キャバクラでよく使われる営業方法の一つに、色恋営業があります。
色恋営業は、お客さんの恋心をくすぐることによって、指名をしてもらう営業方法のことです。
色恋営業を実践するためには、そのための心構えをしっかりと学ぶことが重要です。
それを学んだら、具体的なフレーズなども学び、実践していくことができます。
色恋営業の心構え
色恋営業とは、疑似恋愛を求めるお客さんに応じたり、時には本気の恋心を抱かせたりするために、色々な素振りをする営業方法のことです。
キャバ嬢が、非常によく利用する営業方法です。
しかし、よく使われるからと言って、簡単というわけではありません。
よく使われるにもかかわらず、お客さんが本気で恋心を抱いたり、長期間にわたって楽しんだりさせるのは非常に難しいのです。
色恋営業が上手くいかないキャバ嬢は、そもそも色恋営業の基本的な心構えを見失っていることがよくあります。
そこで、色恋営業の心構えを学んでいきましょう。
心構え1:過程を楽しませる
言うまでもないことですが、色恋営業によって恋心を抱いたお客さんは、キャバ嬢と付き合いたい、結婚したいなどの願望を抱いています。
しかし、キャバ嬢はその願望に応えることはできません。
なにしろ、キャバ嬢は複数のお客さんに対して色恋営業をかけていくのですから、願望に応えようとすれば、何股も、何十股も、キャバ嬢によっては何百股もすることになり、現実的に不可能です。
したがって、お客さんは恋を成就させるという決着をつけることはできないわけで、その意味では願望を満たすことはできません。
しかし、皆さんも経験があると思いますが、恋というものは成就させることが目的であるばかりではなく、成就させるための過程が楽しいものでもあります。
恋愛ドラマなどでもそうです。
主人公の恋愛が成就することがドラマの最終地点であり、視聴者は主人公の恋愛成就を応援するのですが、1話目で付き合うことはありません。
全10話のドラマならば、大抵は最終話の10話目で恋が成就するでしょう。
これは、成就に至るまでの過程が非常に面白いからなのです。
これは、ドラマと視聴者という関係でなく、自分が主役の恋でもそうです。
早く付き合いたいと思いながらも、
- 目が合った
- 初めて話せた
- 少しずつ話す機会が多くなった
- 連絡先を聞くことができた
- デートの約束をした
- デートを何回かした
- バレンタインデーに告白して付き合った
というように、過程も楽しいものなのです。
連絡先を聞く時やデートに誘う時のドキドキ感や安堵感はある意味で非常に心地良いもので、それを感じながら不幸な悲しい気分になる人はいません。
初デートの時など、特にそうです。
デートの前日や当日の待ち合わせ時間がくるまでの間、ドキドキして、口の中は乾き、興奮や不安で胸が高鳴ります。
色恋営業も同じです。
お客さんは、最終的には付き合うことができませんが、その過程は楽しむことができます。
キャバ嬢としては、お客さんに過程を十分に楽しんでもらい、その対価としてお金を頂くのです。
心構え2:最後まで騙してあげる
特に重要なのが、最後の最後まで騙しとおすことです。
よく、色恋営業の末にストーカーになったという話がありますが、これは途中で騙すことをやめた結果、お客さんが「騙された!お金目当てだったのか!」と激昂するからです。
例えば、お客さんに色恋営業を仕掛け、お店に頻繁に来てもらい、もうそれ以上はお店に行けない経済状態になったならば、すぐに冷たくなったりすることです。
これでは、お客さんに怒るなという方が無理です。
一流のキャバ嬢は、そんな失敗はしません。
お客さんが盲目的な恋心を抱き、経済的に危なくなるようなお金の使い方をしたときには、「私のために無理しないで」などと一声かけるのです。
そうすることで、お客さんが騙されているという実感を抱かないようにします。
それでも、多くのお金を使ってもらうことには変わりありませんから、結果的には騙しているのですが、お客さんにその実感はなく、だれも傷つかない営業方法なのです。
それを最後まで貫けば、お客さんは好きなキャバ嬢と付き合うことはできなかったとしても、最終的には楽しい思い出が残ることになります。
心構え3:色恋営業の寿命は短い
また、色恋営業は長く続けられるものではないという心構えを持っておきましょう。
それが余裕につながります。
お客さんは、キャバ嬢に恋心を抱くと、3ヶ月や4ヶ月くらいは通ってくれると思います。
キャバ嬢が「会いたい」と営業をかければ、お店に来て指名もしてくれるでしょう。
そう言わなくても、お客さんの方から会いたいと思って来店してくれることも多いと思います。
しかし、何度も来店しているのに、口説けなさそうだと思ったら、お客さんは別のキャバ嬢を口説くために離れていきます。
キャバ嬢の中には、「お客さんを騙すのがつらい」、「お客さんの恋心が重い」などと考え、色恋営業に苦手意識を抱くキャバ嬢もいます。
しかし、多くの場合が3~4ヶ月で終わると思えば、むしろ「その間に、できるだけお金を使ってくれたらうれしいな」というポジティブな気持ちで接客できると思います。
また、3~4ヶ月の付き合いになる可能性が高いのですから、そのお客さんをつなぎとめるのに必死になりすぎ、お客さんに主導権を握られてしまうことがないようにしてください。
特別扱いしてあげよう
お客さんに恋人のような素振りをするのが色恋営業ですが、いざ実践するとなると、どうすればよいのかあまりわからないという人も多いと思います。
わからない人は、「特別扱いする」ということを意識してみてください。
お客さんを特別扱いし、優越感を与えることは、色恋営業の基本となります。
何の意識も無しに色恋営業をかけると、お客さんはなかなかハマってくれません。
特別感のないキャバ嬢から、「今日も○○さんに会いたいな」などと言われれば、むしろ「お金目当てだな。危ない危ない」と警戒される可能性の方が高いです。
しかし、お客さんを褒めたり、甘えたりすることで特別感を与え続ければ、初めは警戒していたお客さんも、次第に「この子、もしかしたら俺に気があるのかな?」と勘違いを始めます。
その気持ちを確信に変え、騙し通すのが色恋営業なのです。
お客さんに特別扱いをするためには、以下のようなアクションが効果的です。
「そんなことで特別な気分になるの?」と思う人もいるかもしれませんが、皆さんが思っている以上に、お客さんは簡単なことで特別感を抱きます。
なぜならば、タイプの女の子を目の前にしてデレデレしており、お酒も飲んでいるからです。
したがって、色恋営業の基本的なアクションをしかけるときは、特に難しく考えすぎることなく、特別扱いを心がけてください。
それを徹底すれば、気分よく飲むことができ、もっと一緒にいたいと思って指名してくれるようになります。
一緒にいる時間が長くなれば、徐々に恋愛感情も芽生えてくるのです。
途中でガッカリさせるとそこで終わってしまうので、とにかく盛り上げ、特別扱いし続けることを意識しましょう。
色恋営業実践編
では、特別扱いするための実践的な方法として、具体的なフレーズなどを見ていくこととしましょう。
○○さん、来てくれたんだ!会いたかったよ!
この前○○さんから連絡きて嬉しかったです。
○○さんと話してると、とっても楽しいな。
○○さんといると幸せ。
○○さんって、すごい知識人ですよね。
色々教えてくれる人がいるって周りに自慢してるよ。
○○さんって癒し系だよね。
一緒にいると、なんか落ち着く~。
○○さんだけに相談したいことがあるんだけど・・・/こんなこと相談できるの○○さんだけだよ。
○○さんのそういうところ、好きだな~。
○○さんが来てくれたら、仕事って感じがしないよ。
特別な時間って感じ。
○○さんも、□□が趣味なんですか?私もですよ!
○○さんと私って、なんか気が合うよね。
今日話したことは、他の人には内緒だよ。
○○さんとの秘密だからね。
いきなりお店に来てなんて、ワガママ言ってごめんね。
どうしても会いたくて・・・。
○○さんと一緒に□□したら楽しそうだな~。
この前、友達と焼肉に行ったの。
すごくおいしかったよ。
○○さんもお肉好きだよね?一緒に行きたいな~って思ったよ。
(別れ際に)次はいつ会える?また会いに来てくれたらうれしいな。
(別れ際に)仕事終わったらメールしていい?
(別れ際に)今日は来てくれてありがとう。
おかげで残りの時間も頑張れそうだよ。
○○さんって、お仕事はいつが暇なの?メールしたいな~。
私、温泉大好きなんですよね~。
○○さんは好き?(一緒に行く約束はせず、期待だけ抱かせる)
お仕事忙しそうだけど、体調は大丈夫?
無理しないでね。
元気な顔が見たいから。
○○さんって、□□に詳しいですよね?ちょっと教えて欲しいことがあるんですけど・・・。
○○さんって、□□にすごく詳しいですよね。
親友に紹介したいな。
(プレゼントをもらったときなど)え?これホントにもらっていいの??今までで一番うれしい!
せっかく来てくれたのに、指名が被っててごめんね。
私に足りないところがあったら言ってね。
今日はあんまりテーブル行けなくてごめんね。
今度お詫びに御馳走するね!
これらのフレーズを一通り見てみると、傾向が見えてくると思います。
すなわち、
- 名前を頻繁に入れること
- 嬉しさを精いっぱい表現すること
- 期待させること
- 自尊心をくすぐること
などがポイントなのです。
言ってはいけないことはある?
言うと効果的なものを見てきましたが、逆に、言ったら逆効果になることもあります。
それは、
- 悪口を言うこと
- 他人の秘密を暴露すること
- 過度な下ネタ
です。
他人の不幸は蜜の味などと言いますから、悪口や暴露話は盛り上がりやすいネタです。
また、下ネタも盛り上がる男性は多いです。
しかし、それは友達やセフレといった、軽い関係の女性ならば盛り上がることであって、本気で恋をしている女性がそのようなことを言うと、幻滅する男性は多いです。
本心はどうであるかにかかわらず、心が綺麗な女性に恋をしていると思い込みたいのです。
上述の通り、色恋営業ではお客さんを騙すのが大切なのですから、下品なイメージは好ましくありません。
特にいけないのが、他のお客さんの悪口や暴露話です。
それを言うと、お客さんは、
俺も陰でこんなふうに言われてるのかな。
俺の秘密もばらされてしまうかな。
などと考えて、心を閉ざすようになってしまいます。
また、お客さんの方から悪口、暴露話、下ネタを振ってくることもあると思います。
その場合にも、面白がって乗っかるのではなく、軽く流すようにしましょう。
お客さんによっては「ノリが悪いな」と気分を悪くすることもあるでしょうが、多くのお客さんは、「この子は真面目だな」と好印象を抱くことにつながります。
まとめ
色恋営業はお客さんを騙すもので、騙し通すことが大切だと知って、目からうろこの人もいるのではないでしょうか。
私も、キャバクラ取材を始めた当初、あるベテランキャバ嬢からそう言われて、「なるほどな」と思ったものです。
騙し通すといえば、非常に荷が重いかもしれませんが、それも3~4ヶ月のことです。
また、お客さんを引き付けるためのフレーズも、ポイントさえ押さえればそれほど難しいものではないと思います。
皆さんも、色恋営業をしっかりと学んで実践し、稼ぎを伸ばすのに役立ててみてください。