キャバ嬢の仕事は、お客さんにお店に来てもらい、お店の売り上げに貢献することです。
そのためには、お客さんに電話やメールで営業する必要があります。
では、連絡先を教えてもらうときには、どのような注意があるでしょうか。
また、電話をかける時には、どのようなことに気をつけなければならないのでしょうか。
連絡先交換の基本
キャバ嬢は、成績が上がれば時給も上がり、より高収入を得られるようになります。
これは、「成績が上がる=お店の売上が上がる」なのですから、当然のことですね。
ですから、キャバ嬢はお客さんを獲得していかなければならないわけですが、そのための基本的な方法は、営業のメールや電話をすることになります。
携帯電話が普及し、誰もがメールを使うようになった今では、メールでの営業も多くなったことでしょう。
電話ではあなたの肉声でお客さんに伝えることができ、やはりメールよりは印象が深くなりやすいからです。
そこで、営業電話をかけなければならないわけですが、そのためにはお客さんの携帯番号を聞き出す必要があります。
基本的には、お客さんに名刺を渡しながら、
携帯番号を教えていただけますか?
と聞いてみることです。
教えてもいいというお客さんならば、携帯番号が書いてある名刺をくれたり、名刺の裏に書いたりして教えてくれるはずです。
もしくは、口頭で伝えられるものをメモしてもよいでしょう。
自分の携帯番号は、名刺に手書きしておきます。
このほか、
今からワン切りするから、登録しておいてください。
などと電話番号をかけて着信履歴を残し、「登録しておいてくださいね」と頼む方法もあります。
お客さんが携帯に不慣れである場合には、あなたが登録してあげるのも一つの手です。
ただし、お客さんの携帯電話に通知するという方法は、お客さんが明らかにあなたのことを気に入ってくれていると分かったり、フレンドリーさが受け入れられる場合だけにしておきましょう。
お客さんが「疑っている」という印象を抱く可能性もあるからです。
失敗事例
上記のように、営業電話をかけることを見据えて、お客さんに積極的に連絡先を聞くというのは、営業の第一歩です。
しかし、キャバ嬢に教えたくないお客さんがいるのと同じく、キャバ嬢がお客さんに教えたくないこともあります。
そのお客さんがしつこそうだと感じた場合などは、教えたくないと思うはずです。
しかし、そのことから発生した一つの失敗例があります。
あるキャバクラで、お客さんがキャバ嬢に電話番号をしつこく聞いていました。
キャバ嬢はそのお客さんに苦手意識があったため、教えたくないと思っていました。
しかし、あまりにもしつこかったので、
0120-○○○-○○○だよ。
と、嘘の電話番号を教えました。
冗談が通じるお客さんならば、
それフリーダイヤルじゃん(笑)
などとツッコみ、何らかの事情があって教えられないのだと察するはずです。
しかし、そのお客さんは冗談が通じるお客さんではありませんでした。
そもそも、キャバ嬢が嫌がっているのに、空気を読まずにしつこく迫るお客さんなのですから、察しろというのが無理なのかもしれません。
お客さんは
嘘を教えやがって、なめんなよ
と怒って、帰ってしまいました。
このような冗談は、相手によりけりです。
キャバ嬢としても、脈ありと思うお客さんには自分から交換をもちかけるのですから、その辺のことはお客さんも理解してほしいものです。
しかし、キャバクラにはいろいろなお客さんがいますから、冗談が通じないお客さんも当然います。
そのようなお客さんに対して、デキるキャバ嬢はどのように対処しているのでしょうか。
たとえば、
昨日、ケータイなくしちゃって、どうしても見つからないから、明日新規契約しに行くんです。
だから、今は番号教えられません。
などというのです。
かなり嘘くさい話ですが、疑ったところで確かめる方法はありませんから、お客さんもあきらめざるを得ないというわけです。
継続することの大切さ
ことわざにも、「継続は力なり」という言葉がありますし、四字熟語にも「点滴石穿」などという言葉があります。
多少うまくいかないことがあっても、あきらめずに継続していくことで自分自身が成長したり、成果が得られたりするという意味です。
継続することが大切なのは、キャバ嬢でも同じことです。
キャバ嬢が新規のお客さんをゲットする際にも、あきらめずに営業していかなければなりません。
私のキャバクラ仲間から、こんな話を聞いたことがあります。
この前、初めて行ったキャバクラで、あるキャバ嬢に電話番号教えたんだ。
場内指名したわけでもないんだけど、毎日電話がかかってきてね。
仕事で電話に出られないんだけど、留守電が絶対に入ってるんだよ。
『今日は寒いですから、風邪を引かないでくださいね』とか、『今度、一緒に食事にでも行きませんか?』とか、『今日はショーがあるんですけど、よかったら見に来ませんか?』とかね。
別に指名する気なんかなかったんだけどさ、顔もよく覚えてないし。
でも、そんなのが続くとなんとなく情が移ってね。
たまに電話に出られたときなんか、『いつも電話ありがとね』って言っちゃって(笑)
そしたら『いつも留守電でさみしかったけど、出てくれてうれしいです』なんて言うもんだから、『今度指名するね』って約束しちゃったよ。
そしたら、すかさず『うれしい!今度いつ会える?』って会う日まで約束させられたから、今日いってくるよ。
友人は、完全にキャバ嬢の術中にはまってしまったのです。
私は、
あ~・・・完全にやられたね(笑)キャバ嬢の顔覚えてないって言ってたけど、たぶんキャバ嬢も君の顔覚えてないと思うよ(笑)でもまぁ、そこまで熱心な子なら楽しめそうだね。
と言い、内心キャバ嬢の熱心さに感心してしまいました。
連絡先を交換するのが第一歩、二歩目・三歩目と継続して営業をかけていき、指名をゲットしたらひとまず目標達成です。
あとは、指名が継続するように、頑張って接客していくことになります。
営業の際には、たくみに交渉・誘導して指名につなげていく技術も身につけておきたいものです。
お客さんが「今度指名するよ」といったら、「いつ会える?」というなどは、まさにそうです。
「いつ来てくれる?」ではいかにも営業っぽくなりますが、「いつ会える?」であれば恋人同士の電話のようですし、お客さんも悪い気はしません。
いつ会える?
と投げかけたとき、勢いで指名すると言ってしまって戸惑っているお客さんに対しては、
今週の○曜日はどうですか?ショーの初日だから、○○さんに見に来てほしいな。
などと言ってみましょう。
すると、お客さんも迷いが吹っ切れて
わかった!じゃぁ○曜日ね。
となります。
これらの交渉にたどり着くまでには、継続的にメールや電話をしておかなければなりません。
「継続は力なり」なのです。
営業電話の注意点
営業電話をかける際には、いくつかの注意点があります。
それを守らなければ、お客さんに迷惑をかけてしまい、逆効果になってしまうこともあります。
仕事中は避ける
キャバクラに来るお客さんのほとんどは、携帯電話番号を教えてくれるものですし、仕事中でもつながるようになっていることでしょう。
しかし、電話をかける時間や曜日には注意が必要です。
たとえば、平日のビジネスアワーに電話をかけても、お客さんは仕事中であるため、電話に出られないことが多いでしょう。
それほど忙しくないタイミングでも、職場には他の社員もいるのですから、勤務中にキャバ嬢からの電話を受けたとなると、印象がよくありません。
キャバクラ仲間の友人から、こんな話を聞いたことがあります。
その友人が職場でデスクワークをしていた時、以前電話番号を教えたキャバ嬢から電話がかかってきました。
その友人はキャバ嬢に教えただけであり、キャバ嬢の電話番号をその場では聞いておらず、当然番号も登録していませんでした。
つまり、友人からしてみれば、知らない電話番号から電話がかかってきたとしか思えませんでした。
彼が電話に出ると、
お久しぶり!今日、イベントなんだけど来ませんか?前約束してたとおり、同伴してくれたらうれしいな。
と、キャバ嬢が甘えた声で営業をかけてきます。
周りには同僚などがいるため、キャバ嬢との電話であることを感づかれないように、
あ、お久しぶりでございます。
その件については、もうしばらくお待ちいただけますか?
と言います。
ビジネスアワーに遠慮なく電話をかけてくるキャバ嬢ですから、やはり鈍感なのか、
えええ、前にきてくれたのいつでしたっけ?さびしいなぁ。
と、さらに誘いをかけてきます。
友人は何とも答えられず、
検討してみますので・・・。
と、ヒヤヒヤです。
さらに
今日はコスプレデーなので、珍しいコスチュームで接客するんです。
と追い打ちをかけられたので、
では、折り返しこちらからお電話させていただきます。
と答えて、その場は電話を切ったとか。
仕事中に電話をかけると、このような事態になりかねません。
友人は、キャバ嬢の電話番号を着信拒否に設定し、その後会いに行くことはなかったそうです。
ビジネスアワーの電話は、逆効果になることも多いのです。
もっとひどいケースもあります。
もう何年も前の話ですが、ある友人は仕事中、携帯電話をデスクに置いたまま席をはずしていました。
その時、キャバ嬢から電話がかかってきました。
数日前、そのキャバ嬢と飲んでいたのですが、彼もキャバ嬢もお笑いが好きだということで盛り上がり、小島よしおの着ボイスをダウンロードして彼女からの着ボイスに設定していました。
酔っ払っていてそんな設定をしたことをすっかり忘れていたのですが、もうあとのまつりです。
静かな職場に、
「はい、おっぱっぴー!電話が鳴ってるよ!でもそんなの関係ねぇ!」
とふざけた着ボイスが鳴り響きます。
何事かと思ったOLが見に来ると、画面には「○○(キャバクラの店名) マイ」と表示されています。
OLから見たら、キャバクラ店の名前は知らなくとも、おそらくキャバクラか、クラブか、風俗あたりのなじみの女性からの電話であることは、なんとなく予想がつきます。
なんだ、どうした
と課長から聞かれたOLが、
あの、なんでしょう。これ。
と見せると、
ああ、キャバクラの子からか。
とあきれ顔で言います。
普段は勤勉な人物として知られていた友人は、その日から職場のOLたちから、
やだね、○○さんったら。キャバクラになんか行くんだ。
と、白い目で見られるようになってしまいました。
キャバクラが悪いというわけではないのですが、一般的にほめられた趣味ではありません。
職場にまじめな雰囲気が漂っていればいるほど、このような事態は白い目で見られるものです。
このようなことになってしまえば、お客さんに多大な迷惑をかけてしまいます。
お客さんが離れて行ってしまう原因にもなりますから、やはり仕事中に電話をしてはいけません。
仕事中にどうしても営業をかけなければならないならば、電話ではなくメールにしておくべきです。
メールならば、お客さんの都合のよいタイミングで読み、返信することができるため、それほど迷惑にはなりません。
休日の電話もNG
お客さんが独身ならばよいのですが、既婚の場合には休日の電話も迷惑になってしまいます。
奥さんや子供と一緒にいる時間にキャバ嬢から電話がかかってきたら、トラブルの原因になってしまうかもしれないからです。
既婚でキャバクラに通っているお客さんは、普通は奥さんに内緒でキャバクラに来ています。
なじみになれば、定期的に通っていると思われますから、家計に響きはしないかと心配になりますし、それより何より浮気だと思われてしまうかもしれません。
実際、休日にゆっくりと風呂に入っている時にキャバ嬢から電話があり、ディスプレイにはキャバ嬢の名前が表示されているのを奥さんが見てしまったばかりに、夫婦喧嘩になってしまったという話は、よく聞く話です。
キャバ嬢は深く考えずに電話しているのでしょうが、それが原因で夫婦喧嘩になってしまったり、修復が難しいほど仲が悪くなるきっかけを作ってしまったならば、キャバ嬢ははたしてその責任を取れるのでしょうか。
とれるはずはありません。
営業電話をかけるときはお客さんの都合をよく考えてあげなければなりません。
いつ電話していいか分からないならば、電話番号を交換したときに、
いつなら迷惑になりませんか?
と聞くようにしましょう。
17時に仕事が終わるから、19時くらいまでに電話してもらえると迷惑にならないよ。
などと、具体的な時間を教えてくれたり、
ちょっと分からないから、何かあったらメールちょうだい。
などと言ってくれるお客さんもいます。
また、いつ電話しても本当に迷惑にならないお客さんならば、
いつでもいいよ!
と言ってくれるでしょう。
その希望に合わせて対応すれば、迷惑になることはありません。