キャバ嬢がお客さんから気に入られて指名を受け続けるためには、信頼関係を作ることが何より大切です。
そのための働きかけはお客さんがフリー客である段階から始まっています。
お客さんと信頼関係を築くために
お客さんの話に耳を傾けながらよく観察して理解を深めていき、あいづちやうなずきや適当な返答や褒め言葉などによって、お客さんのことを理解しているということを伝えます。
お客さんが少しずつあなたに信頼を寄せるようになってくると、お客さんは自分のプライベートな話や趣味の話などもして盛り上がることでしょう。
その際には興味津々で聞き、お客さんに興味があることや話をしっかり聞いていることをアピールしていきます。
このようなことの繰り返しが強い信頼関係を生むのです。
もちろん、これらの働きかけは直接的な言葉によってではなく、全てうなずき・あいづち・褒め言葉などの直接的ではない方法で行っているため、お客さんの無意識の部分に効いて信頼関係が出来上がっていきます。
ここからさらに関係を深めていくためには、さらなる働きかけが必要となり、そこでは心配りが必要不可欠になってきます。
会話で楽しんでもらうことができたならば、次は心配りによって満足してもらうようにするのです。
この「心配り」ということに関して、まずは売れないキャバ嬢にありがちな失敗を見て行きましょう。
売れないキャバ嬢にありがちな失敗
では、売れないキャバ嬢が犯しやすい失敗を整理していきます。
自分のことばかり話してしまう
売れないキャバ嬢が一番犯しやすい失敗は、自分のことばかり話してしまうというものです。
私も新人キャバ嬢から接客を受ける際にたまに遭遇することがあるのですが、これには参ったと毎回思わされます。
ひどいキャバ嬢になると、席に着くなり「あのさ、こないださ~」と自分語りを初め、近況報告が始まります。
お客さんが趣味の話をしている時にも、例えばお客さんが山登りが好きだと話すと、「私も今年山登りに行ったんだけど・・・」とまた自分の話を始めてしまうのです。
話を聞いてもらいたくてキャバクラに来ているお客さんは多いものですが、キャバ嬢の話を聞きたくてキャバクラに来ているお客さんなんてほとんどいません。
このようなキャバ嬢に遭遇すると、怒ってしまうお客さんもいます。
直接怒らなかったとしても、そのキャバ嬢が別の席へと去って行ったあとに「なんだあいつ。もう二度とつけないでくれ」と言っていることは多いものです。
このことから、自分のことばかり話してしまうキャバ嬢はまず売れる見込みはないと言っていいでしょう。
ほめてもらいたがる
次にありがちなのは、ほめてもらいたがるキャバ嬢です。
このタイプのキャバ嬢は言葉でほめてもらいたがる場合と、態度でほめてもらいたがる場合の二種類がいます。
言葉でほめてもらいたがるキャバ嬢は、以下のようなことを言いがちです。
「私の父は○○銀行の重役なの」
「この前引っ越しをしたんだけど、2LDKもあるの」
「学生時代はいつも成績が一番だったの」
などであり、お客さんの「すごいね」という褒め言葉を待っていることが見え透いています。
態度でほめてもらいたがるキャバ嬢は、以下のような態度を取りがちです。
- 上目遣いでじっとみつめる
- 体をくねくねさせる
など、自分の「女」をアピールすることによって、お客さんから「かわいいね」「きれいだね」という褒め言葉を待っていることが見え透いています。
このようなほめられたがりのキャバ嬢につかれたら、お客さんは何らかのほめ言葉をかけなければいけないのかな、などと思っておだてることになり、疲れてしまいます。
本来、キャバクラはキャバ嬢がお客さんを褒めることで気持ちよく飲んでもらう場所です。
キャバ嬢側が褒められたいと思うのはお門違いです。
上記のような自分のことばかり話すキャバ嬢や、ほめてもらいたがるキャバ嬢が嫌われる理由は皆さんお分かりと思います。
この記事の冒頭で述べた信頼関係を築くための様々な働きかけとは真逆の行為だからです。
お客さんの話やアピールをうまく理解して褒めるべきところを、自分をアピールし売り込むことしか考えていないのですから、信頼関係を築くことなど到底不可能なのです。
このようなキャバ嬢が売れる見込みは万に一つもありません。
キャバ嬢として売れている子には不思議な魅力があります。
包容力があるためかスーッと吸い寄せられるような気がしますし、一緒にいるだけで温かい気持ちになり、楽しく、気分が良くなります。
もちろん、自分のアピールはゼロにすべきということではありません。
適切なタイミングが来たときだけアピールすればよいのです。
気が利かないキャバ嬢は売れない
さて、上記の二つのケースは誰が考えても売れなくて当然と言えるものであり、改善するのも簡単でしょう。
しかし、三つ目のケースは「気が利かない」というものであり、売れない大きな原因になるものの、どうすれば気を利かせられるのかわからずに悩むキャバ嬢も多いものです。
まずは、どのような場面で気を利かないとされるのかを見て行きましょう。
例えば、お客さんの額に汗がじんわり浮かんでいる時、普通のキャバ嬢ならば「冷房の温度を下げましょうか?」「上着をお預かりしましょうか?」「(冷たい)おしぼりをどうぞ」などと気を利かせるものです。
お客さんを観察していれば気づくことです。
しかし、気配りができないキャバ嬢はそのことに気づかずに接客をし続けてしまい、お客さんがハンカチで汗をぬぐったり、上着を脱いだりしてからようやく気づくのです。
観察することが大切なのです。
お客さんをよく見ているかどうかということです。
気配りができるかどうかはセンスに依るところが大きいと思われがちですが、そうではありません。
実際、新人の頃には気を使うことができずに怒られてばかりだったキャバ嬢も、やがて気配りがきちんとできるようになっていきます。
気配りで大切なのはセンスではなくお客さんをきちんと見ることです。
しっかりと観察していれば、お客さんが求めているものが分かります。
気配りとは、その求めているものを提供するというシンプルなものなのです。
「観察→発見→気配り」の繰り返しなのです。
このようにシンプルに考えてきっちりと行動していけば、気を利かせるべきことに敏感になるものです。
慣れないうちは気を利かせなくても良い所に気配りをしてしまい「おせっかい」になってしまうこともありますが、基礎に忠実に実践を繰り返してく内に、やがて柔軟な対応ができるようになります。
会話の際にも気配りは大切です。
例えば、水商売の世界ではお客さんはお酒を飲むこと、夜という時間帯であること、何を話してもよい雰囲気があること、キャバ嬢が露出の多いドレスを着ていることなどによって、お客さんの中には下ネタを話す人も珍しくありません。
下ネタを言うお客さんは、嫌がって逃げようとするほど面白がってしつこく言ってくるものです。
そんな時には、お客さんの上を行く下ネタを下品にならないようにぶつけてあげると、大抵のお客さんはそれまでのからかい行動が冷めてしまいます。
下ネタは終わり、別の話題に変えていくことができるのです。
気の利かないキャバ嬢は、最初から「私は下ネタNGですから」と宣言したり、ツンとした態度を貫いたり、ムッとして黙り込んでしまうことがありますが、これではお客さんは全く楽しくなく、重苦しい空気になってしまいます。
これと同様に、キャバ嬢を口説くことを楽しみにキャバクラに来るお客さんも多いものですが、口説きに対して激しい拒絶反応を起こしてしまうキャバ嬢もいます。
もちろん、あまりにも過激な下ネタや口説きは拒否した方が良い場合もあるでしょう。
しかし、気配りができるキャバ嬢はできる限りお客さんの気分を損なわないように会話していきたいと考えます。
相手がなぜそのような話題を振ってくるのかを考えてみましょう。
下ネタは、苦手な人からすればやめてほしいと思うものですが、誰が傷つく話題でもありませんし、適度な下ネタでは雰囲気を和ませる効果もあります。
女の子が恥ずかしがる様子を見たいなどの下心があるお客さんもいますが、場を和ませようという気遣いが潜んでいる可能性を考えましょう。
そのような気遣いに乗ってあげるのが気配りというものです。
口説きにしても、お客さんの多くは本気で口説きたいと思う人よりは、挨拶がわりに口説き文句を口にするお客さんも多いです。
挨拶には挨拶で返すのが礼儀でしょう。
本気で口説いてきた場合にはそれと分かるものですから、拒否するのはそれからでも遅くはありません。
口説かれたときは、単純に「ありがとうございます」とサラリと答えておくと、それ以上はしつこく口説かれないことが多いです。
以上のような3つのNGに気を付けてください。
会話が盛り上がってくると、それまで観察や気遣いを意識していたキャバ嬢もついつい忘れがちになってしまい、NG行為に走ってしまうことがあります。
そうなってしまえば、せっかく築いた信頼関係が無駄になってしまいます。
基本的にはお客さんの話を聞くことに徹して、自分のことはあまり話さず、小出しにしていけばよいのです。
お気に入りのあの子のことをもっと知りたいと思うからまたキャバクラに来るのであって、全てを知っている女の子に会うために高いお金を払ってキャバクラに行きたいと考えるお客さんはいません。