ホステスがいるのは同じですが、クラブとキャバクラがどう違うのかということを詳しくご存じの方は少ないのではないでしょうか。
ホステスと言えども、クラブとキャバ嬢の仕事は微妙に異なりますし、これからこの世界で働こうと考えているのならしっかり理解しておく必要があります。
ホステスがいる、クラブ・キャバクラ、どう違うの?
クラブとキャバクラの違いが分からないという方は少なくありません。
これから夜の世界にデビューしようと考えている女性だとキャバクラとクラブの違いがまったく分からないでは話になりませんし、最低限の知識は得ておく必要があります。
では、クラブとキャバクラにはいったいどのような違いがあるのでしょう。
クラブと聞くと若い方は踊りに行く場所と受け取ってしまいそうですが、ここで言うクラブは銀座などに店を構える高級クラブのことを言います。
女性コンパニオンが男性の隣に座って接待するお店で、銀座や六本木、赤坂といったエリアに分布しています。
高級クラブと呼ばれることも多く、店内はインテリアから雰囲気まで洗練されていることも珍しくありません。
料金も高額なことが多く、一見さんはお断りというお店もあります。
キャバクラはキャバ嬢が接待を行う飲食店で、基本的な接客業務はクラブと変わりません。
クラブに比べると利用料金が安いところが多いですが、近年では高級志向のキャバクラなども誕生しています。
男性に楽しい時間を提供することがキャバ嬢の業務で、アフターや同伴などももちろんあります。
クラブに比べるとお客さんは若い方が多い傾向にあるものの、お店によっては年配の方がたくさん訪れるようなお店もあります。
キャバクラとクラブでは接客スタイルに多少の違いがあります。
キャバクラではマンツーマンの接客を行うのに対し、クラブではお客さん一人に対して複数の女性がつくことが多いです。
担当の女性とヘルプ、というスタイルで接客を行うことが多いのがクラブの特徴と言えるでしょう。
もちろん、キャバクラにも二人で接客を行うお店がありますし、必ずしも複数で接待するからといってクラブという定義ではありません。
クラブホステスの場合アフターはほとんど義務であるケースが多いです。
アフターはプライベートな時間を割くことになりますし、直接的なお店への利益の貢献にはならないものの、指名客の心をつなぎとめるために必要ですし、お客さんとの関係性を高めるためにも必要となります。
クラブではほとんど義務となっているアフターですが、キャバクラではキャバ嬢の意思次第でどうにでもなることが多いです。
これは大きな違いと言っても良いでしょう。
もちろん、キャバクラでも同じようにアフターを義務のようにしているところもありますが、絶対数ではクラブほどではないでしょう。
覚えておいてください。
接待で行ったら……
独身男性が癒しを求めて一人でキャバクラへ足を運ぶことは珍しくありませんし、友達などと一緒にキャバクラへ足を運ぶことも珍しいことではありません。
たまには羽目を外してお酒を楽しみたいということは多々ありますし、本来キャバクラのようなお店はそのために使われるべきではないでしょうか。
実際にはキャバクラはあらゆるシーンで用いられていますし、女性とお喋りしたいという男性がそれだけの理由で訪れることもあれば、接待などで利用されることもあります。
接待などでキャバクラを利用したときに気になるのはやはり交際費として計上することができるかどうか、ではないでしょうか。
交際費とは取引先や得意先への接待や贈り物などに使用する費用のことで、接待の席で生じた飲食に関わるチャージやサービス料、飲食店から持ち帰るお土産の費用などが接待飲食費となります。
現在では法改正によりゴルフや旅行時の飲食で支払う費用は催事にかかる費用として考えられますし、取引先や得意先の送迎などで支払う費用も接待飲食費として計上することはできません。
また、贈答するために詰め合わせした飲食物の費用についても飲食費とは認められません。
飲食が主な目的であれば接待飲食費として50パーセント損金算入の適用を受けることができます。
キャバクラやスナックなどでの接待も飲食などを主な目的とした場合であれば飲食費に該当しますが、ホステスやコンパニオンなどとの歓談を主な目的とする場合には飲食費に該当しないのが基本ですから、キャバクラでの接待は飲食費として計上できないということになります。
確かに、キャバクラやスナックで飲食を主な目的とするというのは少々無理があるような気もしますから、これは諦めたほうが良いのかもしれません。
飲食費として計上したいのならキャバクラは使わないほうが良いということになりますから、接待の席として使う場合にはこのことを覚えておくと良いでしょう。
もちろん、もしかすると他にもやりようはあるのかもしれませんが、一般的に考えて飲食費として落とすのはムリがあります。
また、実際これは裁判で争われたこともあるような事案もあるようですし、ややデリケートな問題とも言えます。
今後キャバクラなどで接待を考えている方は注意しなくてはなりません。
もちろん、キャバクラでも飲食を目的としたという明確な証拠を提示することができるのならその限りではないでしょうが、現実的には少々難しいです。
経費は落ちるの?
キャバクラや銀座のクラブなどを利用したときの費用を経費として落としたいという方はたくさんいます。
経費として落とせるのなら自分の懐を痛めることはありませんし、何とかして経費で落としたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
キャバクラや銀座のクラブであっても、業務やビジネスに関わる飲食と認められたら情報収集費や会議費、研修費などで損金算入できるケースもあります。
では、具体的に業務やビジネスにおける飲食代を経費とするにはいったいどうすれば良いのでしょうか。
会社の従業員だけで居酒屋で飲食したときなどの費用ですが、このときに個室使用などしていたら会議費として落とすことも可能です。
実際に居酒屋の個室を使用して仕事に関係するミーティングをしていたというケースは多々ありますし、それを否定することはできないからです。
実際、これまでに居酒屋での飲食代を会議費として落とせたケースはありますし、現在でも個室使用などして経費計上している方は多いのではないでしょうか。
しかし、さすがにキャバクラとなると会議費にするには無理がありますし、認められることはまずないと考えて良いでしょう。
例え会議費がダメだったとしても他の科目を使えるかもしれないということを覚えておくと役に立ちます。
情報収集費や研修費などがそれに該当しますが、もし飲食業界でビジネスを展開する企業なら他のキャバクラに足を運ぶことはマーケティングにおけるリサーチとなりますし、ビジネスの一環として経費になります。
実際にある企業では六本木のキャバクラや銀座のクラブへ新入社員を連れていき、キャストの方の接客術を学ばせたということですから、これは立派な研修費として計上できるのではないでしょうか。
また、出版業界ならキャバクラで取材活動を行うこともありますし、これも経費として計上することができるようになるでしょう。
キャバクラやクラブなどでの飲食を会議費として計上するのはムリがあるものの、ほかにもいろいろな方法があるということは知っておきましょう。
ここでご紹介した情報収集費や研修費などの科目で計上することは十分可能ですから、これを知っているのと知らないのとでは大きな差が出ます。
今後キャバクラやクラブを利用した分を経費で落としたいという方はぜひ知っておきたいテクニックですよね。
もちろん、業種によっては使いにくい科目もあるかもしれませんが、調べてみると自分の業界でも使いやすい科目があるかもしれません。
キャバ嬢も、経費で飲むお客さんと、私費で飲むお客さんとでは、お金の使い方に違いがあるということを認識するべきです。