このサイトを見ているキャバ嬢の中には、自分が会話ベタだと思っている人も多いことと思います。
そのような人は、会話ベタな人に良く見られる傾向を知ると解決の糸口が見えてきます。
会話ベタのキャバ嬢の特徴
会話ベタの人の特徴は「何を話せばいいかな」ということで頭がいっぱいであることが多いという事です。
自分のことに照らして考えてみてください。
あなたはお客さんが話している時に頭の中では何を考えているでしょうか。
「何を話せばいいかな」とばかり考えている会話ベタの人は、お客さんの話に集中するよりも、頭の中では「何と答えようかな」「次は何を話そうかな」「こんなことを言ったら怒らせるかな」「あの話をしたら面白いかな」などで一杯になってしまうのです。
これでは会話がうまくいくはずもありません。
このような状態のキャバ嬢がどうすればよいか、本稿ではそのことについて書いていきます。
会話を把握する3つの要素
ここで一つ例を挙げてみましょう。
以前このような会話を目にしたことがあります。
新人キャバ嬢とお客さんの会話です。
この前、北海道に旅行に行ったんだ。そのときゴルフもやったんだけどね、北海道でするゴルフは格別だね。
都会のゴルフ場よりも芝が綺麗だし、空気もうまくて開放的な気分でプレーできるんだ。
それにキャディーが可愛くてさ。アドバイスを素直に聞いてたら優勝できて嬉しかったよ。
○○さん、ゴルフが好きなんですね。
うん、ゴルフはいいよ。
ゴルフのどこが好きなんですか?
気分転換になるところかな。
気分転換はゴルフだけですか?
うーん、そういうわけじゃないけど。
・・・・・・(質問が思いつかず何も言えない)
この新人キャバ嬢は、おそらく頭の中が「何か話さなきゃ」ということで一杯になっていたのでしょう。
新人にありがちなことです。
お客さんの気持ちを汲む余裕がなく、色々なことを質問していくうちにお客さんは会話を楽しめなくなってしまいました。
会話をし始めて間もないころというのは、キャバ嬢側が会話のかじ取りをしようとしてはいけません。
とにかく相手が話しやすいと感じられるように雰囲気を作ることを第一に考えてください。
この時に有効なテクニックは、質問をするのではなくお客さんの発言を要約して話を繋げるというものです。
お客さんの話を要約するためには、どうしてもお客さんの話をしっかりと聞かなければならなくなります。
単に聞き流すだけでは要約することはできません。
話をしっかりと聞きながら、会話を構成する要素を把握することに努めましょう。
会話を構成する要素は大きく分けて3つです。
それは、
- 自分の身に起こった出来事(経験)
- 何をしたか・何をできなかったか(行動)
- 行動の原因となった感情と行動の結果起こった感情(感情)
上記のお客さんの会話からこの要素を抽出してみると、
経験
「ゴルフのキャディーが可愛かった」
「ゴルフの成績が伸びた」
行動
「北海道に旅行に行きゴルフをした」
「キャディーのアドバイスを素直に聞いた」
感情
「北海道のゴルフ場は解放感がある」
「優勝できて嬉しかった」
となります。
実際には会話はどんどん進んでいくため、この要素を把握していくと結構難しいと感じると思います。
慣れないことをするから難しいと感じるのであって、普段から要素を掴もうとしてこなかったことが分かります。
つまり、お客さんの話をよく聞いて的確に把握しようとしてこなかったのです。
今までは「何を話そうかな」ということで頭がいっぱいになっていたのに対し、お客さんの経験、行動、感情は何だったのかということで頭がいっぱいになり、自分の話すことなど考える余裕はなくなることでしょう。
もちろん、最初は誰しも難しく感じるものです。
上達するためには、テレビを活用して練習するのがおすすめです。
トーク番組などでトークを聞きながら、この三要素を把握する練習をしてみましょう。
しっかりとお客さんの話を聞いて会話を構成する要素を把握することができれば、要約することも可能となります。
お客さんの話を聞いてよく理解していることを伝えるためには、質問するのではなく要約するのが有効です。
要約には三種類あるのですが、初心者が行うのは最も失敗しにくい「小要約」が良いでしょう。
小要約とは、相手が話したことの最後の部分を要約することです。
例えば、上記のお客さんの最後の部分は「アドバイスを素直に聞いてたら成績も伸びて楽しかったな」という事です。
そこで、これを要約して
「優勝されたんですね!すごい!おめでとうございます」
と返すのです。
この時、流れるように要約・返答することによって会話のリズムが崩れないように注意してください。
お客さんが言い終わった後に少し間が空くと、せっかく要約しても効果はありません。
もし要約に詰まってしまった場合には「へぇ~!」などと言って間を埋め、その間に整理して要約をするようにしください。
要約が自然にできれば、「そうなんだよ。この話には続きがあってさ・・・」と話しを続けたくなります。
もっとも、要約をするとしても頻繁に入れるとうっとうしくなってしまうため好ましくありません。
お客さんの話を聞くときはうなずく動作をすることでしょうから、うなずきを5回に要約を1回くらいと考えておくと頻繁にならずに良いでしょう。
ちなみに、上記の会話において新人キャバ嬢が言葉に詰まってしまったのですが、そのとき一緒に席についていたもう一人のベテランキャバ嬢が
優勝されたんですから、いつも以上に気分転換になったんじゃないですか?次のプレーが楽しみですね!
と小要約してフォローを入れたところ、お客さんはまた楽しそうに
そうなんだよ。今まで優勝したことがなくて、一回は優勝してみたいって思ってたからね。
今までキャディーのアドバイスをあんまり真剣に聞いてこなかっただけで、案外センスいいんじゃない?なんて思ったりね!
と話し始めました。
このように、小要約はフォローにも使えますし、お客さんとの会話が盛り上がらない方向にいっているかなと感じたときには軌道修正にも使うことができるのです。
会話ベタなキャバ嬢の皆さんは、ぜひ小要約からマスターして使ってみましょう。
お客さんのウケは必ず良くなると思います。
キャバクラに来るお客さんの中には非常に気難しいお客さんや頑固なお客さんもいるものです。
例えば、自分が質問したことを許した場合を除いて質問されることを嫌い、とにかく自分の話を聞いていてほしいと思うお客さんがいますが、そのようなお客さんへの接客で最良の選択はうなずき、あいづちを打ち、それ以外の反応をする場合には小要約くらいで留めておくことです。
逆に言えば、小要約にはそれくらい大きな効果があるのです。
オウム返しと大要約
残る二つの要約のテクニックを解説していきます。
その二つとは、オウム返しと大要約です。
オウム返し
オウム返しは、皆さんが知っている通りのオウム返しであり、相手が直前に行った言葉をそのまま繰り返すことであり、「はい」「うん」などの意味を持ちます。
方法は非常に簡単で、例えばお客さんが
この前料亭で取引先の接待をしたんだけど、相手が気難しいって有名な人でね。
気を使って疲れちゃったよ。
と言えば、
疲れたんですね。
というように直前の言葉を繰り返すのです。
オウム返しをすることによって会話にリズムを持たせることができます。
しかし、方法的には簡単なテクニックですが、技術的にはなかなか難しいテクニックでもあります。
なぜならば、オウム返しをするタイミングが複数考えられるからです。
上記の会話の中であれば、料亭・接待・気難しい・疲れたなどのいくつものタイミングが考えられます。
オウム返しにおける失敗でよくあるものは、このタイミングを間違えるというものです。
オウム返しをするべきではないところに対してオウム返しをしてしまうと、「そこに突っ込む?」となり、会話のリズムが崩れてしまいます。
例えば、上記の会話でお客さんの話を最後まで聞かず、
「この前料亭で取引先の接待をしたんだけど」
「料亭ですか?いいなぁ」
などと言ってしまうことです。
また、最後まで聞いたとしても、
「料亭だったんですね」
などと的外れなオウム返しをしてしまうと会話のリズムは崩れます。
お客さんは料亭で接待をしたことではなく、疲れたことを伝えたいのに、キャバ嬢には料亭で接待をしたことばかりが響いたと感じられてしまうからです。
このようなことにならないためには、お客さんの話を最後まで聞き、お客さんが一番伝えたかった部分をオウム返しするようにしましょう。
大要約
大要約は、話をするうちにたくさんの要素が出過ぎたときに、話を整理してあなたとお客さんの認識のズレを防ぐために使うテクニックです。
大要約は初心者には難しいテクニックですが、お客さんがとにかく話好きでどんどん話を振ってきて、話が止まらないようなときに使うことができます。
本来ならば、お客さんが気持ちよく話しているのですから、さえぎらない方が良いには違いありません。
しかし、話好きのお客さんは話すうちにどんどん話がそれていき、途中で自分が何を話したかったのかわからなくなってしまうことがあります。
キャバクラではお酒も入るためなおさらです。
「あれ、なんでこんな話になったのかな?」などとなってしまうのです。
そのような時、もしあなたが「このお客さんは自由にしゃべらせておこう」と考えて話をなんとなく聞いていたのでは、あなたも分からなくなってしまい、お客さんの話を理解していなかったことになります。
せっかく気持ちよくしゃべっていたのに相手が聞き流していたと知ればお客さんは怒ってしまいます。
実際にあったことですが、ある新人キャバ嬢がよくしゃべるお客さんの話を聞き流していたところへ「君はどうなの?」と聞かれた時、「へ~、そうなんですね」と言ってしまいました。
この後少しの沈黙があり、お客さんは「質問してるんだけど?話聞いてなかった?」と怒ってしまいました。
このような失敗を防ぐためには、お客さんの話を聞き流すことなく要点を掴みながら聞いていき、ひとまとまりの会話がなされたタイミングで話を要約するようにしましょう。
大要約も小要約と同じように、経験・行動・感情の要素によって要約します。
人の集中力というのは意外に頼りにならないもので、よく訓練された人でも人の話を集中して聞くことができるのは60分くらいまでと言われています。
超一流のキャバ嬢ならばこのくらいは聞くことができるかもしれません。
しかし、特に訓練をしていない一般的なキャバ嬢ならば5分集中するのも難しいでしょう。
適度に大要約を入れて会話をまとめていくことは、集中力を保つのにも役立ちます。
大要約をした時に要約が間違っていれば、お客さんは「いやいや、そうじゃなくてあれはこうで・・・」と修正してくるかもしれませんが、それに関しては心配はいりません。
大要約の間違いに対する修正は、「一生懸命聞いてくれているから説明しなきゃ」という気持ちからなされるものだからです。
要約の精度を高める
上記の3種類の要約の精度を上げるために大切なことは、お客さんの会話における重要な出来事と重要な人やものに焦点をあてるように意識することです。
これはそれほど難しいことではありません。
会話の中で重要な要素は、声のトーンが明らかに変わったり、何回も繰り返されたりするものだからです。
例えば、
この前、尾瀬に行ったんだ。いやぁ、キレイだったよ!
植物は好きだけど、今までは植物園にしか行ったことがなかったからね。
尾瀬はすごいよ、なんで人気があるかよくわかったね。
この前は1日しか行けなかったから、今度は何日かかけてゆっくりと尾瀬全体を回りたいと思ってるよ。
と言ったとします。
この場合にお客さんが繰り返しているのは「尾瀬」であり、尾瀬に興味があることが重要です。
これを要約するならば「尾瀬」というキーワードを入れて返せばまず間違いないでしょう。
例えば、
尾瀬ですか!すごくキレイなんでしょうね。
尾瀬って普段みれない花が見れるっていいますけど、カメラ持っていくとすごく楽しめそうですよね!
などと要約するのです。
お客さんに質問を向けるのではなく、要約をすることで会話を続けていくことができます。
ぜひ要点のつかみかたを練習してみてください。