皆さんは、お客さんへの営業をするとき、なにを使って営業をしているでしょうか?
メールを使っているというキャバ嬢も多いと思いますが、最近はLINEを利用して営業をするキャバ嬢も増えています。
本稿では、LINEを営業に利用するメリットと注意点を紹介していきます。
営業LINEとは?
昔、まだ携帯電話が普及していなかった頃は、キャバ嬢がお客さんに営業する時には固定電話で営業をしていたものです。
それも、自宅にかけるわけにはいきませんから、会社にかけて「〇〇部長(お客さん)はいらっしゃいますか?●●(お店)のあずさですけど」などと営業していたのです。
今から考えると、ちょっと信じられませんよね。
携帯が普及してからは、電話での営業よりもメールでの営業が普通になりました。
携帯に電話をかけて営業するのも一つの方法ですが、お客さんの都合を考えれば電話をかけるのが好ましくないタイミングもあるため、お客さんの都合で読めるメールの方がよいとされるようになったのです。
そして、携帯電話からスマホに移行した昨今、メールよりもLINEによって営業するキャバ嬢が非常に多くなってきています。
電話で営業することを営業電話、メールで営業することを営業メールというように、LINEで営業することを営業LINEといいます。
なぜLINEによる営業が流行っているのかといえば、それはいうまでもなく営業に便利だからです。
チャット形式で素早くメッセージを送ることができますし、感情を伝える方法も文字や絵文字だけではなく、スタンプで送ることができます。
スタンプでやりとりをしていると、なんだか友達のような親近感も湧いてきますし、お客さんとの距離感をコントロールするのに非常に役立ちます。
このほか、LINEを使えば無料電話ができますし、設定さえすれば、アプリを開いている時でなければ相手がかけてきてもこちらには知らされないようにもできますから、都合よく利用することができます。
このようなたくさんのメリットがありますから、最近では営業にLINEを取り入れるキャバ嬢が増えてきています。
では、具体的にはどのように営業に活用しているのか、注意点はあるのか、そういったところを見ていきましょう。
LINEを営業に使うメリット
最近では、すっかりスマホばかりになりました。
ガラケーを持っていれば驚かれる時代です。
これによって、携帯のメール機能を用いた営業メールから、スマホのアプリ機能を用いた営業LINEを行うキャバ嬢が多くなってきたことは、上述の通りです。
では、営業メールと営業LINEにはどのような違いがあるのでしょうか。
これは、メールにはなくてLINEにはある機能を考えれば、よくわかると思います。
既読がつくから返信率が上がる
例えば、LINEはメッセージを見ていない状態には「未読」というマークが付いており、送信相手が見たら「既読」というマークが付きます。
これは、従来のメールにはなかったことです。
これによって、「今は忙しいみたいだな」「あ、既読がついた!」など、相手の状況を把握しやすくなります。
そのため、メールならば読んでも返信をしたくない時には、「ごめん、忙しくてメールに気づかなかった」「昨日は酔っ払っちゃって、今起きてメールをみたよ」という言い逃れができましたが、LINEならば既読がつくため言い逃れはできません。
このことは相手にもプレッシャーになり、「あー既読つけちゃった。無視するわけにもいかないから返信するか」という意識をもちます。
ですから、メールと比較して、相手から返信をもらえる確率がかなり上がるのです。
楽しくやりとりができる
LINEはメールに比べてかなり多機能です。
例えば、自分の声を送ったり、動画を送ったりすれば、相手もトーク内で簡単に確認することができます。
メールであれば、送るための手順が煩雑であったり、送信するのも受信するのも時間がかかったり、容量の問題で送れなかったりということも多いものでしたが、LINEならば様々なファイルを簡単に送ることができます。
たとえば、営業メールでは朝の挨拶をするにしても、
おはようございます。昨日はお店を出てから、ちゃんと家に帰れましたか?結構酔っ払ってたから心配してたの。今日も一日がんばってくださいね♡
などと、練った内容を送る必要があり、練った内容でも相手からは「他の客にも送ってるだろ」と思われて効果がないことも多かったものです。
しかし、LINEによって「おはよう〇〇さん♡」と自分の声を送れば、お客さんはたった一言なのに鼻の下を伸ばしてしまいます。
また、お店が暇であることを伝えるにしても、「今お店が暇なんだ〜」というメッセージに店内の様子を撮影した動画を送るなどしてみれば、お客さんは無視できなくなる可能性が高くなります。
スタンプを使える
従来のメールでも、文字以外に顔文字や絵文字を送ることができました。
しかし、これらの顔文字や絵文字というものは、基本的には単体で機能するものではなく、あくまでも文章の末尾につけることでメッセージ性を強調するためのものでした。
それだけに、相手とそこまで親しくない場合などには、会話を弾ませようにもどうすれば良いのかわからず、顔文字をつけるタイミングもよくわからないなど、悩むことも多かったものです。
しかし、LINEにはスタンプがあります。
スタンプでは、イラストそのものにメッセージ性が強いものであるとか、イラストととメッセージを合わせて一つのスタンプになっているものがほとんどです。
そのため、文章+顔文字・絵文字というのではなく、スタンプだけで会話を成り立たせることができるのです。
LINEスタンプには無料のものも多いので、お客さんも簡単にスタンプでのやり取りをすることができます。
また、LINEスタンプは色々な提供元がビジネスとしてスタンプを開発していますから、有料のスタンプも合わせれば非常に多くのスタンプがあります。
いくつか購入しておけば、色々なシーンでスタンプを使うことが可能となります。
有料スタンプでは、購入単位ごとに8〜15種類ほどのスタンプが入っており、価格も50〜300円とお手頃な価格です。
また、スタンプはプレゼントすることもできますから、「ねー、このスタンプは可愛くない?一緒に使おうよ!」などと言って購入してもらうこともできます。
グループチャットができる
普通のメールでは、自分と相手の1対1でのやり取りしかできませんでしたが、LINEではグループに入った複数人で会話をすることが可能です。
何人でも参加できるため、大人数でわいわい楽しめると言うのが売りです。
これは、営業LINEにも使えます。
たとえば、お客さん二人と指名キャバ嬢二人の計四人で同伴やアフターにいく約束をするというシーンがあるものですが、その打ち合わせがとても簡単になります。
普通のメールならば、誰かが幹事役のようになって全員の都合の良い時間や行きたいお店などを個別に聞いて回る必要がありましたが、グループチャットならば全員がメッセージを共有できるため、打ち合わせが非常に円滑に進むのです。
これまでは、グループで同伴をするときなど、予定を組むのが大変で、結局面倒になって流れてしまった、ということもあったかもしれません。
しかし、グループチャットを使えばそのような心配はなくなります。
LINEを営業に活かすテクニック
では、LINEの強みを生かした具体的な営業テクニックをみていくことにしましょう。
タイムラインを利用する
LINEの機能として、タイムラインというものがあります。
これは、FacebookやTwitterのように、自分のLINEに登録されている人全員に対して、あるいは特定のグループに対して、コメントをつぶやくことができる機能です。
このタイムラインをうまく使うことによって、営業が可能となります。
タイムラインのいいねやコメント
タイムラインのつぶやきは、これまたFacebookやTwitterのように「いいね」をつけたり、共有したり、コメントをつけたりすることができます。
自分のつぶやきにいいねをつけられたり、コメントをもらったりすれば嬉しいものですが、それはタイムラインでも同じことです。
これは、いいねやコメントによって、友達が自分のつぶやきを見てくれているんだ、繋がっているんだという実感が湧くからです。
繋がっているんだという実感が湧くという意味では、相手も同じことで、いいねをつけたりコメントをしたりすることによって、繋がっているという実感を得ることができます。
ですから、LINEを交換しているお客さんがいいねをつけてくれたり、あまり遊びに来なくなったお客さんが「最近元気にしてる?」などのコメントをくれる可能性があります。
そこからコメントのやり取りをしていくことで、お客さんがまたきてくれるようになるかもしれません。
タイムラインにつぶやく
タイムラインにつぶやくということは、使い方によってはお客さんの満足度を高めることに役立ちます。
たとえば、LINEを交換しているお客さんと同伴の約束をしていたならば、「今日はお食事!すごく楽しみ!」などとつぶやくのです。
そうすれば、同伴相手のお客さんは「思わずつぶやいてしまうほど楽しみにしてくれているんだな」と思い、嬉しくなることでしょう。
ただし、他のお客さんが見ている可能性がありますから、「お客さんと」や「同伴」といった単語は入れないようにしましょう。
そうすれば、友達や家族と食事に行くという意味にも取れますから、他のお客さんの機嫌を損ねる危険がありません。
タイムラインで営業効率化
タイムラインは、営業の効率化にも役立ちます。
これまで、メールによって営業をしていた時は、イベント情報を知らせる場合などには、お客さんにメールにを一斉送信していたと思います。
ところが、LINEには一斉送信機能がありません。
しかし、心配はいりません。
タイムラインが代わりになるからです。
つまり、イベント時にはイベント情報ををタイムラインに書き込めばお客さんがみんな見ることができます。
また、指名がなくて困っている時にも「最近指名がなくて待機ばっかり・・・」などろタイムラインに書き込んでおけば、営業メールの一斉送信と同じ効果があります。
ゲームで営業する
LINEの機能の一つに、無料ゲームがあります。
色々なパズルゲームがありますし、シューティングゲームなどもありますね。
ゲームをプレイすると、そのゲームをやっている友達がの順位が載るようになっており、みんなで得点を競って遊ぶことができます。
お客さんの中には、LINEのゲームにはまっている人もいるかもしれません。
もしそんなお客さんを見つけたならば、ゲームの攻略法を聞いたり、一緒にやろうと誘ったりすることによって、営業につなげることができます。
また、いつも話題がないお客さんとゲームという共通の話題が見つかり、話しやすくなることもあるかもしれません。
スタンプで営業する
キャバクラにおいては、色恋営業は指名を取って稼いでいくための立派な戦略となっています。
色恋営業では、お客さんと恋愛をしているように見せかけて、たくさんのお金を使ってもらうように仕向けるのですから、「愛してる」「大好き」などのメールを送ったりしながら恋人のように振る舞う必要があります。
しかし、キャバ嬢の中にはどうしても色恋営業が苦手という人もいるものです。
好きでもない人に好きということができず、色恋営業はなんてとてもできないと思うのです。
そんなキャバ嬢でも、色恋営業とは言わないまでも、たまにはお客さんの胸をドキドキさせることを言ってあげたほうがいいこともあります。
そのような場合に、スタンプが活躍してくれます。
スタンプには色々なものがありますから、愛情表現を伝えるにしても、可愛いスタンプや軽いノリのスタンプを使うのです。
そうすれば、罪悪感や羞恥心といった感情もほとんど抱くことなく、お客さんを喜ばせることができます。
営業LINEの注意点
上記のように、営業LINEはとても便利なものです。
しかし、注意すべき点があるのも事実です。
プライバシーの流出
LINEは電話番号一つにつきアカウントを一つ取得することができる仕組みですから、スマホを一台しか持たずにLINEアカウントも一つしか持っていないキャバ嬢が、そのLINEをプライベートと仕事で併用する場合、プライバシーの流出につながる可能性があります。
したがって、最も望ましいのはプライベートと仕事で二台のスマホを持ち、お客さんにはあくまでも仕事用のLINEを教えるようにすることです。
そうすれば、自分のプライバシーが流出する危険性も低いですし、友達や家族などから、キャバ嬢としての見られたくない一面を見られるということもありません。
しかし、専業キャバ嬢ならスマホの二台持ちをしているケースも多いものの、学生や昼間の仕事をしている兼業キャバ嬢ならば、スマホの二台持ちをしていないことも多いと思います。
そのような場合には、プライバシーが流出しないように十分気をつけましょう。
たとえば、プロフィール名です。
プロフィール名をうっかり本名にしていたら、お客さんに本名がバレてしまいます。
そこから、プライベートのSNSが特定されたりすることもあるでしょう。
そこで、プロフィール名には絶対に本名を載せず、本名とは関係のないアダ名などをつけるようにしましょう。
本名とは関係ないアダ名にしておいても、LINEの表示と電話帳はリンクされますから、あなたの電話番号を知っている友達のLINE画面ではきちんと本名で表示されます。
アダ名で表示されるのは、あなたの電話番号を知らないお客さんだけということです。
また、プライベートと仕事のLINEを併用する場合には、タイムラインへのプライベートなつぶやきは控えましょう。
つぶやきの内容から個人情報を知られてしまう可能性があります。
また、自分のつぶやきでは十分に気をつけていたとしても、友達のコメントで「〇〇ちゃん(本名)、またご飯に行こうね〜」などと言われれば、そこから本名が知られてしまいます。
同様に、普段は学生をしているキャバ嬢が、情報が漏れて学校を特定されることがありますし、そこから住んでいるエリアが知られてしまうこともあります。
とにかく、一台のスマホで営業LINEもこなすならば、十分に注意しなければなりません。
もしどうしても心配だというならば、最近は格安スマホがありますし、ドコモ・au・ソフトバンクでも2台目からの契約は安くなることもありますから、完全に仕事用のスマホを持つのが一番安心です。
誤送信
誤送信も問題になることがあります。
スマホは、ガラケーのようにボタンをカチッと押して操作するのではなく、指で触れることで操作するものです。
そのため、押し間違いが起こることがよくあります。
そのため、あるお客さんに送るべき文章を他のお客さんに送ってしまうというトラブルが起きる可能性があります。
一度送ったメッセージをとりけすことはできませんから、メッセージの際には誤送信がないように、きちんと確認しながら送るようにしましょう。
既読スルー
スマホを二台持ちしたとしても、営業LINEで注意しなければならないことは他にもあります。
それは、既読スルーの問題です。
すでに述べた通り、LINEではメッセージを見ると既読マークがつきます。
それによってお客さんは見ていないという言い逃れが効かなくなって、返信してくれる可能性が高まるのです。
しかし、これはお客さんだけに言えることではなく、キャバ嬢側にも言えることです。
従来のメールならば「忙しかったの」でごまかせたのですが、LINEでは既読マークがつきますから、そのような言い逃れは不可能です。
「既読ついてたのに、見てないわけないよね?」と思われてしまいます。
既読マークをつけないためにお客さんのLINEをできるだけ開かないという方法も考えられますが、お客さんからのLINEの中には「指名したいんだけど、〇日はお店にいる?」という出勤確認のものや、「このまえ、同伴したいっていってたよね?〇日なんてどうかな?」という同伴のお誘いという可能性もあります。
そのため、お客さんのLINEを全く無視することはできません。
そこで、内容を確認しつつ既読マークをつけない方法を知っておくと良いでしょう。
その方法とは、以下のような方法です。
iPhoneの場合
- ホームボタンを二回押し、バックグラウンドで開いているアプリ一覧を見る
- LINEが開かれていたならば、上にフリックすることで終了させる
- 待受画面に戻り、画面の下橋から中央に向かってフリックし、設定画面を出す
- 飛行機マーク(機内モード)を押す。機内モードをつけると通信機能が遮断されるため、LINEを開いても既読マークをつけずに読むことができる
- 読み終わったら、再びホームボタンを二回押し、LINEアプリをフリックで消す(LINEを起動したまま機内モードを切ると、その時点で既読マークがついてしまう)
Androidの場合
- LINEの設定画面を開く
- 通知設定に進む
- 通知ポップアップをシンプルからフルに変更する
こうすると、待受のポップアップにLINEが出てくるため、この状態でフリックすると既読をつけずに全て読むことができます。
まとめ
キャバ嬢の営業方法は、技術の発達に伴って変化しています。
LINEというアプリを誰もが使うようになり、仕事にも利用されるようになるなどということは、10年前ならば全く想像できなかったことです。
技術の発展はめざましく、それを活用することで仕事をよりやりやすく、より便利に行うことができるようになります。
しかし、デメリットがあることも忘れてはいけません。
デメリットからトラブルにならないよう、営業にLINEを使う時には十分に気をつけましょう。
デメリットを踏まえ、賢い使い方ができるならば、LINEはキャバ嬢の営業に役立ってくれます。
お客さんとLINEを交換して活用し、LINEをしていないお客さんにも使うことを勧めて、使い方を教えてあげると良いでしょう。
とはいえ、高齢のお客さんがスマホの使い方が複雑であると感じて未だにガラケーを使っている、若いお客さんでも電話とメールだけできれば良いためガラケーを使っているなど、LINEができないお客さんもいます。
そのようなお客さんに対しては、メールや電話によって営業をしていくことになります。
それでも面倒だと思うことなく、今まで通りの対応を心がけるようにしましょう。