キャバクラの世界には、色々な経歴を持った女性が飛び込んできます。
色々な学歴、色々な前歴、色々な前職。実に多彩な顔触れですが、彼女たちはキャバ嬢になると共通の目標を持つようになります。
それは、「素敵な大人の女性になりたい」という目標です。
キャバ嬢になりたてのころには「女の子」も多いのですが、次第に「素敵な大人の女性になりたい」と思うようになるのです。
素敵な大人の女性になれば、80%の可能性で売れるようになります。
キャバ嬢として売れる「素敵な大人の女性」
なぜそのように思うのかと言えば、自分のお店で大人の女性というべき魅力的な先輩キャバ嬢が働いているからです。
これはキャバ嬢だけではなく、男性にも同じことが言えます。
職場に男らしい先輩がいたならば、その先輩のようになりたいと思うものです。
それは女性も同じことで、きらびやかに華やかに働く先輩キャバ嬢たちを見ていると、それを意識して素敵な大人の女性になりたいと思うようになるのです。
私の知り合いに、ベテランキャバ嬢を経験し、今は30代後半になって裏方に回った女性がいるのですが、彼女も最初は大学の友人から誘われてキャバ嬢になりました。
彼女もこの例にもれず、先輩キャバ嬢たちをみて素敵な大人の女性になりたいと思ったそうです。
お金を稼ぎたいと思ってキャバ嬢になったものの、いつしかそのような目的は二の次・酸の次になり、
「お金じゃない。ナンバーワンになれなくてもいい。ただ、先輩キャバ嬢みたいに素敵な大人の女性になりたい」と思うようになりました。
しかし、いったい「素敵な大人の女性」というのはどのような女性のことをいうのでしょうか。
とても漠然として抽象的な表現であり、解釈は人によって違います。
あるキャバ嬢は「年をとっても魅力的な女性」と考えますし、あるキャバ嬢は「愛に満ちて客を癒せる女性」と言います。
素敵な大人の女性のイメージは限定的なものではないのです。
その中でも、私が「なるほどな」と思ったのは、「素敵な大人の女性」とは「コミュニケーション技術を十分に身に付けた女性」だという意見です。
これは前述の裏方に回った元キャバ嬢の意見なのですが、彼女は新人キャバ嬢たちにいつも「コミュニケーションは大人の女性の基本」と教えています。
キャバ嬢として働くにあたっては、お客さんを気持ちよくさせる必要がありますが、それに際して必要不可欠なものがコミュニケーションの作法です。
コミュニケーションの作法が身についていなければ、色々な小手先の技術を使っても無駄です。
相手をいくら上手にほめても相手に伝わりません。
そのため、まずはしっかりと作法を身に付ける必要があります。
ここでは、一流のキャバクラ店で一流のキャバ嬢たちが使っているコミュニケーションの作法を紹介していきます。
しかし、注意したいのは「作法はあくまでも作法」という事です。
テクニックとは異なるものであり、その作法を使えば「男性が振り向く」とか「男性から気に入られる」というものではありません。
キャバ嬢たちはすぐに使えるテクニックを求めたがるのですが、そのような小手先のテクニックでは大きな効果は期待できません。
最近ではキャバクラのテクニックを説いた本がたくさん出ていますし、このサイトでも色々なテクニックを紹介しています。
しかし、それはあくまでもテクニックであり、ここで説明する基本の作法ができていないうちからテクニックに頼りすぎると、お客さんにすぐに見抜かれてしまいます。
女性のほうでは「よし、落とした」と思っていたとしても、キャバクラ慣れしたお客さんは「落とされたふり」をしているだけです。
そうしなければ、小手先のテクニックを連発するキャバ嬢にまとわりつかれて面倒だからです。
このように、手玉に取っているつもりが実はキャバ嬢側が手玉に取られているというケースはしばしばあることです。
新人キャバ嬢はそのことに気づいていないことが多いのですが、素敵な大人の女性に近づくにつれて分かってくることでしょう・・・男性客といい関係を作ろうと思えば、きちんとした作法を身に付ける必要があるのです。
行儀が良いことが大人の女性の基本
素敵な大人の女性になるためには、色々な作法を身に付ける必要があります。
挨拶の仕方、手紙の書き方、箸の持ち方など、色々なことが大切です。
しかし、そのような末端の作法はさておき、まず身に付けなければならないのは行儀作法です。
色々な作法の中でも、行儀こそがすべての土台になります。
行儀ができていなければ、いくら丁寧に挨拶をしても、いくらキレイな字で手紙を書いても、すべて台無しになってしまいます。
いまだキャバ嬢になったことがない女性がこれを読むと、行儀というものがはたしてそれほど重要な物なのかと疑う事でしょう。
そんなものよりも、ルックスとか、スタイルとかのほうが大切だと思うからです。
しかし、キャバ嬢になってみると分かりますが、行儀は売上に直結します。
最も簡単な例を挙げるならば、どのキャバクラ店でも、売れっ子のキャバ嬢を見ていると背筋はきちんと伸びているものです。
どれほどスタイルやルックスがよくても、行儀が悪いキャバ嬢は成績が伸びていきません。
これは事実なのです。
売れっ子キャバ嬢の中には、キャバ嬢の人気の8割は行儀で決まるという人もいるくらいです。
このことを逆に言うならば、行儀が良ければキャバ嬢として80点はもらえるという事です。
テーブルマナーなどは年齢と共にある程度は身についていきますから、焦ることはありません。
行儀よくしようと努力していれば、必ず周りが助けてくれます。
行儀よくしようと努めている女性を見ると、放っておけなくなる男性は多いのです。
しかし、行儀が良くないキャバ嬢が、「マナーを教えて下さい」と言ったところで、教えてくれる人はなかなかいません。
なぜならば、「君のような行儀が悪い子に教えても無駄だよ」と思われてしまうからです。
行儀が悪いと、軽くみられてしまうのです。
もしそれなりの年齢になっても行儀が悪ければ、救いようがありません。
20歳前後の若いキャバ嬢ならば、少しくらい行儀が悪くとも「カワイイ」で済まされることが多いのですが、25歳を過ぎれば愛嬌ではすみません。
常識がなく、だらしがなく、ダメな女と思われて、悪い印象しかありません。
ともかく、行儀をよくする必要があります。
行儀よくするための第一歩は、姿勢をよくすることです。
背中には定規が入っているように思って背筋を伸ばし、膝には接着剤がついているように足を閉じてふらふらとさせません。
この二つを意識しておくだけで、行儀はかなりよくなります。
これを意識して接客するだけで、かなり違ってくるでしょう。
ちなみに、キャバクラのイベントでは和服を着て接客する「和服デー」などがあるお店もありますが、和服を着たときには行儀のいいキャバ嬢と悪いキャバ嬢の差がはっきり現れます。
行儀のいいキャバ嬢が和服を着ると、単に立っているだけ・座っているだけで優雅に見えるのですが、行儀の悪いキャバ嬢が和服を着るとどうしても似合わなく見えてしまい、コスプレのようにしか見えなくなります。
マナーを覚えて大人の女性に近づく
行儀さえ良ければ80点といいましたが、やはりマナーを身に付けておくに越したことはありません。
なぜならば、マナーを身に付けておくと見栄えが良いだけではなく、自信につながるからです。
あなたも、テーブルマナーができないにもかかわらず、気になる男性から誘われてちょっといいレストランなどに行くと、自信がなくて緊張してしまうと思います。
それと同じで、マナーを知らずにキャバクラで接客をすると、自信が持てないのです。
自信が持てずにいると心が委縮しまい、それは体にも表れて縮こまってしまいます。
そのため、どうしてもちょこまかとした動きになり、優雅に振る舞うことができなくなってしまうのです。
また、キャバクラのような華やかな場所では優雅に振る舞っている女性が多く、またお客さんも鷹揚に構えているため、自信がなくちょこまかとしているキャバ嬢は痛々しいほどに目立ってしまいます。
ちょこまかというのは、そわそわと落ち着きなく動いてしまったり、移動の時に小走りになってしまったり、うつむき加減になってしまったりという具合になってしまうことです。
これでは、どれだけ華やかな衣装を着て仕事をしていたとしても、優雅に見えることはありません。
それどころか、周りの空気を壊してしまう事さえあるのです。
ごく若いキャバ嬢ならばそれでも大目に見てもらうことができますが、少なくとも素敵な大人の女性とは言えません。
自分に自信を持つためには、マナーをしっかりと身に付けておく必要があるのです。
マナーを身に付けるためにはどうすればよいのでしょうか。
簡単なことです。
マナーを身に付けている先輩キャバ嬢のしぐさや立ち居振る舞いをよく見て真似することです。
そうしているうちに、初めはぎこちない動きであっても、そのうち優雅さをまとうようになってきます。
もしあなたの所属するキャバクラにお手本になるような大人の女性がいなければ、マナー教室などに行くという方法もあります。
最近では、マナー関係の教室が公民館などで開かれていることもあります。
行政の行うサービスであるため、無料で受けることができます。
そういった講座を受けて身に付ける場合には、いつも先輩キャバ嬢を見ながら学ぶ場合とは違うため、必ず復習する必要があります。
マナーをいくら知識として知っていても、練習して体で覚えなければ身に付くことはないのです。
キャバ嬢の中には、マナーを知識として理解しただけで身に付けた気になっている女性が少なくないようです。
しかし、実践の中で覚えようとしていない人は、いざマナーを求められる時になって、「えっと、どうするんだっけ」とあたふたするものです。
いざと言う時には、普段の姿がいつも以上に出るものです。
マナーなどはその最たるものですから、ことあるごとに意識して体で覚えるようにしなければなりません。
ぜひマナーを学びましょう。
マナーを少し知っているだけで優雅に見えるものです。
たとえば、パーティなどでハンカチを持っていき、グラスを持つときにハンカチを添えて持っていると、それだけで優雅に見えるのです。
これはキャバクラだけではなく人生全般で役立つものですから、積極的に学ぶことをお勧めします。