キャバクラで働くならば、良いお店で働きたいものです。
当たり前のことだと思う人もいるでしょうが、キャバクラ店の中には、キャバ嬢から搾取するようなお店もあるため、そのようなお店で働いてしまうと、思ったよりもずっと稼げなくなることもあるのです。
そのため、キャバ嬢になるならば、悪徳なブラックキャバクラを避ける必要があります。
そこで本稿では、体験入店を通してブラックキャバクラを見抜く方法をお伝えします。
体験入店の重要性
キャバクラで働きたいならば、まずは体験入店からこなしていくのが基本です。
なぜならば、優良店で働くか、非優良店で働くかによって、働きやすさや稼ぎが大きく異なるからです。
特に、ブラックキャバクラで働いてしまうと、満足のいく結果を得るのは難しいでしょう。
ブラックキャバクラで働いたキャバ嬢の声を聞いてみると、そのことが明らかです。
以前働いていたお店、給料がおかしかったんです。
求人募集のときに時給4000円もらえるって聞いてたのに、実際は3000円でした。
そのいくつか後、3000円もらえるって書いてたお店で、2500円しかもらえなかったこともありましたね。
ブラックキャバクラで働くと、聞いてたよりも低い給料になるのが基本なんだと思います。
私より先に辞めた子が、辞めた月の給料をもらえなかったんです。
何回聞いてもはぐらかされて、面倒になって諦めちゃったみたい。
そのこと知ってたから、私が辞める時は理由付けて日払いでお給料もらって、いきなり飛びました(飛ぶ=お店に伝えずに急に辞める)。
このように、ブラックキャバクラで働いていると、色々なところでおかしなところがあり、それゆえに思っていたよりも稼げなかったり、働きにくくなってしまうことがあるようです。
特に多いのがお金のトラブルです。
お金のトラブルになったとき、そのお店を訴えれば、もらえるはずだったお金をもらえる可能性があります。
しかし、そのお金をもらうためには、時間も体力もかなりかけて裁判する必要があり、正直言って割に合いません。
だからこそ、お店とお金のトラブルになっても、さっさと諦めて次のお店で稼いでいくという選択をするキャバ嬢がかなり多いです。
割に合わない裁判をせず、しかもお金もきっちりともらうためには、最初からブラックキャバクラで働かないことが大切です。
そのためにも、体験入店をきっちりと行い、色々なところをチェックする中で、そのお店がブラックキャバクラか、そうでないかを見極めていく必要があります。
面接前にチェックすべきこと
まず、体験入店に先立って、面接の際にチェックすべきポイントを見ていきましょう。
ポータルサイトの有無
最初に確認したいのは、お店のポータルサイトです。
求人広告を探し、働いてもよさそうな条件のお店を見つけたならば、一旦そのお店の情報をインターネットで検索してみます。
キャバクラ店がポータルサイトに掲載するためには、月々1~5万円程度の経費で済みます。
そして、お店のサイトを見て来店するお客さんもいますから、月々の掲載費用くらいはすぐにペイできるでしょう。
だからこそ、多くのお店はポータルサイトに掲載しています。
しかし、中にはポータルサイトに掲載していないお店もあります。
ポータルサイトに掲載するために多額の費用が掛かるわけでもなく、掲載すればそれなりの効果があるにもかかわらず、敢えてポータルサイトに掲載していないならば、何らかの理由があると考えられます。
お店の探し方は、「最寄りの駅名+キャバクラ」です。
その検索によって見つからないお店は、避けたほうが良いでしょう。
系列店の有無
お店の情報を調べてみると、系列店の有無も分かると思います。
系列店がないお店は必ず避けるべきとも言えませんが、系列店があるに越したことはありません。
1店舗だけで経営している個人店の場合、お店が倒産すると給料が未払いになる可能性が高いです。
お店が何らかの問題に巻き込まれたり、経営が行き詰まったときに、経営者が飛んでしまうこともあります。
系列店ならば、勤務しているお店が閉店したとしても、本社から給料が支払われます。
また、グループ全体を投げ出して経営者が飛んでしまうことはほとんどありえませんから、給料の未払いリスクも避けることができます。
電話対応
キャバクラ店に関わらず、どんな会社でも、電話対応の質で会社の質が分かるものです。
しっかりしているお店は、電話対応をするスタッフの質によって、会社の印象も決まってしまうことを知っています。
だからこそ、クレームをつけてくる客であろうと、丁寧に対応するのが普通です。
逆に、電話対応の感じが悪い会社は、会社の質そのものが悪い疑いがあります。
対外的な印象を考慮していない会社がまともであるとは、考えにくいものです。
キャバクラも同じで、電話をかけてみて、電話対応が悪いと感じた場合には、そのお店はブラックキャバクラの可能性が出てきます。
また、給料に関することなど、何でもいいので質問してみましょう。
このとき、電話口で答えることを面倒くさそうに対応したり、「とりあえずお店に来てください」などと言ってくるならば、求人広告とは違う条件で働かせる、ブラックキャバクラの可能性があります。
もちろん、具体的な時給などは、面接してから決まるものです。
しかし、送迎やヘアメイク、レンタルのドレスなどにかかる費用などは最初から決まっていますから、それらの費用を聞いて答えられなければ、怪しいと判断することができます。
身分証の提示
キャバクラでは、18歳未満の女性や、18歳になっていても高校在学中の女性は働くことができません。
そのため、面接を受けた際には、必ず顔写真付きの身分証明書を確認して、18歳以上で高校生ではないことを証明しなければなりません。
しかし、ブラックキャバクラでは、キャバ嬢への待遇が悪いためにキャバ嬢たちが長続きせず、慢性的な人材不足に陥っており、18歳未満の女性や女子高生を働かせることがあります。
そのため、面接に来た女性に対し、身分証明書の提出を求めないことがあるのです。
したがって、電話で面接の申し込みをした際に、顔写真付きの身分証明書を持ってくるように指示されなかったり、実際の面接の時に身分証明書を見せるように言われなかったならば、そのお店はかなり怪しいと考えられます。
路上で客引きの有無
迷惑防止条例ができてから、東京やその他の繁華街でも、路上での客引きが法律違反となっています。
この規制は年々厳しくなってきており、客引きで検挙されたお店は3~6ヶ月の営業停止になります。
もちろん、営業停止期間中は、そのお店に在籍するキャバ嬢は働くことができなくなってしまいます。
営業停止期間中に、別のキャバクラに移ってしまうお客さんも多いですから、営業再開後には売り上げが落ちる可能性も高いです。
中には、営業停止期間中に店舗家賃の支払いなどができなくなり、オーナーがバックレてしまうこともあります。
その場合、キャバ嬢はそれまでの給料を支払ってもらえなくなります。
したがって、面接に行くときには、そのお店の周辺を確認し、客引きがあるかどうかを確認しましょう。
客引きの男性を見つけた時、そのお店の客引きではない可能性もありますが、注意しておくに越したことはありません。
給与の条件は求人通りか
面接で年齢、性格、容姿などの条件に問題がないことが分かれば、体験入店をどうするか話し合うことになります。
この時、求人通りの給料を支払ってくれるかどうか、よくチェックしておくことが大切です。
ブラックキャバクラの中には、体験入店時の時給を、求人広告では高く設定しておき、面接の時に確認すると、
「あれは経験者の場合です」
「お客さんを呼ぶことができたらこの時給になります」
などと言って、安い時給で使おうとすることがあります。
体験入店では、お店とキャバ嬢が初めて一緒に仕事をするのです。
これから長く仕事をしていく関係にあるのに、一番初めの段階で騙しにかかってくるのですから、そのようなお店がまともとは思えません。
その後もお金で納得いかないことが出てくる可能性が高いです。
したがって、面接の際にお金でごまかしてくるようなお店では働かないようにしましょう。
体験入店でチェックすべきこと
面接で問題がなければ、体験入店に移っていきますが、体験入店時にもチェックすべきことがあります。
おさわりへのスタッフの対応
キャバクラでは、おさわりが起きるものです。
キャバ嬢は露出度の高いドレスを着ていることもありますし、お客さんはお酒が入っていますから、ついつい触りたくなるものなのです。
おさわりに対しては、お店によって対応が異なります。
ある程度で黒服が止めに入る場合もありますし、キャバ嬢が受け流せるだけ受け流し、我慢できなければ黒服に助けを求める場合もあります。
あるいは、黒服が助けることはなく、全てキャバ嬢で対処しなければならないこともあります。
体験入店の際に、お店を観察していると、どこかのテーブルでおさわりが起きていることもあると思います。
この時、スタッフの対応をよく見ておきましょう。
ある程度で止めに入ってくれるならば、そのお店はキャバ嬢を大切にしているお店であると考えられます。
最低でも、キャバ嬢が助けを求めた場合に助けに入ってくれるお店で働きたいものです。
全てキャバ嬢任せにして黒服が関与しないお店は、普段からおさわりが黙認されている可能性があります。
そのようなお店では、おさわり目当てで来るお客さんの割合も多くなり、接客の負担が増えますから、働かない方が良いでしょう。
客層の良し悪し
長く働いていくならば、客層が良いお店で働きたいものです。
キャバクラは、ただでさえ精神的な負担が大きい仕事ですが、客層が悪ければ、その負担はもっと大きくなってしまいます。
したがって、体験入店の際には、客層を良く見ておきましょう。
ガラの悪い客が下品な騒ぎ方をしているようならば、そのお店の客層は普段から悪い可能性があります。
逆に、きれいな飲み方をしているお客さんが多ければ、それは良い傾向だと言えます。
特に、お客さん同士で喧嘩をしたり、キャバ嬢に対して怒ったり、お店ともめたりするようなお客さんがいるならば、別のお店を検討したほうが良いかもしれません。
もちろん、たまたま体験入店時にそのようなお客さんが来ただけ、という可能性もありますから、様子見で働いてみるのもアリだと思います。
会計の透明性
体験入店時に、もし会計のシーンを見ることがあれば、よく観察してみてください。
詳しいところはよくわからないというキャバ嬢も多いと思いますが、お客さんがクレジットカード払いをする時、何らかの手数料が取られていないかだけでも確認しておきましょう。
クレジットカード会社と契約している加盟店は、クレジットカード決済の際に、数%の手数料をクレジットカード会社に支払います。
これは、あくまでもお店が売り上げの一部をカード会社に支払うものであり、お客さんに請求してはならないことが加盟店規約で決められています。
つまり、会計の際にクレジットカード手数料を請求しているならば、「本来お店が払うべきものをうやむやにして、お客さんに払わせている」とも言えます。
このようなお店は、キャバ嬢にも過剰なノルマや罰金を求めたり、労働時間をごまかしたりして、できるだけ搾り取ろうとする可能性がありますから、注意しておきましょう。
給与システムの透明性
体験入店で働いた分の給料は、日払いでもらうことができます。
この時、給与明細を確認して、源泉徴収がどのように引かれているかを見てみましょう。
普通、お店が従業員から源泉徴収を差し引き、税務署に納付するのは、給与の10%と決められています。
しかし、キャバ嬢の無知や不注意に付け込んで、15~20%の源泉徴収を差し引いているお店もあります。
差額の5~10%は、お店の利益になっています。
このようなお店は、ブラックキャバクラの可能性が高いです。
中には、源泉徴収10%に加えて厚生費5%などを差し引いているお店もあるので、注意が必要です。
納得できない項目があれば、よく確認しておきましょう。
また、体験入店後には、詳しく給与システムの説明を受けることになります。
具体的には、指名・延長・同伴などで、どのくらいのポイントが付いたり、どのくらいのバックがもらえたりするのか、そしてヘアメイク代や送り代などによって、1回の出勤でどれくらい差し引かれるのかなどを説明されます。
ここでしっかりと説明を受け、不明点があれば質問しましょう。
ブラックキャバクラでは、わざと理解しにくい給与システムにしておき、できるだけ安い時給で働かせようとすることがあります。
それに気づかずに不当に安い時給で働かされ、思っていたよりも稼げないことを不思議に感じながら働き、ある時おかしいことに気づくことがあります。
しかし、後になってから気づいても、もう遅いのです。
まとめ
求人広告を探し、面接を受け、体験入店をこなすことで、そのお店が優良店か、悪質店であるか、かなりの部分まで把握することができます。
初めてキャバ嬢になる女性にはわからないことも多く、ブラックキャバクラで働いてしまい、悪い条件で働いていることにも気づかないこともよくあります。
そのようなことにならないためには、体験入店でしっかりとチェックすることが大切なのです。