キャバクラ店が一般客を固定客にするにあたって、そこには戦略があります。
どうすれば客がハマるのか、その心理の作り方を見ていきましょう。
一般客を固定客にするための戦略とは?
新規の客を固定客に導くためには、キャバ嬢の力は重要です。
なぜならば、初回の客としてキャバクラに来た客に対して、その客が何回も来店して固定客になるためには、キャバ嬢が営業の電話を掛ける必要があるからです。
その後は、キャバ嬢と男性スタッフが連携プレーを行います。
キャバ嬢は客に満足感を与えながら、男性スタッフは客に少しの飢餓感を与えます。
どうするかと言えば、セットが終了する直前に指名のキャバ嬢を他の席に移動させるのです。
こうすることによって、客は「もう少し彼女と一緒にいたい」と思い、延長を決断することとなるのです。
もっとも、客にも都合がありますから、そのような仕掛けを行ってもチェックを依頼する客もいます。
その場合には指名のキャバ嬢を戻し、楽しかったという余韻が残るように図ります。
この余韻を作ることによって、客は「また行きたい」と思うようになります。
キャバ嬢はこのほかのタイミングでも色々な工夫をしています。
例えば、グループで来ている客が買えるために全員で立ち上った時、キャバ嬢は指名客の腕をこっそりつつき、「この前はお食事ありがとう」などと、二人だけに通じる会話をします。
こうすることによって、今回はグループで来たものの、最後は二人だけの時間を共有したという印象を与えることができます。
すると、客は「次回は同伴しよう」と思うようになります。
そして別れの時が来ます。
キャバ嬢は送り出すにあたって、お店の前で別れの挨拶をし、客が見えなくなるまで見送ります。
こうすれば、客が「また会いたい」「次回は同伴しよう」などと思う気持ちは2週間くらいは冷めないことでしょう。
固定客の中毒性を高める戦略
もちろん、一般客を固定客にするだけではいけません。
それ以上に中毒性を高める必要があるのです。
キャバクラには習慣性があるので、中毒性を高めれば「通わずにはいられない」という状態になります。
中毒性が高くなった客は、中毒性が高まれば高まるほど、お店にとっては欠かせない存在となります。
高い中毒性への階段を一歩一歩上っていくわけですが、最初の一歩は客自身に踏み出してもらう必要があります。
数歩上ってしまえば、途中からはキャバ嬢が引っ張り、お店が色々な仕掛けで背中を押すことが可能となります。
例えば、キャバ嬢の「今日会いたいんだけど、来てくれない?」という営業の電話は、客の中毒性を高めるための顕著な効果があります。
客がどのように階段を昇っていくかを見ていきましょう。
潜在的顧客
客の最初の立ち位置は潜在的顧客です。
この客は、キャバクラにはハマっていないものの、歌舞伎町が活動エリアになっているような人です。
エントリー顧客
歌舞伎町が活動エリアであり、キャバクラに行ったこともありますが、どこか特定のお店にハマっているわけではない客です。
カスタマー
今月来店して売上に貢献してくれた客であるものの、来月もまた来てくれるかどうかは分からない客です。
クライアント
繰り返し来てくれることで売り上げに貢献してくれる客です。
この客からは大きな売り上げを見込むことができます。
しかし、安定しているようにみえながらも、キャバ嬢が移籍をすると他のお店に移ってしまう可能性もあります。
信者
お店の理解者といえる客です。
例えば、友人に「いいお店知らない?」などと聞かれたときには、真っ先にそのお店を紹介してくれるような客です。
惚れ込んでいるキャバ嬢がいるのはもちろんですが、それ以上にお店に惚れ込んでいるため、お気に入りのキャバ嬢が他店に移籍してもお店のファンとして通い続けてくれます。
宣伝者
ここまでくると、客は自ら積極的に宣伝をしてくれます。
周辺の見込み客にどんどんお店を宣伝してくれることでしょう。
お店にとって非常に良い効果を与えてくれる客であるものの、お店への要求と期待値が高いため、もし期待を裏切るようなことをすれば、お店の悪い宣伝をする可能性も高いです。
お店の男性スタッフは、常にそれぞれの客が上記のうちのどの位置にいるかを把握しています。
そして、可能と判断すれば客を高い位置に引き上げるように努力します。
信者や宣伝者へとステップが上がるにつれて客がお店に要求するものは大きくなっていきますが、「口うるさい客だ」と思うか、「お店の欠点を改善するよい意見だ」と思うかはお店次第であり、前者と後者ではどちらがよいお店へと成長していくかは明らかです。