初めて客を同伴に誘う時には色々な配慮も必要でしょうが、それさえうまくいけば二回目以降の同伴は都合さえ合えばOKをもらいやすくなります。
大切なのは一回目の誘い方です。
どうやって誘えば、同伴に応じてもらえるのでしょうか。
接客中に話題を振る
同伴に誘う時の基本は、接客中に誘うという事です。
接客の際の会話でタイミングを見計らい「今度、一緒に食事しませんか?」という会話を振ってみるのです。
そのときに嫌そうな顔をされれば控えますが、手ごたえがあれば「いつにする?」と話を詰めていきましょう。
これがオーソドックスな方法です。
この方法で誘うためには、食べ物の会話に持っていく必要があるため食べ物の話をした時にどこのお店がおいしい、あのお店ではこんな変わったものが食べられるなどといった話題を自然な流れで出せるように情報を集めておきましょう。
ここで気を付けるべきことは、客は基本的に見栄っ張りだという事です。
お金を使ってキャバクラに来ている客が、好きなお店を聞かれてまさか「吉野家の牛丼が好きだよ」とは言わないでしょう。
大抵の場合、高級店や有名店の名前を出してくるはずです。
そこで「そんなお店があるんだ。今度連れて行ってほしいな」などと言ってしまえば、客は尻込みしてしまうのです。
もしかすると、本当は高くて行ったことがない有名店の名前を出しているだけかもしれません。
したがって、まだ付き合いが浅い客に初めて同伴を誘う時には、「そこって高いんだよね?そんな高いものじゃなくて、ラーメンがいいな。○○さん、営業だからおいしいお店しってるでしょ?連れて行ってほしいな」といった形で誘と相手もホッとします。
季節をネタにしてメールで誘う
接客中に誘うほか、季節のネタなどを出しながらメールで誘う方法があります。
例えば、以下のような感じです。
こんにちは、○○さん。もうすっかり秋だね。
秋と言えば食欲の秋だし、私食いしん坊だから大好きな季節だよ。
そう考えてたら秋刀魚がすっごく食べたくなっちゃった。
脂ののった秋刀魚の塩焼きなんか最高!
もし○○さんが今日暇なら、秋刀魚たべにいこうよ!
秋刀魚の塩焼きに大根おろしを添えて、ごはんとお味噌汁。
こんな定食が食べたいなぁ。
こんにちは、○○さん。最近暖かくなったね~。
もう春だよ。
うちのベランダガーデニングも花が咲いて嬉しい!
春と言えばさ、春野菜とか山菜の天ぷらがおいしいよね。
お店の近くの○○っていうお店しってる?
このお店の天ぷらがすっごくおいしいんだって!
よかったら一緒に食べに行きたいなぁ。
今週当たりどう?
このように、季節の食べ物を出して同伴を誘う方法があります。
春ならば春野菜やタケノコ、夏ならばウナギ、秋は秋刀魚、冬は鍋やおでん。
その季節に旬の物は客も食べたいと思っている可能性が高いので、食べに連れて行ってほしいと誘ってみましょう。
この時、手ごろな値段で食べられるものならばベストです。
男性だけで行きづらいお店にメールで誘う
ほかにも、男性だけでは行きづらいお店に誘うのも良い方法です。
○○さんってパスタ好き?
昨日お店の子においしいパスタ屋さんがあるって聞いて気になってるんだけど、カップルとかが多いみたいでちょっと一人じゃ行きづらくて。
女一人で入れる雰囲気じゃないみたい。
よかったら○○さんと一緒に行きたいな。
今度お店に来るとき、その前とかでいいからさ。
今週当たりはどうかな?
○○さんってオムライスとか好き?
お店の近くにかわいいオムライス屋さんができたんだけど、一人で行くのは嫌だから一緒に行かない?
カップルが多いお店だから他のお客さんだったらちょっと入りにくいけど、○○さんとなら楽しそう。
今日か明日とかどうかな?
パスタやオムライスは男性も好きなものですが、どうしても男一人では入りづらいと思っていることは多いものです。
特に、スイーツのお店などは甘いものが好きと言っても男性は入りにくいことでしょう。
しかし、女性から誘われれば「いい機会だから、久しぶりにパスタなんかもいいな」と思って同伴に応じてくれる可能性が高いです。
このほかにはピザ屋、おしゃれなカフェなどのお店が考えられます。
相談をもちかけてみよう
このほか、同伴の口実として相談をもちかけるという方法もあります。
○○さん、近いうちにお店に来る予定はありませんか?
もしあるなら出勤前に喫茶店に行きませんか?
どうしても○○さんに相談したいことがあって。
ちょっと友達のことで悩んでるんだけど、部下の多い○○さんならいいアドバイスがもらえそうです。
30分くらいでいいので、ちょっと相談に乗ってほしいな。
相手がある程度通ってくれている客ならば、相談を持ち掛ける形で同伴を依頼することができます。
喫茶店で30分くらいの会話であれば、高い食事もなければまとまった時間も必要なくなるため、応じやすくなります。
客の特性と全く関係のない相談をしてしまうと困らせることにもなりかねないため、会話の中で客の得意分野などを聞いて置き、それにからめた相談をするのがベストです。
例えば、金融関係に勤めている客ならばキャバクラで稼いだお金の管理の仕方を相談してみたり、法学部出身の客ならば法律関係の相談ができます。
不動産業界の客ならば、友達が退去の際に原状回復で揉めていると相談できます。
もしそのような特異なことが見当たらない客ならば、自分の昼の仕事をどうしようか悩んでいる、友達と喧嘩して悩んでいるなどといった、誰にでも相談できることを相談するのも良いでしょう。
男性は女性から頼られることで自尊心を満たすことができる生き物です。
自分がその女性にとっての特別な存在になっていると思うこともできます。
ちなみに、相談を持ち掛ける際には金銭関係の相談かもしれないと身構える客もいるので、あらかじめ何の相談であるか軽く伝えておくようにしましょう。
ストレートに伝えるのはどう?
同伴を依頼するにあたって、相手によってはストレートに伝えるという方法もあります。
例えば、
○○さん、助けて!
今週から同伴がノルマ制になったんだけど、私今まであんまり同伴なんかしてこなかったし、同伴頼めるのなんて○○さんしかいないよ。
お願い、今日だけ同伴してくれない?
というような感じです。
ただし、これはある程度の頻度で通ってくれる、親しい客でなければお願いすることはできません。
そのような客でなければ、プレッシャーに感じてしまうかもしれないからです。
このようなお願いの仕方で最も適しているのは、ある程度通ってくれており、親しくなっているにもかかわらず、あまり機会がなく今まで同伴してこなかった客です。
タチの悪い客はこうして牽制する!
同伴の際、タチの悪い客に遭遇することがあります。
それは、食事をするもののその後お店に来ないという客です。
これを、業界では「食い逃げ」と言います。
また、食事のあとに一旦別れて数時間後に来店するという客もいますが、キャバ嬢は客と一緒にお店に入らなければ同伴にはならないため、これも食い逃げに当たります。
上記のように「秋刀魚が食べたいから連れてって」と言った場合、食事の後にキャバクラに来てくれとは明言していません。
そのため、「はい、秋刀魚一緒に食べたね。美味しかったね。ばいばい」という理屈が通らないわけではありません。
そのように言われてしまえば、キャバ嬢としては「暗黙の了解でしょ!」と怒りたくなるでしょうが、客の理屈にも一理あるため、怒ることはできません。
そこで、食い逃げ経験を噂で聞いたことがある客や、キャバクラ初心者でシステムがよくわかっていない客に対しては、食事の後には同伴するシステムであることを伝えることが大切です。
もっとも、「食事のあとには同伴してね」とストレートに伝えるのではなく、同伴の誘いのメールをして了解を取り付けたときに、「やった!○○さんとは初めての同伴だね♪」などとメールを送りましょう。
そこで特に何の反論もなければ同伴に応じたと捉えることができますし、
え、食事はいいけどお店には行かないよ。
と言われたならば、
え?同伴じゃないの?今週は同伴ノルマがまだ残ってるから、同伴出勤しないとまずいの。食事はまた今度いこうね。
と断ることができます。
ただし、相談という手段を取った時には、言い方によっては思わしくない結果になります。
例えば、上記のように
○○さん、近いうちにお店に来る予定はありませんか?
もしあるなら出勤前に喫茶店に行きませんか?
どうしても○○さんに相談したいことがあって。
ちょっと友達のことで悩んでるんだけど、部下の多い○○さんならいいアドバイスがもらえそうです。
30分くらいでいいので、ちょっと相談に乗ってほしいな。
というように送った時に、
出勤前に喫茶店ね。いいよ。お店にはいかないけど。
と言われた場合です。
キャバ嬢は相談する側ですから、ここで「同伴ノルマがあるからまずいの」などと言えば、「相談というのも、所詮は同伴の口実なんだな」と悪印象になる可能性があるからです。
もっとも、出勤前の喫茶店=同伴という暗黙の了解があるため、よほどへそ曲がりな客でなければこのようなトラブルにはならないでしょう。
しかし、この客は危険だと判断したならば、最初から相談という方法を採らない方が賢明です。
また、食い逃げかどうか以前に、今後大切な客になりそうな人とは、たまに同伴なしで食事をして親密度を高めておくのは良い方法です。