お客様がキャバ嬢に惹かれていく要因は、もちろん会話もそうですが、会話だけではありません。
キャバ嬢の何気ないしぐさに対して、「この子、可愛いなあ」と感じたり、女らしさを感じて惹かれるケースも多いのです。
しぐさというものは、本来その人物から自然に出てくるものですが、意識すれば意図的にできるしぐさもいくつかあります。
席に着く時のしぐさ
席に着く時のしぐさは、次の3つのケースが考えられます。
それぞれの場合に、どのようなしぐさをすると効果的なのでしょうか。
フリーでお客様につくときのしぐさ
フリーでつく際の席の着き方は非常に大切です。
フリーのお客様は、「次はどんな子が来るのかな?」と思って、あなたがまだ通路に立っている時から注目しているからです。
そのため、歩き方も大切です。
席まで歩いてくる間にお客様は、あなたの頭のてっぺんからつまさきまでをしっかりと見ています。
自分が気に入りそうな子かどうかを判断しているのです。
次に、歩いているときに続いて、着席時でもインパクトを与えたいものです。
しかし、フリーの場合には、まだそのお客様がどんな人なのかわかりません。
そのため、スマートに座るか、ちょこんと可愛く座るかのどちらかが無難でしょう。
フリーでは短い時間で自己アピールしなければならないため、座るしぐさから勝負は始まっていると思わなければなりません。
せめて相手の印象がマイナスにならないためにも、スマートな座り方は練習しておくべきでしょう。
もちろん、目をキラキラと輝かせた最高の笑顔も忘れてはなりません。
指名のお客様で、お客様の来店時につくときのしぐさ
指名のお客様が来店し、その日初めてつく時のしぐさ・表情は相手に印象が大きいです。
とにかく、嬉しくてたまらないというしぐさと表情をしましょう。
お客様が通路を歩いているとき等に視線が合った場合などは、他のお客様に気づかれないように目で笑いかけるようにします。
このようにされると、お客様の立場からすれば、自分だけがキャバ嬢の特別な存在になったような気がして嬉しいものです。
また、他のお客様を送りだす際に、来店したばかりのお客様とエントランスではち合わせることがあります。
このときは、他のお客様に気づかれないように、すれ違いざまに背中をつついたり、お尻を軽く叩いたりするスキンシップは非常に効果があります。
他の席に移動して戻ってきたときのしぐさ
指名が重なっていると、他の指名客の席を回ってまた戻ってくるケースがあります。
このときのしぐさもまた重要です。
大切なのは「ただいま!」という気持ちで接することです。
具体的には、「やっと戻ってこれた」などといい、座るなりお客様の腕を取るというしぐさをすると、お客様としてはとても嬉しいものなのです。
席を離れる時のしぐさ
逆に、席を離れる時には、次の二つのケースがあります。
フリーでついた際に、チェンジで席を離れるときのしぐさ
フリーでついた際にはチェンジをかけられれば席を離れることになりますが、その際のしぐさや言葉はお客様にとって印象に残るものです。
フリーでついたお客様が場内指名をしてくれずにチェンジになったからといって、
「私のこと気に入ってもらえなかったんだ」と諦めてしまうのはまだ早いです。
お客様は、初日は一通りのキャバ嬢を見ておき、一番気に入った子を次回指名しようと考えているかもしれません。
また、今の段階では一番気に入っているけれども、次に来る子も見てみたいと思っているだけかもしれません。
そのため、次回来店時に指名をもらえるように、チェンジの際の席の離れ方には気を使う必要があります。
例えば、色恋で攻めていたケースであれば、席を離れる間際にテーブルの上に置いてある自分の名刺を、そっとお客様の胸ポケットにしまってあげます。
そして、その上から手を当てて
大切にしてね。なくしちゃいやよ。
と目を見つめて言いましょう。
これをやられると、お客様は一気にあなたのことを気に入ってしまいます。
ここまで芝居じみたことはできない、自信がないという人は、離れ際にお客様の膝に手を置いて、
メールするから返事ちょうだいね。
と言うだけでも、お客様の印象はかなり違ったものになります。
指名が重なっている場合に、他の席に移るときのしぐさ
指名が重なって他の席に移る時と言うのは、お客様の気分を損ねかねない難しい場面です。
ところが、この難しい場面をうまく利用して、お客様の心をつかんでしまうキャバ嬢もいます。
まずは、付回し(どのキャストをどのお客様につけるかを判断して、お客様の席に案内するスタッフ)
が「○○さんお願いします」と呼びに来た時、この席を離れたくないというしぐさをします。
このしぐさ一つで、お客様の心は満足感に満たされます。
接客中のしぐさ
接客中のしぐさは、ベテランのキャバ嬢になると、ある程度自分なりのものを身につけています。
主にスキンシップを伴うしぐさがよくつかわれています。
スキンシップを含むしぐさ例には以下のようなものがあります。
これらのしぐさをケースバイケースで使い分けることが大切です。
話しながらお客様の膝に手を置く
膝に手を置くしぐさはスキンシップのなかでもソフトな部類に入ります。
しかしソフトではあっても、お客様はあなたに親近感を抱きます。
お客様を見ながら、やっていい人とやってはいけない人を判断しながらやるようにしましょう。
そっと腕を組む
これは、腕を組むというよりは、あなたの手をお客様の腕に絡ませると言った方が適当かもしれません。
膝に手を置くよりも、スキンシップの度合いが増します。
ある程度付き合いが深くなったお客様に対して、そっと実践してみましょう。
親密度が増し、お客様は特別な付き合いになったような感覚に陥ります。
お客様の肩に頭を預ける
少し酔っているときに「少し酔っちゃった」と言って、肩に頭を預けて寄りかかってこられると、お客様は思わずドキドキしてしまいます。
口説き目的のお客様は、これだけであなたにハマってしまうでしょう。
同様に、よっていない時でも「昨日はほとんど寝ていないから眠たい」などと言って同じしぐさをするのも効果的です。
お客様の手を握り、自分の膝の上に置く
これは手を握るというスキンシップと、あなたの膝の上に相手の手を置くというスキンシップの二つの効果があります。
お客様としてはかなりうれしいしぐさです。
お触り好きの手くせの悪いお客様に対しては、お触り防止を兼ねて同じように手を握り、自分の膝の上ではなくお客様の膝の上に置くようにします。
ただ、それでも触ろうとするお客様もいます。
お触り好きのお客様によいお客様はいません。
ほかのお客様も不愉快に思うため、お触りは嫌だという意思表示をきちんとしましょう。
ソファーに深く座る
ソファーに浅く座るか、深く座るかだけでもお客様に与える印象は異なります。
ソファーに浅く座ると、いつでも席に立てるように構えている印象をお客様に与えてしまうため、親密な感じになることができません。
しかし、深く座るとくつろいでいる印象を与え、「この席が一番落ち着く」という親密感を醸しだすことができます。
ただし、それもタイミングです。
ソファーに深く座ると親密感を醸しだしやすい代わりに、灰皿を交換したり、水割りを作ったり、グラスの水滴を拭いたりといった基本的な動作が行いにくくなります。
基本的には自分が動きやすいように浅い座り方をしておき、タイミングをみて深く座って親近感を抱かせるようにするというやり方に工夫するとよいでしょう。
ただし、スキンシップもやりすぎには注意です。
避けたほうが良いしぐさ
ここまで効果的なしぐさを紹介してきましたが、逆に接客中のしぐさで避けたほうがよいしぐさもありますので、それらを挙げておきましょう。
まず、一番避けたいのは時計を見るしぐさです。
何も言わずに時計を見るしぐさをすると、お客様はあなたが退屈していると思ってしまいます。
それだけで、あなたに対する印象はマイナスになってしまいます。
どうしても時間を知りたい時は、テーブルに手を伸ばした際に見るようにすると気づかれないでしょう。
またはお客様が納得する理由を口に出していい、堂々と見るかのいずれかにしましょう。
次に、スカートの裾をひんぱんに下ろすしぐさも避けたいものです。
座り方が悪かったり、テーブルの奥のものをとったりすると、どうしてもスカートの裾が上がってしまい、気になって直したくなるものです。
しかし、男によっては「そんなに俺に見せたくないのか」と思って興ざめしてしまう人もいるのです。
そうならないためには、まず座り方を自分なりに研究し、スカートが上がりにくいようにしましょう。
ある程度の露出は覚悟して、もうこれ以上はヤバいとなった時点で直すようにし、できるだけ回数を減らすようにしましょう。
送り出しのときのしぐさ
勘定が終わると、お客様は楽しかったひとときを名残惜しく思いながら店を出ていきます。
友達同士で来ていた場合などは、楽しいテンションのまま、今日のあなたに対しての印象を語らいながら家路につくわけです。
気の早い男性になると、次回いつ来るかをそのときに決めてしまう場合もあります。
家に着くまで「楽しかった」という感情がつづくことにより、「また来よう!」という気持ちになります。
クラブやラウンジとは違い、キャバクラは時間制の料金システムとなっています。
そのため、送り出しに時間をかけ過ぎてしまえば他のお客様に迷惑がかかってしまいます。
そのため、道路まで見送ることはせず、入口までの見送りか、エレベーターまでの見送りというシステムをとっているお店がほとんどです。
そこで、コートやカバンを渡した後、見送る場所までの間でダメだしのしぐさや言葉をしかけてみましょう。
例としては、あらかじめ用意していたメッセージカードをそっと渡して、耳元で「後で読んで」というのもロマンチックです。
メッセージの内容としては
「○○さん、いつもありがとう。○○さんに会うたびに元気をもらえます。これからもいっぱい元気をください」
といった簡単なメッセージでOKです。
これも毎回ではなく、たまにあげるようにするとより効果的です。
お客様は、あなたが思っている以上に、いつもあなたのしぐさを見ています。
いろいろなしぐさを研究して、あなたの魅力を引き出してください。