのが、アルバイトとしてのキャバクラの魅力なのです。
これに対して、プロはそれでご飯を食べているだけに厳しい態度で働いています。
テクニックも磨いていかなければなりません。
完全な実力主義の世界ですから、成績が給料に即反映されるのは言うまでもありません。
キャバクラ店という空間だけを与えられ、あとは客を掴むも離すもキャバ嬢の努力次第なのです。
テクニックというのは、客の心をつかむ技術のことです。
立ち居振る舞いがグッとくる、トークが上手で盛り上がる、客に「また来たい」と思わせることができるなど色々なテクニックが考えられます。
この様なテクニックはどれも大切なものですが、特に大切なのは営業力でしょう。
営業力が優れているキャバ嬢は、トークやその他で飛び抜けた実力がなくとも客から指名してもらうことができるため、成績を伸ばしていくことができるからです。
その営業テクニックには3つのパターンがあります。
キャバ嬢の営業テクニック
色仕掛け
一つ目は色仕掛けです。
この営業によって、キャバクラ中毒になる男性は少なくありません。
お店に行くと「来てくれて嬉しい」「他のお客さんはつまらないけどあなたなら」などと言って親近感を抱かせ、席ではアニメ声で甘えたり、しなだれかかったりといったアクションを見せると、男たちはコロリとやられてしまいます。
会話の中でも男を立てるそぶりをみせたり、色っぽく対応することで、男たちは「この子を愛人にできたらなぁ・・・」と思うようになるのです。
和ませる
もう一つは、徹底して客を和ませる営業です。
この手法では色仕掛けを使わない代わりに、客とは友達のような関係を築いて接します。
こうすることで客は親近感を覚え、何でも話せる友達のような錯覚を受けてしまいます。
客が会社で嫌なことがあったり、悩み事があったりする場合には、「キャバクラに行ってあの子と話がしたい」と思って来店するようになります。
このような親近感を抱かせるにあたって、プロのキャバ嬢の中には頼りげない客をうまく抱擁できる姉御肌のキャバ嬢、Mっ気のある客を叱りつけたりといった高度なテクニックを使うキャバ嬢もいます。
知名度を武器にする
最後は知名度による営業です。
これは、ルックスを武器にしてキャバクラ雑誌などに出ているキャバ嬢が、その影響力を武器にする手法であり、ルックス目当ての客を獲得するのに効果的な営業です。
キャバクラ雑誌に掲載されるキャバ嬢は、キャバ嬢の中でもルックスに優れているため、とにかく可愛い女の子と話したいと思っている多くの客を惹きつけることができます。
また、少し特殊な例ではありますが、元々AV女優をしていた女性がAV業界を引退してキャバ嬢になることもあります。
この場合にも、元々AV女優として活躍した実績と知名度があれば、現役時代のファンが多数キャバクラ店に押しかけることになります。
人気店になると、この三つのタイプのキャバ嬢がバランスよく所属しており、どんなタイプの客が来てもはまりやすいようになっています。
しかし、キャバクラ店のNO.1キャバ嬢ともなると非常に器用にこれらのタイプを使い分けることができます。
客に応じてもっとも適切なキャラクターを演じて指名をたくさん獲得していくのです。