キャバ嬢の仕事の一つに、同伴があります。
同伴とは、お店に出勤する前にお客さんと食事などをし、そのままお店に連れていくという出勤形態です。
同伴をすると、お店は開店直後の時間からお客さんを呼び込むことができ、キャバ嬢は同伴と指名によるポイントを稼ぐことができ、お客さんは同伴時間をキャバ嬢と二人きりで過ごせるというメリットがあります。
しかし、同伴に誘うのは簡単なことではありません。
本稿では、同伴に誘うためのテクニックを紹介していきます。
同伴のノルマはきつい!
キャバクラ店の多くは、ノルマを課しているものです。
大衆キャバクラではそうでもないかもしれませんが、高級キャバクラになれば大抵のお店でノルマを課していることでしょう。
ノルマとしてキャバ嬢の大きな負担になるのが、同伴ノルマです。
お客さんに同伴を了解してもらうのは簡単なことではありません。
一見すると、お客さんは同伴時間中はキャバ嬢を独り占めでき、デート気分も味わえますから、同伴を喜んで了承してくれそうなものです。
また、食事代はお客さんの負担になり、その後はキャバクラで遊ぶことになりますから、金銭的な理由から同伴したくないというお客さんもたくさんいます。
お客さんのほうから同伴に誘ってくれる場合もありますが、そのようなお客さんばかりではありません。
今は売れっ子キャバ嬢として活躍しているキャバ嬢たちも、新人のころにはほとんど例外なく、同伴してもらう方法が分からなかったものです。
本稿では、同伴を受け入れてもらうためのテクニックをいくつか紹介していこうと思います。
特別感を出す
同伴につなげる一つのテクニックは、同伴に特別感を出すということです。
同伴に誘うお客さんに「あなたは他のお客さんとは違うのよ」ということをアピールし、甘えるようにお願いすれば、受け入れてもらえる可能性は高まります。
つまり、あなたは特別だから甘えられるのだというアピールをするのです。
このようにすれば、まずお客さんは特別感を喜びます。
さらに、男性は本来、女性から頼られることや甘えられることを喜ぶ生き物です。
頼られたことや甘えられたことによって優越感を抱き、いい気分になるのです。そのような男心をうまく刺激しましょう。
たとえば、ある売れっ子は仲の良いお客さんに対して、次のような誘い方をするようです。
今日はずっと体調が悪いの。でもお店休めないし・・・フリーの席に行くのはつらいなぁ。
こう頼むと、お客さんの中には
じゃぁ、同伴して一緒にお店に行こうか。そしたら、フリーの席に行かなくてもいいでしょ。
と言ってくれる人もいるのだそうです。
もちろん、同じお客さんに頻繁にこのような誘い方をしていれば、嘘とばれて「またか」と思われてしまうことでしょう。
そのため、いろいろなお客さんに対して少しずつ使っていくのが良いでしょう。
この他、ノルマを達成できなかった場合にはフリーの席につけてもらえないなどのペナルティがあるものですから、そうなりそうな場合には奥の手を使う場合もあります。
特別感を出して甘えることは一緒ですが、頼み方をややストレートにしてみましょう。
たとえば、
ノルマがあって、どうしていいか分からないよ。こんなこと言われても困るよね。でも、○○さんにしか言えなくて。
といった言い方です。
「あなたにしか言えない」ということは大きな特別感になりますから、お客さんはうれしく思うものです。
口実を作ってあげる
次の方法は、お客さんに口実を作ってあげるという方法です。
お客さんにお土産やサプライズを用意すれば、それを口実にすることができます。
たとえば、友達と旅行に行ったならば、そこでお土産を買っておき、
この前、友達と温泉に行ったんだ。○○さんにお土産買ってきたよ。
とか、
いつもよくしていただいてるので、プレゼントさせてください。
というのが良いでしょう。
お客さんの中には奥手であるために、自分から誘いたくても誘えず、キャバ嬢のほうでも距離を感じて誘えない人がいるものです。
そのようなお客さんならば、口実を作ってあげるのは特によいことだといえます。
次に、記念日を活用するというのも、口実を作る良い方法になります。
クリスマスやバレンタインといった時期には、それを口実に同伴するのは簡単です。
しかし、それ以外の何でもない日を記念日にしてしまうのです。
たとえば、お客さんと初めて出会った日や初めて指名してくれた日などは、記念日にすることができます。
ほかの人にはない、そのお客さんとの間だけの記念日を作れば、お客さんも喜んで同伴してくれると思います。
これも、特別感の演出です。
そのためにも、お客さんの情報は手帳などにきちんと管理しておき、「初来店日」や「初指名日」などを記録しておきましょう。
もっとも、一人のお客さんにつき何個も記念日を作って誘ってしまっては、単なる同伴目的であると思われてしまうので、一人のお客さんにつき一つの記念日を設けるだけにしておきましょう。
この他にも、同伴を受けてくれやすいお客さんを頼るのも良い手です。
たとえば、出張などで定期的にお店に遊びに来るお客さんは、誘いやすいお客さんです。
なぜならば、出張のお客さんは、出張中は一人で食事をすることが多いですし、帰りが多少遅くなっても構わないからです。
一人で食事するよりも、お気に入りのキャバ嬢と食事できたほうが楽しく、その後キャバクラで遊んでも誰からもとがめられることがありませんから、誘いやすいのです。
そのようなお客さんは、出張先のおいしいお店など知らないことが多いですから、その土地ならではのおいしいお店に連れて行ってあげるという名目で、同伴に誘いましょう。
そうすれば、一人でお店を探して食べるよりもおいしいものが食べられますし、観光気分も味わえるため、お客さんにとってもいい思い出になります。
気遣いを忘れずに
そして、お客さんに対する気遣いを忘れないことも大切です。
同伴で食事をする際には、高いお店で食事をし、お客さんが支払ってくれるものです。
男性であるお客さんは、お気に入りの女の子を食事に連れて行くとなれば、見栄を張っていいお店に連れて行こうとする場合がほとんどなのです。
しかし、毎回高いお店に行っていたのでは、お客さんにとって金銭的負担が大きく、同伴したくないと思われてしまうこともあります。
すると、お客さんはあなたのなかに庶民的な一面を見ることができます。
キャバ嬢というと、お金がかかる華々しい存在と思われるものですから、庶民的な一面を見ることができれば、ギャップにさらなる魅力を感じてもらえます。
同伴を断られることもあるでしょう。
そのようなときにも、めげることはありません。
急に無理なお願いをしてごめんなさい。
と謝り、しつこく誘わないようにしましょう。
同伴のノルマに追われるあまり、お客さんにガツガツとお願いしてしまうと、お客さんから嫌われてしまいます。
同伴の注意点
最後に、同伴の注意点を知っておきましょう。
まず、あまりにも早い時間から会わないということです。
これは、お客さんに時間的な負担を与えないというのはもちろんのことですが、それ以上の弊害があります。
お店に行くまでに、あまりにも多くの時間を一緒に過ごしてしまうと、お客さんがその時間だけで満足してしまい、お店に行きたくないと思ってしまうからです。
中には、「時間もあることだし・・・」と、ホテルに誘ってくることもあります。
また、同伴はお客さんと二人きりで過ごすことになりますから、お店のように助けてくれるスタッフが近くにいるわけではありません。
そのため、万が一トラブルに巻き込まれたときに備えて、スタッフとすぐに連絡が取れるようにしておくのが良いでしょう。
お客さんがあなたのファンになれば、同伴の誘いにも快く応じてくれるようになるものです。
お客さんから大切にしてもらえるキャバ嬢を目指し、同伴ノルマを達成していきましょう。