ポイント制を採用しているキャバクラ店で働くと、随所でポイントが発生するものです。
キャバクラでは保証時給という最低時給が定められており、ポイントを稼げないキャバ嬢には保証時給で計算された給料が支払われます。
獲得したポイントによって時給が上がっていくため、キャバ嬢にとってはポイントをどれだけ稼いでいくかということは非常に重要なことです。
本稿では、キャバ嬢がポイントを伸ばしていくためにはどのような方法があるのかを見ていきましょう。
ポイントの基本構造
キャバ嬢が接客するにあたって、ポイントが発生するものとしては、主に指名、延長、同伴、ドリンクなどでポイントを稼ぐことができ、お店によって細かな部分が変わることはあるでしょうが、基本的なシステムは変わりません。
獲得したポイントによって時給が上がっていくため、キャバ嬢にとってはポイントをどれだけ稼いでいくかということは非常に重要なことです。
ポイントを効率よくゲットするということが時給アップの近道となるのです。
ポイントを伸ばす方法
キャバ嬢がポイントや売り上げを伸ばしていく主な方法は、指名を増やすこと、同伴出勤を増やすこと、ボトルを入れてもらったりドリンクを注文してもらう事が挙げられます。
この中でも、ポイントの大きな部分を占めるのは指名ですから、指名を増やすことが多くのポイントを稼ぎ、時給を上げていくために最も重要なこととなります。
そのために必要となるのが営業テクニックです。
当サイトでも様々な営業テクニックを紹介していますが、その全てが指名を増やすことに繋がるものです。
しかし、ナンバー入りしているようなキャバ嬢たちは、単に指名が多いだけではなく、そのほかにも同伴や延長やドリンクなどによって細かなポイントも取りこぼさないように積み重ねていくことによって、ナンバー入りをしています。
したがって、様々な営業テクニックを学ぶにあたっては、指名を増やすことを最終的な目的としつつも、同伴その他を増やすことによって生じるポイントも意識しておく必要があります。
同伴はポイントに大きく影響する
当サイトでは同伴に関する記事もたくさん掲載されています。
なぜかと言えば、単純に、同伴がポイントアップの手段として強力なものだからです。
だからこそ、生理的に受け付けないお客さんでもできるだけ同伴には応じる必要があります。
プロ意識が高く、そのことをよく理解しているキャバ嬢たちは、出勤のたびに必ず同伴すると決め込んでいるキャバ嬢もいるほどです。
最初から同伴相手を選り好みするのではなく、毎日の同伴スケジュールが完全に埋まって初めて、同伴相手を選んでいくのです。
そのように決めれば、嫌なお客さんと同伴したくないならば、良いお客さんで同伴スケジュールを埋められるように努力していくこともできます。
キャバ嬢にとって、同伴で稼ぐポイントは大きなものです。
確かに、毎日同伴することなく、たまに同伴相手がみつかれば同伴するくらいのキャバ嬢であれば、同伴によって稼げるポイントはそれほど大きくはないでしょう。
しかし、同伴はお店に対するメリットが大きい(早い時間帯にお客さんを獲得できる)ことから、ポイント制にしているお店では指名1ポイントに対して同伴2ポイントとしていることが多いものです。
つまり、同伴は指名2回分のポイントが稼げるのです。
しかも、同伴をしたお客さんは指名でお店に入ることになるため、同伴すると結果的には3ポイントを稼げることになります。
このことから、週に5日出勤として、毎日同伴していれば非常に多くのポイントを稼げることが分かるでしょう。
実に30ポイントものポイントが稼げることになるのです。
同伴をたくさんこなす
私はこのような記事を書いている仕事がら、ナンバーワンキャバ嬢たちを観察する機会も多いものです。
ナンバーワンたちに共通することは、上記の通り出勤する日は同伴して当たり前という事です。
中には、1日に3~4人と同伴するキャバ嬢もいます。
これを聞いて、首を傾げた人もいることでしょう。
同伴がお客さんと一緒に食事などをし、その後一緒にお店に行くものであるならば、1人のお客さんとしか同伴できないはずです。
しかし、店前同伴なら何人とでも可能であるため、複数の同伴をこなすキャバ嬢もいるのです。
一応解説しておけば、店前同伴とはお店の前で待ち合わせをすることですが、ここでいう店前同伴は少し違うものです。
ここで言う店前同伴は、既定の入店時間までに来店したお客さんが同伴料を支払えば、同伴扱いとしてポイントが計上されるというシステムです。
お店によっては、早い時間帯でのお客さんが獲得できればそれでよいと考え、同伴料を取っていないお店もあります。
早い時間帯ではまだ残業をしていたり、居酒屋で一杯やっているお客さんが多いため、キャバクラは基本的に暇な時間帯であり、その時間帯にお客さんに来てもらうためにお店も色々な工夫をしているのです。
このシステムを利用すれば、出勤の際に同伴をして食事などするお客さんを1人、そのほかに店前同伴してくれるお客さんを3~4人とすることも可能です。
そのようなことをしているナンバーワンキャバ嬢は意外と多いのです。
このようなことをして嫌われてしまわないかと思うかも知れませんが、ナンバーワンともなると応援してくれるお客さんを多く獲得しており、「もし来てくれるなら、店前同伴してくれると嬉しいな」と頼める関係のお客さんもたくさんいます。
もっとも、店前同伴にはルールを設けているお店がほとんどです。
例えば、一緒に食事をして入店する同伴は2ポイントであるのに対し、2人目以降の店前同伴は0.5ポイントしかつかないといったルールです。
つまり、もしこのようにして1日当たり4人の同伴をした場合、指名も合わせて計算すれば、1人目が3ポイント、2人目以降が1.5ポイントで合計7.5ポイントも稼げることになります。
このようなシステムはお店によって異なるものですから、この方法が全てのキャバ嬢に使えるとは限りません。
しかし、もしあなたのお店がこのようなシステムを採用しているならば、是非取り入れてみましょう。
もしまだ店前同伴を頼めるお客さんがいない場合には、まずは毎日1人の同伴を獲得すると意識してください。
お客さんを育てていこう
上記でも少し触れましたが、このような複数の同伴を実現するためには、お客さんの理解が必要です。
何も理解してもらわずに店前同伴を頼んでばかりでは、お客さんはなんだか自分のことが金づるのように感じてしまいます。
また、単純に、「一緒に食事をしてもいないのに、なんで同伴料を支払って早い時間帯に行かないといけないの?」という疑問や不満も芽生えてきます。
そのような疑問や不満が芽生えないようにするためには、お客さんにお店のポイント制度やルールを理解してもらう必要があります。
もちろん、ナンバーワンキャバ嬢たちが複数の同伴をこなしている時、お客さんたちは全て承知の上で店前同伴しています。
つまり、複数同伴の対象となったお客さんのうちの一人は一緒に食事をしていること、自分は食事もせずにただ店前で合流して同伴料を支払っていることを承知したうえで誘いに応じているのです。
このときのお客さんは心の中ではどう思っているのでしょうか。
例えば、同伴料が2000円かかるお店では、システムを理解しているお客さんたちは「2000円も支払って食事もできない」ではなく、「2000円の同伴料を支払って、お気に入りのキャバ嬢に0.5ポイントをプレゼントする」という気持ちでやっています。
また、30分の延長で5000円の延長料がかかり、キャバ嬢には0.5ポイントしか付与されないならば、「同じ0.5ポイントを2000円でプレゼントしてあげられてトクした」と考えています。
お客さんがこのように考えてくれるためには、キャバ嬢はお客さんを育てていかなければなりません。
キャバ嬢にはポイントを稼ぐことがとても大切なことであり、いかにポイントを稼ぐかはプライドに関わる問題であると理解してもらい、お客さんが協力したい、応援したいと思うようにお客さんを育てていくのです。
お客さんを育てるということに関しては、当サイトの記事の随所で説明していますから、そちらを参照してください。
ボトルを入れてもらうこと
キャバクラでは、お客さんは1時間あたりのセット料金を支払って遊んでいるのですが、その際にはハウスボトルというお酒が用意されており、これは無料で飲むことができます。
ウイスキーやブランデーや焼酎がメインであり、ボトルはおしゃれでも中身は安酒で、翌日はひどい二日酔いになることもあります。
多くのお客さんは、お酒を飲むというよりはキャバ嬢に会いにキャバクラに来ているのですから、別料金を支払ってボトルを入れることはあまりありません。
しかし、キャバ嬢としてはボトルを入れてもらいたいと思うものです。
お客さんがボトルを入れると、キャバ嬢にはボトルポイントがついたり、ボトルバックを支給したりするからです。
できるだけボトルを入れてもらうのも、ポイントアップのためのよい手段です。
では、どうやってお客さんにボトルを入れてもらえばよいのでしょうか。
ボトルを入れてもらうための主な方法は、特別な日に入れてもらう方法と、普段の接客の中で入れてもらう方法があります。
特別な日
特別な日とは、キャバ嬢の誕生日や記念日などのことです。
このような特別な日には、ボトルを入れてもらいやすいものです。
ここでは、私が実際にボトルを入れた話をしましょう。
同僚の誕生日
ある日キャバクラに行くと、ちょうどキャバ嬢Aの誕生日でした。
私はAには対して興味がなく、Yを指名していたのですが、Yにこんな営業をされました。
今日はAちゃんの誕生日なんだけど、前に私が誕生日の日、Aちゃんはお客さんに頼んで私を場内指名してくれたんだよね。
それで、ボトルも入れてくれたの。
Aちゃんの誕生日は今日しかないからお返しがしたいんだけど。
こんなこと頼めるの○○さんしかいないから、場内指名で呼んであげて、できればボトルも入れてあげてもらえないかな…
そういわれた私は、これに応じればYの顔も立つし、喜んでもらえるだろうと思ってAを場内指名し、一番安いボトルも入れました。
言われるがままにやったものの、後で冷静に考えてみれば、たしかにAには同伴ポイントがつくのですが、ボトルポイントはYにつくはずです。
Yからすれば同僚のキャバ嬢に喜ばれ、自分もポイントが稼げる上手い方法だったのです。
このような営業は何度か受けたことがあるので、使っているキャバ嬢は多いのかもしれませんね。
自分の誕生日にボトルを入れてもらうというのは当たり前の方法でしょう。
しかし、それでは年に1回しかボトルを入れてもらえないことになってしまいます。
しかし、同僚のキャバ嬢の誕生日も利用してボトルを入れてもらえるテクニックを利用していれば、年に数回使うことができます。
スタッフの誕生日
このほか、お店の店長やマネージャーの誕生日を特別な日として、ボトルを入れてもらおうとすることもあります。
お店にある程度通い続けていると、お店のスタッフとも会話をするようになるものです。
常連になると、店長クラスのスタッフとの関係も大切にしたいと思うようになります。
売れっ子キャバ嬢たちは、お客さんのそのような感情を見逃しません。
それを特別な日とし、
今日は店長の誕生日なんだけど、後で席に呼んだ時にシャンパン入れてお祝いしてくれない?
と営業をかけるのです。
そのように言われれば、常連としては入れざるを得なくなり、ボトルを頼むことになるのです。
その他の記念日
キャバクラでは、お祝い事の際にはシャンパンが好まれます。
そして、キャバクラでシャンパンといえばドンペリというイメージですね。
しかし、このようなイメージは最近では変わりつつあります。
ドンペリのような高いシャンパンばかりではなく、カフェ・ド・パリやモエといった手ごろでおいしいスパークリングワインをシャンパン替わりに入れることも増えているのです。
手ごろな値段ですから、お客さんとしてもきっかけがあれば入れていいか、と思えるものです。
したがって、キャバ嬢側で記念日と思える日に営業をかけ、シャンパンを入れてもらえるように働きかけていくことによって、ポイントを稼いでいくことができます。
よくあるのは、出会い記念日、指名○回記念日です。
営業の簡単な例を見てみましょう。
〈出会い記念日〉
○○さん、今日何の日かわかる?
う~ん、何の日だろう。
今日は私と○○さんが出会ってから1周年記念日なんだ!初めて指名してくれてからもう1年が経つんだよ。
そうなの?はやいな~。
うん。去年の○月○日に指名してくれたから。シャンパンでお祝いしようよ!
世間一般でも、何かが始まってから1周年といえばめでたいとされる風潮があるため、お客さんもこのように言われれば、快くシャンパンを入れてくれることでしょう。
自分のお気に入りのキャバ嬢が、自分と初めて出会ったときのことを覚えていてくれたことが嬉しくなるのです。
自分が特別な存在のように感じてもらうということは、キャバ嬢としてとても大切なことです。
そのように感じさせつつ、しかもボトルポイントももらえます。
〈指名○回記念〉
○○さん、今日何の日かわかる?
う~ん、何の日だろう。
今日はね、○○さんが指名してくれて100回目の日だよ!
え、もう100回になるの?
うん。100回も指名してくれて、本当にうれしいよ。シャンパンでお祝いしようよ!
お客さんとしては、100回も指名して、さらにシャンパンまで入れてあげる必要はあるのかと少し疑問でもありますが、おめでたいと言えばおめでたいと言える日でもあります。
100回も指名してくれるお客さんがシャンパンをお願いしたくらいで気分を悪くすることはありません。
記念日アピールをされると、お客さんはどう思うのだろうかと疑問に思うかも知れません。
なにかにつけてボトルに結び付けられて、嫌な気分になるのではないかと思う人もいるでしょう。
しかし、お客さんの多くは、キャバ嬢から記念日アピールをされると悪い気はしないものです。
何しろ、お気に入りのキャバ嬢に、自分が特別な存在であると認められていると感じることができるのです。
女性は些細な記念日にも敏感であることを多くの男性が知っており、しかも疑似恋愛を楽しんでいるのですから、悪い気はしません。
ここで例に挙げた記念日以外にも、記念日はたくさんあることでしょう。
多くのキャバ嬢が考え付くありきたりな記念日だけではなく、自分だけのオリジナルな記念日を作ってみると良いでしょう。
ささいなことを記念日としていいと思います。
それでお客さんがシャンパンを入れてくれなかった場合でも、それはあなたを嫌って入れなかったのではなく、親密に感じる気持ちの方が大きいはずです。
もっとも、記念日をつくっていくためには、顧客管理と分析が重要になります。
言い換えれば、ナンバー入りするキャバ嬢たちは、しっかりと顧客管理と分析をしており、記念日になりそうな日と割り当てたりしているものです。
例えば、誰が、いつ、誰と来たか、めでたいことがあったならばそれはなにかなどをきちんとメモしておき、記念日に結び付けていくのです。
このような日々の積み重ねは、お客さんのことをよく知り、親密になっていくために重要なことです。
普段の接客
普段の接客の際にボトルを入れてもらうこともできます。
しかし、当然ながら特別な日に入れてもらうよりは難しくなります。
なぜならば、お客さんはハウスボトルを飲むことができるからです。
セット料金を払えば飲み放題なのですから、ハウスボトルがよほど気に入らないなどの場合を除けば、ほとんどのお客さんはハウスボトルを飲みます。
ボトルを入れるくらいなら、そのお金を指名や同伴や延長にあてたほうがいいと思うお客さんも多いことでしょう。
したがって、普段の接客でボトルを入れてもらうことは難易度が高いことです。
キャバ嬢の腕も必要になってきます。
まず紹介したいのは、何回かドリンクをごちそうになっているお客さんで、あなた自身もお酒がある程度飲める場合です。
○○さん、ドリンクを頂いてもいいかな?
うん、いいよ。
そうだ、いつも1000円だしてドリンク頼んでもらってるけど、ボトル入れちゃった方が安くない?
ボトル!?
ダメならいいけど。
無理して入れてもらいたいわけじゃないから。
ただ、○○さんといると楽しくてついつい飲みたくなっちゃうから、いつもドリンク頼むのも悪いなと思って。
でも、ボトルなら気兼ねなく飲めるかな。
そのほうが安くつくし、一緒に飲めるお酒ならそっちの方がいいかなと思って・・・。
その方が安くなるの?
うん、そうだよ。
だって、ドリンクは1杯1000円だけど、1万5000円のボトルは15杯以上飲めるからね。
それなら入れようか。一緒に飲めるお酒にしよう。
このように自然な会話で進めていくのがポイントです。
冷静に考えれば、ボトル1本で15杯以上のめる保証はありませんし、もし一緒に飲むならば減るのも早いですから、キャバ嬢にドリンクを1杯ずつ頼ませた方が安いでしょう。
さらに言えば、そのお客さんはヘルプがついている時もそのお酒を飲むことでしょうから、結果的にそのキャバ嬢が15杯も飲むことはありません。
だからこそ、自然な会話で進めることにより、この真実に気づかせないようにする必要があります。
上記の通り、お客さんはボトルを入れるくらいなら延長した方がいいと考えるものです。
したがって、ストレートにボトルをねだっても、断られてしまうことが多くなります。
ポイントを稼ぎたいという部分を見せずに、お客さんがボトルを入れてもいいと思えるように会話を進めていくのがポイントです。
もっとも、お店のシステムによっては、ボトルバックよりもドリンクバックを積み重ねた方が成績が良くなることもあるので、その場合にはボトルを入れてもらわずにドリンクを重ねるようにしましょう。