キャバ嬢は、疲れやストレスが大きい仕事です。
心身ともに疲れてしまうと、鬱病のリスクが高まります。
実際、鬱病に悩まされるキャバ嬢は少なくないのです。
では、鬱病になりやすいキャバ嬢が、鬱病にならないためには、どのような対策をしていけば良いのでしょうか。
キャバ嬢と鬱
鬱病患者が非常に増えていることは、近年、社会問題にもなっています。
なぜ鬱病患者が多くなっているかということについては、諸説あってはっきりしたことはわからないのですが、実際に鬱病の薬を製造している会社の業績などを見てみると、鬱病患者が明らかに増えていることだけは確かです。
鬱病は、目に見えない病気であるだけに、厄介です。
表情に精気がないとか、話してみるとネガティブであるとか、外面に現れないこともないのですが、少なくとも見た目だけは大きな病気があるとも思えませんから、甘えや怠けと思われることも多いです。
それに納得ができず、心が悲鳴を上げているのに、更なる無理をして重度のうつに陥っていく人もいます。
特に、キャバ嬢はこの傾向が強いです。
なぜならば、キャバ嬢の中には頑張り屋さんが多いからです。
昼職だけではやっていけないとか、シングルマザーで働き方に工夫が必要とかの場合に、誰にも頼ることなく、黙ってキャバクラでダブルワークを始めるキャバ嬢も多いです。
そして、キャバ嬢は疲労もストレスが多い仕事です。
自分の気分や体調に関わらず、お客さんを楽しませることに徹する仕事であり、気に入らないお客さんにも尽くさなければなりません。
お酒をたくさん飲み、生活リズムも崩れ、肉体的な疲労も大きいです。
だからこそ、鬱病になってしまうキャバ嬢はかなりいるのです。
また、最近はプチ鬱というものも流行っています。
プチ鬱とは、文字通り軽めの鬱なのですが、軽めだからと言って見くびってはいけません。
プチ鬱は、女性によく見られるということも忘れてはいけません。
女性は、毎月の生理などでホルモンバランスが崩れるため、プチ鬱になりやすいのです。
しかしキャバ嬢は、これに加えて疲労やストレスの多い仕事であり、生活リズムも崩れがちな仕事ですから、よりプチ鬱にかかりやすく、それが発展して本当の鬱病にかかってしまう人も多いのです。
では、キャバ嬢が鬱病にならずに、心身共に健康に働き続けるためには、どうすればよいのでしょうか。
鬱病の原因と対策
キャバ嬢の鬱病の原因は、肉体的疲労とストレスによるものです。
キャバ嬢は、頑張り次第で稼ぎが伸びる仕事であり、頑張らなければ稼げない仕事です。
そのため、できるだけたくさん出勤し、指名を取るべく努力します。
しかし、たくさん出勤するということは、たくさんお酒を飲むということでもありますし、夜型生活になるということでもあります。
お酒をたくさん飲み、人間のバイオリズムに合った睡眠をとることができなければ、質の良い睡眠をとることは難しく、疲労は溜まっていきます。
ダブルワークの場合には、睡眠時間そのものが少なくなりがちです。
また、指名を取れなかったり、嫌なお客さんとの接客をこなしたりすれば、大きなストレスを抱えることになります。
プチ鬱や鬱になってしまうと、体が疲れていることに加えて、指名が取れない、嫌なお客さんの接客をしたなどのストレスがのしかかり、さらにそのタイミングで抑鬱による気分の沈みに襲われることになります。
そうなると、キャバ嬢を続けていく自信がなくなり、出勤できなくなってしまったり、出勤しても十分な接客ができなくなったりして、指名客も離れていき、ますます焦り、悪循環に陥っていきます。
売れているキャバ嬢のほとんどが、「色々あるけど、仕事が楽しい」と感じています。
しかし、鬱状態では「楽しい」とは感じられなくなりますから、そうなればキャバ嬢としての人気も落ちていくことになります。
プチ鬱の時にやっつける
キャバ嬢の鬱病対策で重要なことは、
できるだけプチ鬱の状態で食い止める
ということです。
プチ鬱の状態であれば、本格的に鬱病状態に陥ったときよりも、随分と対処がしやすいですから、プチ鬱の時点で適切な対応を取ることが重要です。
そのためには、プチ鬱状態になったとき、それに自分で気づくことができなければなりません。
プチ鬱とは、基本的に小さな気分の不調として現れることが多いですから、以下のような症状が現れていたら注意です。
- いつもならイライラしないことでイライラしてしまう
- なんとなくヘコむことが多い
- いつもは楽しいことが楽しいと思えない
- なんだか疲れたとよく思う
- 集中力がなくなっていると感じる
- いつもはできることが面倒に感じる
- やる気が出ない
- 食欲がでない
- 食欲がありすぎる
これらの症状は、「いつもならできることができない」「いつもはこうなのに、そうじゃない」といったものであることに注目してください。
言い換えるならば、プチ鬱とは「(悪い意味で)いつもの自分ではなくなる」ことだとも考えられるのです。
これは、誰でも感じることがありますし、それが普通です。
しかし、放置しておくのは危険です。
普通の人ならば、放置していても自然に治っていくかもしれませんが、キャバ嬢はそもそもの日常生活の中で、心身ともに疲労やストレスが多いのですから、自然に治っていかないケースの方が多いのです。
プチ鬱は、「感情のコントロールが少しだけうまくいかない(だから、いつもの自分ではいられない)」ということでもあります。
放置して、プチ鬱にプチ鬱が重なって、本当の鬱になってしまえば、いよいよ感情のコントロールができなくなります。
感情のコントロールができなくなるからこそ、涙が止まらない、死にたくなる、家から出られない、すぐキレるなどの症状に歯止めが利かなくなるのです。
プチ鬱の時に気分転換を
したがって、効果的な鬱病対策は、何と言ってもプチ鬱の段階で気分転換などに取り組み、プチ鬱を取り除いてしまうことです。
もっと言うならば、頑張り屋のキャバ嬢も、頑張りの中にもストレス発散を織り交ぜて、プチ鬱を感じる前にストレスを発散し、溜め込まず、プチ鬱さえも発症させないのがベストです。
こんなことを書くと、プチ鬱や鬱のキャバ嬢から、
それはわかってるけど、ストレス発散って何すればいいの?
ストレス発散自体が面倒くさくて無理
という声が聞こえてきそうです。
そこで、ストレス発散の具体的方法と、ストレス発散さえしたくない場合の方法を見ていきましょう。
まず、ストレス発散に取り組む余裕があるキャバ嬢の場合を見ていきましょう
【運動】
「またそれかよ」と思う人もいるかもしれません。
ストレス発散と言えば、誰が解説しても、必ず運動を持ち出してきます。
うんざりするかもしれませんが、運動はそれほど汎用性が高く、効果的な方法だということでもあります。
運動には、高いストレス解消効果があることは、科学的にも立証されていることです。
一番いいのは、自分が好きな運動をすることです。
テニスが好きな人ならば、ランニングをするよりもテニスをした方が、確実にストレス解消になります。
それは、言うまでもなく楽しいからです。
筆者も、ストレス発散に運動を取り入れていますが、筆者の場合は登山です。
自然が好きだからです。
嫌いなサッカーをしても、逆にストレスが溜まってしまいます。
ですから、好きな運動がある場合には、まずそれに取り組むのがベストです。
しかし、2人以上でなければできない運動ならば、仲間がいなければできません。
また、好きな運動がない人もいるでしょう。
その場合には、抵抗なくはじめられる運動が良いでしょう。
王道はウォーキングですが、それもウインドウショッピングをしながらであれば、楽しいウォーキングになると思います。
他には、運動には興味がないけど美容には興味があるという人は多いですから、そのような人は運動と美容を兼ねてヨガをすればいいのです。
このように考えれば、運動を始めることは、そう難しいことではいでしょう。
運動をし、筋肉が適度に疲れていれば、睡眠の質も上がり、よりよい休息を取ることにもつながります。
【リラックス】
リラックスできる時間を持つことも大切です。
リラックスしているつもりなのに、ストレス解消になった気がしないという人は、多くの場合ダラダラしているだけということが多いです。
リラックスすることと、ダラダラすることは明らかに違います。
ダラダラするときには、ゴローンと寝転がってテレビを見たり、スマホをいじったりしていることが多いと思います。
そのようにダラダラしている時は、意外と頭は働いていて、リラックスできていないことが多いのです。
本当のリラックスとは、色々考えずに心を落ち着け、ストレスを解放できることです。
山の中を歩けば、結構ハードな運動になっても、森林浴によってリラックスすることがあります。
瞑想も、頭の中を空っぽにするからこそ、リラックスになります。
半身浴をし、温かさや入浴剤の香りに包まれていると、難しいことは考えなくなり、リラックスできます。
心を落ち着けることが、本当のリラックスというものです。
この考え方が分かれば、リラックスするための方法を正しく選べるようになると思います。
【遊ぶ】
思い切り遊ぶのも、ストレス解消になります。
買い物に行ったり、友達と食事に行ったり、カラオケで歌いまくったり、旅行に行ったり、エステに行ったり、趣味に取り組んだり、アクティブに過ごすのです。
二日酔いや睡眠不足状態のキャバ嬢の多くは、休日になると、いつもの疲れを取り戻すために一日中寝て過ごすことが多いようです。
しかし、売れているキャバ嬢ほど、休日をアクティブに過ごす傾向があります。
休日を思い切りアクティブに過ごせば、大いにストレス発散になり、活力を得ることもできます。
もちろん、ハメを外しすぎて疲れてしまうのでは本末転倒ですが、無理のない範囲内で遊びまわるのも、ストレス発散のために良いことです。
ストレス発散さえしたくない場合
しかし、プチ鬱が進行してくると、何に対してもやる気がなくなってしまい、ストレス発散さえやりたくなくなることがあります。
その場合には、あまりあれをしよう、これをしようと言うのではなく、静かにストレスを解消していく方法が求められます。
【食事に気を使う】
キャバ嬢という仕事は、どうしても栄養が偏ったり、不足したりしがちな仕事です。
夜遅くまでお酒を飲み、帰宅してすぐ寝て、昼過ぎに起きてダラダラと動き出し、準備をしてお客さんと同伴し、焼肉などを食べて出勤し、また大酒を飲み・・・という生活を繰り返すのです。
これでは、栄養が偏ったり、不足したりして当たり前です。
大袈裟なことではなく、人間の体は自分が食べたもので作られます。
変な物ばかり食べていくと、体や心に変な影響が現れます。
実際、昔はあまり見られなかった病気や障害が、最近になって増加してきた原因の一つとして、食生活がおかしくなったからだという指摘もあるほどです。
また、犯罪者の食生活を分析しても、バランスがいいといえない食生活を続けているケースが非常に多いとされています。
ジャンクフードばかり食べていると、キレる子供に育ってしまうなどということも、よく言われることです。
鬱病にしても、食生活がおかしくなればリスクは高まります。
だからこそ、バランスのとれた食事が、鬱の治療では重要とされているのです。
食べ物のバランスが整っていれば、心のバランスも整いやすくなります。
少なくともアンバランスな食生活をしているよりも、ずっと精神状態は良くなります。
ですから、ストレス解消のための意欲が湧かない人は、まずは食事に気を使いましょう。
まともな物を食べていないと思うならば、自分の好きなメニューでいいので、とにかく食べてください。
それなりに食べているけど偏っていると思うならば、栄養バランスを見直してください。
栄養バランスを見直す余裕がないならば、宅食などを注文するのも良いでしょう。
バランスの取れたお弁当を毎日届けてもらい、それをしっかり食べるだけで随分と違うと思います。
【睡眠の質を上げる】
良い睡眠をとることは、非常に重要なことです。
キャバ嬢は、たくさんのお酒を飲んでおり、生活は夜型であり、睡眠不足に陥りやすい仕事です。
お酒は、適度に飲めば睡眠の質を上げてくれます。
しかし、たくさん飲んで酔っ払って寝ると、夢も見ずに熟睡しているように感じても、実際には脳がマヒしているだけで、気を失っているようなものだといいます。
さらに、尿意を催したり、脱水症状になったりして、睡眠の質が下がってしまうのです。
また、仕事が終わり、アフターなどもこなしてから帰宅し、それから寝るとなると、どうしても朝方から昼にかけて寝ることになります。
これも、人間が本来寝る時間帯ではないタイミングで寝ることや、すでに日が昇っていることなどから、睡眠の質が悪くなりがちです。
お酒は、キャバ嬢という仕事の性質上、避けることはできません。
ですから、それを少しでも和らげるべく、脱水症状を防ぐためにポカリスエットで水分補給してから寝たり、寝具の質を高めたりすることが効果的と言えます。
寝具の質を高めることは、特に効果的です。
多少お金はかかりますが、オーダーメイドの枕を使うだけでも、睡眠の質を上げることができます。
また、布団もオーダーメイドすれば、よりよい睡眠につながる可能性が高いです。
このほか、光の影響を受けにくくするために、遮光カーテンを使うのがおすすめです。
また、学校が近くて登校する小学生の声がうるさい、高速道路が近くて車がうるさいなどの状況ならば、耳栓をして寝るのが効果的です。
そして、寝る前にスマホをいじるのはやめましょう。
スマホのブルーライトは神経を刺激し、眠りを妨げる働きがあるからです。
ストレスを解消する気力さえない場合には、睡眠と食事に気を使うのがベストです。
ちょっと元気がでたら、運動を始めることもできますし、外に出て楽しみを求めることもできるでしょう。
その気力がないうちから、無理に運動などしても、運動すること自体にストレスを感じてしまい逆効果です。
まとめ
キャバ嬢という仕事は、心身共に負担の大きい仕事です。
新人キャバ嬢などにインタビューしてみても、「お酒を飲んでワイワイやるだけかと思っていたのに、ストレスがすごくてびっくりしている」などの声をよく聞きます。
疲れやストレスへの対応策を知らなければ、鬱にもなりやすく、仕事のクオリティを下げることになってしまいます。
人気嬢のほとんどが、非常に元気に働いているのですが、これは疲れやストレスへの対策を良く知っており、うまく付き合っているからなのです。