キャバ嬢たちは、ブランドものの装飾品で身を飾り、綺麗なドレスを着て男性を魅惑し、たくさんのお金を稼ぐ仕事だというイメージを持たれています。
たしかに、一面においてこれは間違いではありません。
しかし、彼女たちの実態を見てみると、必ずしもそうではないと言えない部分があります。
彼女たちの私生活を覗くと、意外なまでに整理整頓ができなかったり、自堕落な生活を送っていると女性が珍しくないのです。
本稿では、そんな彼女たちの実態を覗いてみましょう。
華やかなだけではないキャバクラの世界
キャバクラの世界は華やかな世界です。
店内に入ればきらびやかなシャンデリアが輝いており、お酒を飲むグラスもオシャレなもので、なんといってもそこで働くキャバ嬢たちはきらびやかな存在です。
一時期、女子中高生へのアンケートにおいて、憧れの職業の上位にキャバ嬢がランクインしたこともありましたが、それも全てキャバ嬢とキャバクラの華やかさに惹かれてのことでしょう。
確かに、キャバ嬢たちは華やかな存在です。
しかし、夜の世界というものはその裏には胃意外な事実があるものです。
これからキャバ嬢になりたいと考えている人にとっては、華やかなものの裏に隠れている暗い部分、汚れた部分にもきちんと目を向けなければなりません。
そこからヒントが得られることもあります。
キラキラした存在にはキラキラしたままでいて欲しいものですから、汚れた暗い部分をみるのは嫌という人もいるでしょう。
しかし、これからキャバクラの世界に飛び込む女性たちにとって、実態をより正確に把握しているということは、損にはならないことだと思います。
本稿では、キャバクラの主役であるキャバ嬢にまつわる裏話を紹介していきます。
キャバクラには女子寮がある
キャバ嬢たちは華やかな存在であり、綺麗なドレスやブランドものを身にまとっており、清潔というよりはとにかく綺麗という印象を抱かせます。
少なくとも不潔であるというイメージは抱きにくいものです。
しかし、実際にはそうでもない場合が多いということが、キャバクラの女子寮の実態を知ることでわかります。
キャバクラを運営して行くにあたって、カギとなるのはキャバ嬢をどれだけ揃えられるかということです。
キャバ嬢はキャバクラにおける商品なのですから、品薄で接客がままならないような状態ではお客さんはなかなか集まりません。
また、キャバ嬢には不真面目な性質の女性も多いものであり、遅刻はもとより急に休みを取る、無断で欠勤するなどというのはよくあることです。
そんなとき、キャバ嬢の数が多ければ休みを取る予定であったキャバ嬢に出勤してもらうことで、対応することも可能となるのです。
このほか、新規のお客さんが来た時も、そのお客さんがそのお店にハマるためにはお気に入りの子を見つけてもらわなければなりませんから、選択肢としてキャバ嬢の数が多いに越したことはありません。
キャバ嬢が多ければ、その中から売れっ子が誕生してお店により多くの売り上げをもたらしてくれる可能性も高まるわけですから、この意味からもやはりキャバ嬢は多い方がよいのです。
さて、キャバ嬢がどれくらい必要になるかということは、キャバクラの規模によっても異なります。
テーブル席が6〜7席以上あり、最大でお客さんを50人以上入れられるお店であれば、大箱といってよいでしょう。
大箱では、お客さんが100人も入れるようなお店もあります。
これに対し、テーブル席が3〜4席程度であり、あとはカウンター席があるくらいのキャバクラは小箱といいます。
大箱を運営するためには、たくさんのキャバ嬢が必要となることは言うまでもありません。
そのため、大箱を運営している会社では、ほとんどの場合キャバ嬢用の寮を持っています。
皆さんも、キャバクラの求人広告を見た時、「寮完備」という文言を見たことがあるかもしれません。
大箱を運営する会社では、会社が6〜8畳くらいのワンルームマンションを借り上げ、女子寮にしているのです。
では、なぜ大箱では寮が提供されているのでしょうか。
それは、キャバ嬢として働く女性の中には訳ありの女性が多く、そのような女性たちにとっては住居を提供してもらえるということが非常に魅力的であるため、キャバ嬢を集めるのに役立つからです。
訳ありというのは、例えば以下のようなものです。
- 借金を抱えて家賃を滞納したせいでアパートを追い出されてしまった。
- 同棲していた彼氏からDVを受け、着の身着のままで逃げ出して来た。
他にもあるでしょうが、代表的な例はこのようなものです。
このように、複雑な事情から住む場所がなくなり、収入もないため、キャバクラに飛び込んで来るという女性が多いのです。
そのような女性たちがキャバクラに飛び込もうとして面接に来た時、女子寮を持っていないキャバクラならば対応のしようがありませんが、女子寮があるキャバクラならば「じゃあ、ウチで働くといいよ。寮もあるからそこにすんで、今夜からでもお店に出て見なよ」ということができます。
飛び込んだ女性にとっては住む場所も働く場所も得られて願ったり叶ったりですし、キャバクラとしても人員確保につながるというわけです。
特にその女性がルックスやスタイルに優れていて商品価値が高い場合には、寮を持っていることによって取り逃がすことがないのです。
寮費は、給料から天引きになることがほとんどです。
もちろん、普通の賃貸物件に入るときには必要となることが多い、敷金や礼金もいりません。
こうすることによって、女性は無一文の状態でもとりあえず寮に入ることができます。
さらに、その地域における類似の賃貸物件と比較して、寮費は安めに設定されています。
何よりも仕事とセットになっていますから、女性は路頭に迷うことがなくなるのです。
女子寮の実態
さて、このように女性にとっていいことづくめの女子寮ですが、キャバクラ経営者に聞いたところによると、その実態はかなりひどいケースが多いようです。
というのも、女子寮に住むキャバ嬢の多くは部屋の掃除が行き届いておらず、ひどい場合にはゴミ屋敷にしてしまうからです。
足の踏み場もないほどに散らかっているというのは当たり前、服は脱いだら脱ぎっぱなしで山積みになっており、下着も同様。
テーブルを見てみれば飲みかけの飲み物が片付けられないまま放置されており、中身を見てみればカビが生えている。
灰皿は変えられないまま吸い殻がぎゅうぎゅうに突き刺さっている・・・
とまあ、こんな状態です。
その経営者の話を聞いたところに、もっとひどいケースになると使用済みの生理用品がそのまま転がっていることもあるというのですから、働いているときの彼女たちの華やかさからすると、ちょっと想像がつきません。
彼女たちに惚れ込んでお金を落としているお客さんたちがこの様子を見れば、愕然とすること請け合いです。
また、キャバ嬢のペット飼育率は高く、女子寮もペット飼育可となっていることが多いのですが、このような汚い部屋に住んでいる彼女たちが、ペットの世話だけをきちんとこなせるはずもありません。
部屋の汚さと獣臭さが混ざった部屋の匂いはひどいもので、ペットの毛も散らかっています。
このほか、働いているときは髪の毛を派手に飾り、綺麗なドレスを着て、セクシーさで男性を悩殺することも多いキャバ嬢たちも、普段着はルーズなことが多いようです。
汚い部屋で普段着はしっかりしているというのはあり得ませんから、想像もつくと思います。
ドンキで買った安物のスウェットやジャージで過ごし、外出するときはサンダルを突っ掛けただけ。
その格好で平気で買い物に行ってしまいます。
オフモードのキャバ嬢がだらしないワケ
男性からは惚れられ、女性からは憧れられているキャバ嬢たちが、それほどまでに部屋を散らかし、だらしのない生活ぶりであるということを知れば、信じられないと思う人も多いと思います。
しかし、これはある程度仕方のないことでもあります。
まず、上記のようなキャバ嬢の姿はちょっと極端ですが、このような傾向は現代の若い女性に一般的に見られるものでもあります。
2006年からマーガレットに連載された漫画に『スイッチガール‼』があることは、本稿をお読みの皆さんの多くもご存知かと思います。
この漫画の主人公となる女子高生は、家の外では服装もメイクも完璧にこなしているのですが、自宅では自堕落な生活をしており、オン・オフを使い分ける「スイッチガール」だというコメディ漫画です。
2011年にドラマ化された際には、当時人気絶頂の女子高生モデルであった西内まりやが主演をしていました。
内と外でオンとオフの使い分けが行わける女性をテーマとした漫画が大人気となり、また人気モデルを起用してドラマ化もされたことから、この漫画のテーマが若い女性たちに受け入れられており、また共感を呼んでいることがわかります。
現代の若い女性には、この漫画のようなスイッチガールが多く、キャバ嬢も同様なのです。
お客さんと接客をするなど、社会に出るときには羨望の眼差しを向けられるほどに華やかに着飾っている彼女たちが、一度オフモードになれば部屋は散らかし放題で服装もだらしなくなってしまうのです。
それは、漫画における女子高生をはるかにしのぐレベルです。
なぜ彼女たちがここまでだらしなくなってしまうかということには、明確な理由があります。
それは、キャバ嬢という仕事が世間で想像されている以上に、肉体的にも精神的にも辛い仕事だということです。
まず肉体的疲労ですが、これは何時間もお酒を飲まなければならない仕事だからです。
キャバ嬢としてより多い給料を得るためには成績を上げる必要があり、できるだけお客さんからお酒を飲ませてもらってドリンクバックを獲得するのが重要です。
また、お客さんに合わせて自分もたくさん飲み、盛り上げることも大切です。
自分も一緒に飲んで盛り上げ、お客さんが気分を良くして延長してくれたり、次回の指名につながったりすれば、これも給料アップにつながります。
だからこそ、キャバ嬢は出勤すると何時間も飲まなければなりません。
昼間は学生やOLをしている兼業キャバ嬢ならば、一般的な賃貸物件に住んでいることがほとんどですが、女子寮に入るキャバ嬢の多くは専業キャバ嬢としてキャバ嬢一本で生計を立てています。
だからこそ、週に5日程度の出勤をするということが珍しくなく、となれば何時間もお酒を飲むという日が週に5日間もあることになります。
お酒に強いキャバ嬢でも楽ではないと感じるのですから、お酒にそれほど強くない、あるいはお酒に弱いキャバ嬢にとっては、これは非常に大きな肉体的負担となります。
また、友達と飲んでいるのであれば、楽しくてお酒が進みますし、酔っ払ってダラリとしてしまうのも構いません。
しかし、キャバ嬢は仕事としてお酒を飲んでいますから、楽しくない相手と飲みたくもないお酒を飲まなければならないこともありますし、どれだけ飲んでも緊張感を持たなければなりません。
これは、肉体的疲労と同時に精神的疲労をもたらします。
また、キャバクラには色々なお客さんが来ますから、時には苦手なお客さんが来ることもあります。
そのお客さんから気に入られて、指名されることもあるでしょう。
その相手からセクハラを受けることもあるかもしれません。
そうなれば、大きなストレスを受けることになります。
このほか、キャバクラではキャバ嬢同士が成績を争うものであり、派閥が出来上がっていたり、陰湿なイジメが行われることも少なくありません。
このようなことも、ストレスの原因になっていることがあります。
キャバ嬢という仕事を目指す女性から見てみると、キャバクラは明るい世界であり、キャバ嬢は自分のことを気に入ってくれているお客さんと楽しくお酒を飲むだけでたくさんのお金を稼いで、お客さんからたくさんプレゼントをもらって、なんていい仕事なんだと思えます。
しかし、実際にはキャバ嬢という仕事は、肉体的にも精神的にも非常に大きなストレスを抱える仕事なのです。
彼女たちの部屋がゴミ屋敷になりがちであるのも、このことの表れです。
仕事で疲れ切ってしまった彼女たちには、ゴミをゴミ袋にまとめて捨てる、ペットボトルを捨てる、服をたたんでタンスにしまうといったことが煩わしいのです。
これらのことが、技能的に無理ということはありません。
自宅では灰皿が変えられないままの彼女たちも、仕事現場ではお客さんの灰皿を頻繁に交換しています。
しかし、家ではゆっくりしたい、片付ける暇があったら寝ていたい、ゆっくりする以外なにもしたくないと考えて生活を送り、結果的に散らかってしまうのです。
また、彼女たちのペット飼育率が高いというのも、仕事と密接な関係があります。
上記の通り、彼女たちは色々なお客さんと話をするのが仕事です。
話したくもない内容、時には汚らしいおじさんの下ネタにも付き合います。
そんなことを繰り返していると、オフモードで家にいる時に人と話したくないと思ったり、うわべだけの付き合いが多いことから寂しさを感じたりして、ペットを飼うようになるのです。
癒しを求めてペットを飼っているということです。
このように、女子寮の実態は散々なものですが、それは仕事と無関係ではないのです。
整理整頓できるキャバ嬢もいる
女子寮に住むキャバ嬢の ”多くが” 散らかり放題の部屋で自堕落な生活を送っていると書きましたが、ということは整理整頓された部屋に住んでいるキャバ嬢もいるということです。
正確なデータはありませんが、私がこれまでに聞いた話や得た知識から綜合的に判断すると、売れっ子キャバ嬢ほど整理整頓ができる傾向があるようです。
もちろん、売れっ子の中にもゴミ屋敷に住んでいる女性入るでしょうが、おそらく売れっ子キャバ嬢とその他のキャバ嬢で部屋の状態に関する統計を取れば、有意な差が現れることと思います。
これは、キャバ嬢としての働き方にも好影響をもたらす様々な活動には規則正しい生活が欠かせず、それに伴って整理整頓が行われるからです。
例えば、整理整頓のためにはゴミ袋にゴミをまとめて、ごみ収集の時間までに捨てなければなりません。
となると、早朝は寝ているでしょうから、仕事が終わってから夜中のうちに出しておく必要があります。
そのためには、普段から整理してゴミをまとめておき、収集日の夜中にすぐ出せる状態を作っておかなければなりませんから、結果的にゴミが散らかる状態を避けられます。
また、売れっ子キャバ嬢は普段から体のメンテナンスを怠らないもので、エステやヨガ、ジムなどに通う人が多いです。
いくらなんでも、それらの施設に行く時にだらしない格好では行けませんから、だらしない格好をする機会が減ります。
ジャージなどのスポーティな格好でヨガやジムにいって汗をかけば、次回に汚れたジャージを着て行くわけには行きませんから、洗濯することになります。
洗濯する時には、下着やその他の衣類も一緒に洗濯しますから、脱ぎっぱなしの服装が山積みになることもありません。
洗濯すると干すのに時間がかかって面倒でしょうが、売れっ子キャバ嬢としてお金も稼いでいますから、乾燥機能付きのドラム型洗濯機などで洗ってしまいます。
このほか、売れっ子キャバ嬢は色々なお客さんと色々な会話をするために、昼間のワイドショーを見たり、簡単にニュースのチェックを行なったり、できる範囲で勉強をしたりします。
そうするためには、少なくともワイドショーの時間には起きていなければなりませんから、出勤ギリギリまで寝て過ごすこともなくなります。
寝すぎることがなくなれば、肉体的にも精神的にも却ってプラスの効果がありますから、ポジティブな気持ちになりやすく、掃除にも前向きになれます。
ちょっとした掃除をすることが習慣化し、ゴミが溜まることを避けられます。
このようなわけで、売れっ子キャバ嬢はゴミ屋敷に住む可能性が低いのです。
ポイントとしては、キャバ嬢としての自分を磨くための色々な努力と規則正しい生活があり、それに紐づけられる形で整理整頓が行われているということです。
散らかった部屋は精神的にも良くない影響を与えるというのはよく言われることです。
また、人間は本質的に易きに流れる性質があり、いったん堕落してしまうとそこから抜け出すのが難しい生き物ですから、散らかった状態での生活に慣れるというのは恐ろしいことです。
これからキャバ嬢になりたいと考えている女性は、ぜひとも整理整頓をすることを心がけ、売れっ子になれる可能性を高めて欲しいと思います。