キャバクラ店には大箱店と小箱店があります。
中箱店もありますが、今はゴージャスで高級なお店が多い大箱店か、カジュアルで安めの小箱店の二極化が進んでいます。
キャバクラで働こうと思ったとき、どちらで働けばよいか迷う女性も多いかと思いますが、どちらが良いかはそのキャバ嬢がどのような働き方を求めているかにもよります。
ここでは、大箱と小箱の違いを解説していきますので、選ぶ際の参考にしてください。
給料か居心地か
まず、大箱キャバクラには人気のお店が多いです。
キャバクラアイドルやカリスマキャバ嬢が多く在籍していますが、それも稼ぎの大きいキャバクラだからこそできることです。
つまり、給料は高めです。
それだけに入店基準は高く設定されており、ルックスやスタイルでは高いレベルが求められます。
大箱店にいけば分かりますが、どのキャバ嬢もはずれがないほどです。
週に1回だけ出勤しているヘルプのキャバ嬢でさえレベルが高く、なぜ専属としてもっと多く稼いでいかないのかと不思議なほどです。
各キャバクラ店では最低時給を提示していますが、大箱店では最低とは言えどもかなりの高時給になっています。
小箱店の倍ほどであり、小箱から大箱に移籍したキャバ嬢は驚くことでしょう。
大箱でナンバーワンクラスの人気キャバ嬢にもなれば、アルバイトのキャバ嬢とは1桁違いの時給をもらっていることもあります。
キャバ嬢の給料は成績に応じて時給や日給が変動するのです。
売り上げが高ければ高いほど、良い給料をもらうことができます。
売り上げとは指名客が支払ったお金の合計のことで、そのうちの4~5割がキャバ嬢の給料となります。
仮に100万円を売り上げたとすれば、40~50万円が給料として支払われます。
そのため、人気キャバ嬢は給料が上がっていくのです。
もっとも、実際のところはお店によって給料システムは違うため、微妙な差はあることでしょうが、どこでも大体そんな感じです。
大箱キャバクラでは高い売り上げを見込むことができます。
これは、大箱には高級志向のお店が多く、客もお金のある人が来ることが多いので、売り上げが見込めるのです。
そして、売上が高ければキャバ嬢の給料も多くなるので、当然大箱店でのキャバ嬢の給料は多くなるというわけです。
これこそが大箱店の最大のメリットです。
もし、あなたに若さと美貌があるならば、大箱で働くことができます。
若さがあるのは今だけでもあるので、それを売りにして稼ぎたいならば大箱がオススメです。
一方小箱店ですが、小箱店の魅力はなんといっても居心地がいいことです。
大箱店では売り上げがとても重視されるため、お店も稼げ稼げという雰囲気があるのですが、小箱店ではそのような雰囲気があまりないため、居心地がいいのです。
ノルマ、条件の厳しさ、たくさんの客と接客しなければならないこと、そういった大箱店ならではの難しさがありません。
客もキャバ嬢もゆったりしていますから、落ち着いて接客することができるでしょうし、居心地がよくストレスも少ないので、安定感のある働き方が出来ます。
在籍しているキャバ嬢や男性スタッフの人数も少ないので、アットホームで人間関係でも居心地がいいです。
大箱店の中には100人以上のキャバ嬢が在籍していることがあるので、そのようなお店では仲間の顔と名前を覚えることも難しく、アットホームな雰囲気はありません。
しかし、小箱店ならばみんなの顔と名前を覚えるのも簡単で、接客の際にはみんなで一体となって接客しているという意識も芽生えます。
これも居心地の良さの秘密です。
キャバクラでの接客は、基本的には1対1です。
しかし、小箱は人数が少ないだけに、キャバ嬢同士がフォローし合って働くことが求められます。
その必要性から、派閥などができて人間関係がこじれることもあまりありません。
以上の様なことから、大箱店は面倒くさい、マイペースで働きたい、そんな思いから給料は低くなるものの小箱店を選ぶキャバ嬢もおり、小箱店ですがかなり人気と実力があるキャバ嬢もいます。
繁華街かご近所か
大箱と小箱の違いを立地からも見てみましょう。
まず大箱店ですが、大箱店はキャバクラが集中する繁華街に多いです。
新宿、六本木、池袋などの人が集まる繁華街であり、大きな駅に近いエリアとなります。
そのため、出勤前に買い物や食事を楽しんでから出勤するキャバ嬢も多いです。
また、流行の中心にもなりますから、おしゃれスポットも多く、客と同伴の際には気になるお店に食事に行ったり、買い物をして遊ぶことにも困りません。
このような立地条件から、大箱はキャバクラドラマの舞台になったり、深夜番組の取材が来たりします。
華やかなお店が多く、芸能人が遊びに来ることもあります。
特に、六本木では芸能人の客が多いです。
華やかなお店ですから、店内の内装にもお金をかけていて高級感にあふれています。
雰囲気が高級であれば、そこで働くキャバ嬢の意識も変わります。
盛り上がった気分で働くことができます。
客もゴージャスな空間でお酒をのみ、普段は声を掛けることもできない綺麗な女性に接客してもらうことができて非日常性にあふれていますが、キャバ嬢からしてみても非日常性を感じることができます。
一方、小箱店は小さな街に散在しています。
そのため、自分の住んでいる地域でキャバ嬢として働きたいならば、ご近所の小箱キャバクラで働くことが多いです。
このことから、一番のメリットは通勤がラクという事です。
華やかさ、高級感では大箱に比べて大きく劣りますが、昼間の仕事や学生をしている女性からすれば、家から近い場所で働ければ肉体的な負担を軽減することができます。
昼間の仕事や学校の勉強で疲れた女性が、さらに繁華街まで出向いて接客し、また電車に揺られて帰るというのは負担が大きいでしょうが、小箱店ではそのようなことがありません。
タクシーで帰ってもそれほど高くないお店を選ぶこともできるでしょう。
ただし、大箱店では閉店後に車で自宅まで送ってくれる制度を設けているキャバクラもあります。
そのため、お店によっては大箱だからと言って通勤が大変と言うことはできません。
また、自宅が職場から遠い場合、会社の人に出会ってしまう心配がありません。
その点、大箱のある繁華街エリアはビジネスマンもたくさん集まりますから、うっかり会社の人に出会ってしまう恐れがあります。
もっとも、近場のキャバクラに勤めるという事は、地元の知り合いの男性が来てしまうこともありますので、気になるならばその点には注意する必要があります。
きっちりとしたシステムかざっくばらんなシステムか
大箱店と小箱店の違いはほかにもあります。
大箱店は設備が充実していることです。
小箱店と比べると断然充実しています。
更衣室も広く、キャバ嬢全員に個人ロッカーが与えられます。
メイク台も立派なものです。
一方小箱店は、どこでも狭いです。
狭いからこそ小箱なのですが、更衣室にはロッカーもないことが珍しくなく、更衣室があればましな方です。
ひどいお店になると、トイレの中で着替えるという事もあるほどです。
荷物がなくなれば個人の責任。
盗難が問題になることもあります。
次に、大箱店と小箱店では衣装・美容での待遇も違います。
大箱店では、レンタルできるドレスやスーツが充実しており、色々な衣装を選ぶことができます。
小箱店にもレンタルできる衣装はありますが、種類が豊富ではないのでそれに頼るといつも同じ衣装を着ることとなります。
ヘアメイクに関しても、大箱店では専属のヘアメイクがいて無料でセットしてくれるのですが、小箱店ではこのようなサポートはありません。
寮の有無でも差があります。
大箱店では出勤日数などの条件を満たすことによって寮に住むことができます。
この制度は、地方から出てきたばかりのキャバ嬢や、金銭問題で済む場所に困ったキャバ嬢にとってとても便利です。
キャバクラの寮というのは、不動産屋からお店が借り上げているものなので、もちろん敷金や礼金といったものもありません。
すぐに住む場所を確保することができてとても便利です。
しかし、小箱店には寮がありません。
このように、サポート体制ばっちりの大箱店ですが、だからといって大箱店のすべてが良いというわけではありません。
確かに、大箱店は設備がしっかりしていて華やかです。
しかし、小箱キャバクラには細かい制度がないので、大箱店にはない親近感や気楽さがあります。
これは大手企業と中小企業の違いにも似たものがあります。
大手企業はシステマチックであるのに対し、中小企業は気楽に働けます。
また、大箱店の男性スタッフは事務的でドライなことが多いですが、小箱店は男性スタッフの数が少なく、親身になってくれます。
細かい部分でのケアもしっかりとしていることが多く、居心地は良いものです。
このほか、キャバ嬢同士の人間関係もドロドロとしたものではなく、フレンドリーな雰囲気があります。
競争心が悪い方向に働いて、足の引っ張り合いをすることもありません。
大箱店ではキャバ嬢同士の争いがあります。
もちろん、キャバ嬢同士が仲良くなることもありますが、それと同じ数だけいがみ合いがあります。
派閥があることもあって、人間関係は難しいです。これは、売上によって収入が大きく変わってくる大箱店ならではのことでしょう。
このほか、大箱店に比べて小箱店は常連の数が少ないので、より親しくなりやすく、働きやすいと感じることも多いでしょう。
フリーがいいか常連がいいか
大箱店と小箱店の大きな違い。最後の違いは客の観点から考えてみましょう。
大箱店は知名度が高く、宣伝力があり、立地条件が優れています。
そのため、宣伝を聞いた客、知名度から知った客、行きやすい場所だと思った客がフリーの客としてたくさん来店します。
客としても、フリーの客がたくさん訪れることから行きやすいと感じています。
逆に小箱は、常連客が多く、一見の客は入りにくいと感じていることが多いです。
そして、宣伝力も知名度もないのですから、お店の情報が分かりません。
それが健全な小箱店であっても、ぼったくられると思っている客もいます。
小箱店は、満席になっても客は10人くらいのものです。
そのため、それぞれの客のニーズに合わせて接客することができ、わがままにも対応してくれるものです。
例えば、メニューにないお酒が飲みたいと思ったり、メニューにないフードが食べたいと思ったときなどは、材料さえあれば作ってくれることもあります。
しかし、大箱になればよほどの上客でなければそのようなわがままは聞き入れられません。
このことから、小箱店は最初は入りにくいのですが、勇気を出して入ってみて常連になると、かなり居心地がいいものです。
わがままにも融通を聞かせてくれます。
客も常連度が高まれば高まるほどお店やキャバ嬢により大きな愛着を抱くようになります。
大箱店と小箱店にはこのような差があります。
この差がキャバ嬢にどのように響くかといえば、まずキャバ嬢の指名数に影響します。
フリーが入らない小箱店では指名をふやすことが難しいものですが、大箱店はフリーの客が大勢訪れるので、それをモノにしてしまえばよいのです。
指名本数を増やして大きく稼ぎたいと思うならば、大箱にはかなりのメリットがあります。
しかし、フリーの客を取りあうキャバ嬢の争いは壮絶なものがありますし、だからといってそれを嫌って指名を増やさなければ成績は上がらず給料も低いままです。
これに対し、小箱店は一度指名客を掴んでしまえば、よほどのことがない限りその客を掴み続けることができます。
フリーの客はあまりいませんが、在籍するキャバ嬢の数は少なく取り合いになることは少ないですし、売上を上げろとお店から圧力をかけられることもないので気楽です。
大箱と小箱の違いを解説してきましたが、あなたはどちらがいいですか?
大箱店の給料、サポート体制などは捨てがたいものですが、だからといって小箱店の居心地の良さも捨てがたいものです。
あなたにとってよりよい働き方がよい方を選ぶようにしましょう。