キャバクラに来たお客さんは、自分のお気に入りのキャバ嬢を指名するのが一般的です。
当初目当ての女の子がいなかったのに、気に入った子がいたので、その場で指名した場合を、場内指名と言います。
対し、お気に入りの女の子がいて、その女の子目当てで来店する場合は、本指名と言います。
キャバクラの指名の仕組みを解説します。
キャバクラの指名の仕組み
そのお店に初めて来たお客さんは、まだそのお店にどのようなキャバ嬢がいるかを知らず、お気に入りのキャバ嬢もいないため、指名をすることはありません。
このようなお客さんのことを「フリー」と呼びます。
キャバクラでは、お客さんが指名をしなかった場合にはキャバ嬢が交代で席に着き接客をします。
入れ替わりのペースはお店によって様々ですが、短いお店だと10分程度、長いお店でも15分程度というのが一般的です。
男性スタッフはこの入れ替えを回転と表現し、「女の子を回す」と言います。
どの席にどのキャバ嬢を向かわせ、何分くらいで回転させるかは、その担当のスタッフの管理に一任されており、そのような業務を「つけ回し」と言います。
これを担当するスタッフはチーフマネージャーか店長であるのが普通です。
この業務は、同じキャバ嬢を指名しているお客さん同士の席を意図的に離すという配慮を行なったり、フリーのお客さんが好みそうなキャバ嬢をあてがったりするなどの技術が求められる難しい仕事です。
キャッシャー
つけ回しを行う場所をキャッシーと言います。
キャッシーの内部にはホワイトボードがかかっており、ホワイトボードには店内のテーブルが図示してあります。
磁石とタイマーを用いるなどしてキャバ嬢がどの席についているかを把握できるようになっています。
つけ回しを行うスタッフはタイマーを見ながら時間を測り、決まった時間が経過するとマイクでそのキャバ嬢を呼び、入れ替えを行います。
マイクコール
これをマイクコールと言います。
マイクコールのことはアナウンスと呼ぶこともあります。
お店によってマイクコールの使い方には違いがありますが、あるお店ではマイクコールの回数によって意味合いを変えています。
例えば、「○○さん、キャッシャー」と一回目のマイクコールを流したとき、現在接客しているのがフリーのお客さんであった場合には、指名交渉や連絡先交換を促すためのマイクコールです。
二回目のマイクコールは指名交渉が成立しなかったならばキャッシャーに戻ってくるようにと促すマイクコールです。
つまり、キャバ嬢は
- 一回目のマイクコールをタイミングとして指名交渉などを行う
- 指名交渉が成立しなかった場合には二回目のマイクコールを合図に待機スペースに戻る
ことになります。
キャバクラではいかに指名を取っていくかによって成績が変わり、時給も変動してくるため、指名交渉は非常に重要な仕事です。
そのため、このお店のようなシステムの場合には一回目のマイクコールの後にあまり時間をおかず席を離れてきたキャバ嬢は、営業努力が足りなかったとみなされることもあります。
新人の間は「きちんと指名交渉をした?」「連絡先は聞いた?」などと質問されることも多いものですが、それは責めているというよりはキャバ嬢としての成長や売上向上を促すためであると言えます。
また、新人で慣れないうちは、二回目のマイクコールが流れたにもかかわらず、お客さんとの話が盛り上がっていて席を離れるのが遅れることもあるでしょう。
お客さんと盛り上がること自体は悪いことではないのですが、戻ってくるのが遅くなれば次に接客するキャバ嬢の接客時間が短くなる(つまり、ほかのキャバ嬢のチャンスを削ることになる)ため、注意の対象となります。
キャバクラではお客さんに一生懸命に接客すると同時に、お店や他のキャバ嬢のことも考えながら指示通りに動き、お店全体のペースを乱さないようにすることも大切なのです。
人気のキャバ嬢になると、数人のお客さんから同時に指名を受けることになります。
その際には複数の席を回ることになりますが、もしいくつかの席で接客時間が長く、そのためにほかの席での接客時間が短くなったり、待ち遠しく感じている指名客を待たせてしまった場合にはトラブルにもなりかねません。
そのため、マイクコールをきちんと守って席を回っていくことが大切になります。
この時のマイクコールは「○○さん、□番テーブルバック」というように行われます。
指名が重視される
指名を獲得できるかどうかは、キャバ嬢にとっては死活問題です。
指名によってポイントが加算されていき、獲得ポイントによって時給が変わることから、収入に直接響きます。
それだけではなく、指名本数はお店への貢献度を表す指標にもなるため、指名が取れないキャバ嬢は男性スタッフに対して体裁が悪くなります。
また、競争が激しい女の世界でもありますから、他のキャバ嬢に対しても体裁が悪くなります。
指名本数やドリンクの杯数、同伴や延長によってポイントを稼ぐと、そのポイントはランキング形式で毎日のように公開されます。
成績ランキングは紙に刷って貼り出したり、すべてのキャバ嬢の携帯電話に送信されたりすることによって共有されるのです。
このほか、出勤した次の日には、自分の成績に関するデータがメールで送られてくるお店もあります。
出勤の日は同伴を心がけ、お礼のメールを忘れずに送り、感謝の気持ちを忘れずに成績を伸ばしていきましょう。
■出勤:現在5日
■時間:現在37.5h
■保証時給:2500円
■ポイント時給:現在○P(~~円)
■指名本数:現在2本
■同伴数:現在1本
■ドリンク杯数:現在25杯
ランキングや成績メールを受け取ったキャバ嬢は、もっと上を目指したいというモチベーションが上がります。
などと考えるようになるのです。
成績ランキングや成績メールにはモチベーションを向上させられた結果、昼の仕事と兼業していたキャバ嬢がだんだんとキャバクラ中心にシフトしていくケースも多いものです。
ある新人キャバ嬢の例を挙げるならば、このキャバ嬢は当初、昼間は事務員のアルバイトをしながら、それだけでは生活できないため夜はキャバクラでアルバイトをしていました。
しかし、入店してすぐにキャバクラ一本に絞ることになりました。
当初は昼の仕事を時給900円で6時間を週に5日こなし、キャバクラの仕事を時給2500円で7.5時間を週に3日こなしていました。
月給に換算すると34万円程度です。
しかし、昼の仕事を辞めてキャバクラに専念し、週に5日勤務すれば保証時給でも40万円の収入となります。
この時点でキャバクラに専念するのは非常に合理的な判断と言えますし、モチベーションをかきたてられた彼女が「キャバクラに専念して時給をアップさせれば・・・」と考えるのも当然の流れだったのです。
フリーのお客さんが指名客になるまで
では、キャバ嬢が指名を取るまでの流れを見ていきましょう。
まず、お客さんは3種類に分けられます。
- フリーのお客さん
- 場内指名のお客さん
- 本指名のお客さん
その全てのお客さんに対して、お酒を作る、タバコの火をつける、灰皿を取り換える、グラスを拭く、おしぼりを渡すなどのサービスは当たり前に行いますが、細かく見れば接客方法は種類ごとに異なります。
まずはフリーのお客さんを見てみましょう。
フリーのお客さん
フリーのお客さんとは、上記の通り指名するキャバ嬢を決めないお客さんのことです。
初めて来店したお客さんのことは特に「新規」と呼ぶこともあります。
フリーのお客さんにも2種類あり、
- 「気に入った子がいれば指名しよう」と考えているお客さん
- 「今日は誰も指名せずにとりあえずいろんな女の子を楽しもう」と考えているお客さん
どちらの場合でも、接客によっては自分のお客さんにできる可能性があるため、キャバ嬢たちは指名獲得のために頑張ることとなります。
フリーのお客さんに対する接客は、例えば以下のように進んでいきます。
(つけ回しの指示で席に向かう)
こんばんは。
あぁ、こんばんは。
座ってもいいですか?
どうぞ。
失礼します。
(名刺を渡しながら)エレナです。
はじめまして。
水割りでいいですか?
うん。
意外と狭いんだね。
ソファですか?結構狭いですよね。
写真で見たらもっと広いと思ってた。
写真では広く見えるように映してますからね(笑)
そうでしょ!
女の子の写真もそうでしょ。
あ~、修正してますね(笑)
やっぱりそうなんだ。
どうぞ(グラスを渡す)
乾杯!
きみ学生?
いえ、お昼は普通の仕事してますよ。
学生に見えます?
うん。
今は大学生のキャバ嬢多いからねぇ。
たわいもない会話が続き・・・
エレナさん、エレナさん、キャッシャー(BGMが流れているためお客さんにはほとんど聞こえない)
あの、今呼ばれちゃったんですけど、もうちょっとしゃべってもいいですか?
ん?
いいけど。
指名になるんですけど・・・。
そっか。
いいよ。
ありがとうございます!(ボーイを呼ぶ)
(お客さんに向かって)エレナさんをご指名でよろしいですか?
うん、いいよ。
ありがとうございます!
もちろん、フリーのお客さんとの会話には色々な物が考えられるため、これはあくまでも一例にすぎません。
しかし、指名交渉が成立するための流れの好例でしょう。
キャバ嬢は席に着くと名刺を渡して自己紹介をします。
このとき、お客さんとの距離を縮めるために握手をすることを義務付けているお店もあり、フリーのお客さんとの距離を縮めるためには有効です。
何らかの理由からすぐに行えない場合には名刺を渡すのが遅れることもありますが、名前を覚えてもらわなければ始まらないため、自己紹介は必ず最初にするのが普通です。
(「珍しい名前だね」「かわいい名前だね」「知り合いと同じ名前だ」など)
名前を告げたら、その他の自己紹介や当たり障りのない会話をしながらお酒を作ります。
もし名前を告げる時点でお客さんの反応が良ければ、「きみも何か飲みなよ」と言われてドリンクを稼げることもあります。
また、お客さんがどの程度食いついてくるかによって興味の度合いを測り、指名を取れる可能性を探ることもできます。
お酒を作って乾杯をしたら、たわいもない会話をしながらお客さんの趣味嗜好を探り、できるだけ会話を盛り上げるように努めます。
お客さんの指名をもらおうと思って焦ってはいけません。
あまりにも露骨に指名を求めると、お客さんは嫌がってしまうからです。
だからこそ、「もう少し話していたい」「もう少しこの席にいたい」などのセリフによって、暗に指名を促すという手法がよく使われます。
そこでお客さんがOKを出すと指名になる旨を確認し、指名料金がかかることもきちんと伝えて承諾をもらいます。
こうすることで後にトラブルになることを防ぐことができます(中には「キャバ嬢の方からいたいというからいさせたのに、お金をとるのか!」と激昂するお客さんもいるからです)。
お客さんが全てOKすると、キャバ嬢はボーイを呼んで指名をもらったことを告げます。
ボーイはお客さんに最終確認をします。
そこでも了承すれば、その時点でフリーのお客さんは場内指名のお客さんに変わり、接客も以下のように変化していきます。
場内指名のお客さん
フリーで来店したお客さんが、特定のキャバ嬢を指名することを場内指名と言います。
場内指名をした時点で、フリーのお客さんは場内指名のお客さんに変わります。
つまり、一人のキャバ嬢が独占した状態になり、ほかのキャバ嬢はもう指名を求めることはできなくなります。
そして、場内指名を獲得したキャバ嬢には場内指名ポイントが付きます。
キャバ嬢は、お客さんから指名を受けた場合には、その指名客が帰るまで終始接客を行います。
もちろん、他のお客さんから同時に指名されている場合には席を外れることもあります。
指名客に接客している際に、他のお客さんからも指名されて席を外れることになった場合には、あくまでもこの席で接客を続けたい意思があるものの、他の席に呼ばれたため仕事として席を外さなければならないということを伝えるためにも
今よばれたから、ちょっと行ってくるね。
というように言い残してから向かうのがコツとされています。
場内指名を受けたときというのは、ほとんどの場合には新規来店したフリーのお客さんから指名を受けているため、お客さんと信頼関係があるわけではありません。
だからこそ、接客の際にはお客さんの性格を探りながら慎重に接客していくことになります。
フリーのお客さんから場内指名を獲得したらそれでよいということはなく、そのお客さんが次回の来店の際にも指名をしてくれる「本指名のお客さん」になってくれるように接客しなければならないのです。
その日の接客次第でこれが決まることも多いため、慎重にならざるを得ないのです。
例えば、場内指名をもらって仲良くなった気になり、調子に乗ってドリンクやフードや延長をおねだりしていると、お客さんは「成績アップが目当てか」「お金目当てか」と興ざめしてしまいます。
もちろん、キャバ嬢はお客さんの支払額が少しでも高くなるようにし、そのことによって成績や時給も上がっていくのですから、お客さんの思う通り成績アップやお金が目当てであることは間違いありません。
しかし、しつこくおねだりをしてその場では成績に繋がっても、それでウザいと思われて本指名を得られなければ、その後の長い期間で稼げるポイントを放棄することになります。
そうならないためには、あくまでも控えめにして、慎重に接客していかなければなりません。
本指名のお客さん
場内指名をもらったお客さんに対してよい接客をしたことによって、そのお客さんが次回の来店の際にも前回のキャバ嬢を指名することを本指名と言います。
同伴をした場合にも、お客さんは同伴したキャバ嬢を指名することになるため、自動的に本指名となります。
本指名で得られるポイントは場内指名よりも高く、同伴すればさらに同伴ポイントが加算されるため、成績の良いキャバ嬢は同伴からの本指名によってポイントを稼いでいます。
ちなみに、お店の開店前に、マネージャーに対してお客さんに何件連絡したか、それによって来店予定のお客さんが何人いるかということをマネージャーに伝えるシステムとなっているキャバクラもあります。
ここで多く来店してもらえることができれば、営業をかければ来店してもらえる指名客をたくさん抱えているということであり、お店からの評価が上がり、また自分の成績にもプラスとなります。
お店としては、これによって本指名のお客さんが何件ほど来店するかを把握し、そのうち同伴は何件なのかを把握することができます。
そのため、売り上げ予測を立てられるほか、その数が多いと分かれば対応もしやすくなります。
確実に来店すると分かっているだけに、また指名や同伴によってお店には売上を、キャバ嬢にはポイントをもたらすため、本指名のお客さんはありがたい存在なのです。
本指名の本数には、キャバ嬢の日ごろの努力が明確に現れます。
接客の際に確実に連絡先を聞き出し、お客さんにこまめにメールなどしているキャバ嬢は、本指名をもらえる確率が上がります。
本指名のお客さんはその指名のキャバ嬢にハマり、月に何度も来店することも良くあります。
このほか、キャバ嬢と疑似恋愛を楽しんでおり、キャバ嬢に楽しんでほしいという気持ちになっていることも多いです。
そのような場合にはドリンクやフードを稼ぐのも容易になり、指名だけではなく同伴や延長もしてもらいやすくなります。
本指名のお客さんと指名されるキャバ嬢は、付き合いが長年に及ぶこともあります。
そのため、フリーや場内指名のお客さんに比べるとリラックスして接客できることが多くなります。
お客さんの中には、長年通っている内に男性スタッフや他のキャバ嬢とも親しくなることがあります。
そのため、ヘルプとしてそのお客さんの席に着くと、自分が指名されているわけではないものの、リラックスできることが多いです。
もっとも、自分が指名するキャバ嬢以外には興味がないというお客さんも多く、そのようなお客さんは他のキャバ嬢に対してぞんざいな態度を取り、非常に接客がしにくいということもあります。
中にはヘルプについたキャバ嬢の発言をことごとく無視してしまう人さえいるのです。
指名を取る喜びとは
キャバ嬢が指名を取る喜びは何かと言えば、色々な喜びがあります。
まず、達成感です。
指名を得るとポイントが獲得できるため、達成感を得ることができます。
キャバ嬢のポイントは
- 同伴
- 本指名
- 場内指名
の順にポイントが高くなり、ポイントを稼げば稼ぐほど時給が高くなります。
そのことによって収入が増えることの達成感は単純に嬉しいものです。
次にある喜びは、承認欲求を満たすことができるという事です。
フリーのお客さんに接客した時、そこから場内指名を得られ、さらにそれ以降の来店の際に本指名を得られるということは、少なくともキャバ嬢としてお客さんから承認されていることの証明でもあります。
特に、キャバクラで働き始めて間もないころ、自分はキャバ嬢としてやっていけるのか、ほかのキャバ嬢や男性スタッフやお客さんからキャバ嬢として認められるのかと不安になっていることでしょう。
そのようなときに指名を受けることができれば、承認欲求がようやく満たされ、大きな喜びが生まれます。
このほか、仕事がしやすくなるという喜びもあります。
待機スペースに待機して暇を持てあましていると、なんだか売れ残りのような気がして居づらさを感じるものですし、売れっ子キャバ嬢のヘルプに行くことで、自分のことなど眼中にないお客さんの接客をする必要もなくなります。
セクハラ行為を働くお客さんやキャバ嬢をイジメて面白がる悪質なお客さんと接客することも避けられます。
また、キャバ嬢は指名されている間は、一人か複数かを問わず指名客に付きっ切りで接客することになります。
つまり、少なくとも自分を気に入ってくれているお客さん以外とは接客しなくてよくなります。
会話を盛り上げるに越したことはありませんが、もし会話が苦手な相手であっても、お客さんはそのキャバ嬢がいるだけで満足することも多いです。
つまり、お客さんはお気に入りのキャバ嬢を指名して気持ちよさを味わっているわけですが、キャバ嬢としても居心地の良さを味わうことができるのです。
もちろん、指名客のなかにも嫌なお客さんはいると思います。
セクハラをしようとするお客さんもいれば、気を使わなければならないお客さんもいます。
しかし、そんなお客さんでも指名のキャバ嬢から嫌われたくはないと思っているため、悪質なケースはあまり見られません。
このことは、指名を受けているからこそ感じることができる仕事のしやすさであり、これも承認欲求につながります。
逆に、指名を取れないキャバ嬢は喜びを感じられないどころか、色々と嫌な思いもすることになります。
例えば、指名を受けることなく、ヘルプにもついていないキャバ嬢は待機スペースに待機することになります。
多くのお店では、待機スペースは店内を一望できるところに設けられています。
そのため、待機しているキャバ嬢は指名を受けて接客しているキャバ嬢たちの働く姿をまざまざと見せつけられることになります。
同時に、接客しているキャバ嬢たちからも待機スペースを見ることができるため、売れ残って何もできない姿をさらさなければならないのです。
これによって緊張感が生まれて「なんとか指名を取らなければ」と考えるようになります。
ちなみに、私の知り合いのキャバ嬢は、指名を取る事はゲームのようだと表現していました。
競争相手はお客さんと他のキャバ嬢であり、指名が取れれば勝ち、指名が取れなければ負けというゲームです。
指名が取れて勝ちとなれば、指名が取れていない他のキャバ嬢に対して優越感を抱けるようになります。
指名客が帰る時、指名を受けて接客していたキャバ嬢の優越感はピークに達します。
お客さんは、売れ残りキャバ嬢たちの待機スペースを通り過ぎてお店を出ることになります。
指名されていたキャバ嬢は入り口付近まで見送ることになります。
その際、「また来てね」「気を付けて帰ってね」「来てくれて嬉しかった」などと声をかけるのですが、その姿も待機スペースから丸見えです。
その羨望の視線が優越感を増幅させるのです。
さらに、お客さんを見送って店内に戻ってくるとき、店長などのスタッフから「お疲れさま」「やるね~」などと声をかけられると、さらに快感となります。
指名が取れたということはお店に貢献したということであり、なぜ貢献できたかと言えばそれは自分が魅力的なキャバ嬢であると男性たちから評価されたからなのです。
指名を受けるということには色々な喜びがあり、時には金銭感情を超えた喜びのためにキャバ嬢たちは頑張り、お店は維持されていくのです。