アフターとは、お店が閉店してから客と一緒にご飯を食べに行ったり、飲みに行ったり、仲の良い客とはボーリングやカラオケに行ったりして過ごすことを言います。
なぜ、アフターという行為があるのでしょうか。
アフターってどんなもの?それぞれの立場から考える
アフターはお店に直接的なメリットがなく、アフターを通して仲良くなった客の来店頻度が増えるなどの間接的なメリットしかないため、アフターをこなすことによってポイントが加算されたり、金銭バックがもらえたりすることはなく、推奨しているお店はあまりありません。
むしろ、アフターに行くことでホテルに連れ込まれたりする危険性が出てくるため、アフターを禁止しているお店もあります。
そのようなアフターですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
本稿では客とキャバ嬢の双方の立場から考えていきます。
客から見たアフター
客にとってのアフターのメリットは、お店とは違う場所でキャバ嬢を独り占めできるという事です。
それだけならば同伴と変わりませんが、同伴は同伴後にお店に行かなければならず、同伴料も支払わなければならないため、仕事の一環という雰囲気が抜けきれません。
また、時間を気にして食事をしなければなりません。
もし同伴でお酒を飲んだとしても、キャバ嬢はその後の仕事を考えてお酒を控えめにします。
このほか、同伴は夕食時の時間帯ですから周りにも食事をとる人が多く、落ち着かないものです。
これと比べて、アフターは色々なメリットがあります。
その後仕事があるわけではないため、時間を気にする必要はありません。
アフターが終われば寝るだけであり、疲れていなければ時間はたくさんあります。
深夜帯ですから、街がごった返していることもありません。
同伴ではあまりお酒を飲めませんが、アフターでは遠慮せずに飲むことができます。
このように、アフターにはよい時間を過ごすための条件がそろっています。
客の中にはキャバ嬢を口説きたいと考えている客も多いですから、そのような客はアフターが口説きやすいと思っていることが少なくありません。
ホテルに行ってセックスに持ち込みたいと考えていたとしても、そうならないまでも恋人気分を味わうことができます。
キャバ嬢から見たアフター
アフターは成績に反映されないためキャバ嬢から客を誘うことはありません。
客からキャバ嬢を誘うことになります。
しかし、アフターを誘ってくる客の多くが口説くことを目的としていると考えると、「仕事も終わって疲れているのに、わざわざ口説かれるためにアフターに行きたくないよ」と尻込みしてしまうことでしょう。
しかし、キャバ嬢がどう思うかは別として、客がキャバクラに何を求めているかは無視することができません。
口説くことを目的としている客を含め、ほとんどの客はキャバクラに疑似恋愛を求めています(女性を侍らせて豪快にお酒を飲むことを目的としている客もいますが、そのような客は一握りです)。
つまり客は疑似恋愛にお金を支払っているのです。
恋心というものは、遅かれ早かれ冷めてしまうものです。
特に、好意を寄せている相手が自分に興味を持っていないと知れば、急速に冷めてしまいます。
そうならないためには、時にはアフターに応じて疑似恋愛から覚めてしまわないためにデートすることも必要となるのです。
もっとも、アフターを禁止しているお店もある通り、アフターに応じなければキャバ嬢として成功できないわけではありません。
アフターを禁止していないお店でも、一切のアフターを拒否している売れっ子キャバ嬢もいます。
したがって、もし同伴と通常の接客だけで疑似恋愛を冷めさせない腕を持っているならば、アフターに応じる必要はありません。
しかし、そのような腕を持っていないキャバ嬢がほとんどですから、客といい関係を築いていく上でアフターは必要になります。
むしろ、アフターはいい関係を築く絶好の機会ですから、うまく利用すれば売れっ子に近づいていくことができます。
お店では指名客を回るために落ち着いて話ができないことも多いですが、アフターでは時間を気にせずゆっくりと、色々な会話を楽しむことができます。
客の情報を集めることもできますし、自分の人間性を知ってもらうこともできます。
アフターで色々話していくうちにあなたの人間性を知ることで、、最初は口説き目的だった客が「この子は口説けなくてもいいから応援したい」と思うこともあります。
ポイントが思ったように稼げない時に同伴してもらったり、延長してもらったりと頼りにできる客を得ることができるのです。
客を育てていく上で、アフターは非常に有効なのです。
客に自分のことを知ってもらうと言っても、話せる範囲で構いません。
身の上話や将来の目標を語ったり、仕事にかける意気込みなどを織り交ぜながら会話を進めていくのが良いでしょう。
また、客もアフターでしか話せないことを話したいと考えていることでしょうから、その時には聞き上手になって真剣に聞き、信頼関係を築いていきましょう。
上記のように、アフターは上手く利用することで成績に反映できるものです。
したがって、まずは自分の接客スタイルを踏まえて、アフターに応じるかどうかを判断していきましょう。
また、アフターに応じるにしても、アフターに応じる相手は選別するようにしましょう。
つなぎとめておきたい良客、安心して付き合える客、今後太客になりそうな客などです。
特に、指名が重なって指名客一人当たりの接客時間が短くなる状態が続いているならば、アフターをすることでフォローするのが良いでしょう。
逆に、危険そうだと思ういかがわしい客のアフターは拒否しておいた方が無難です。
といっても、ストレートに拒否すれば「他の客とはアフターしてるのに俺だけダメなのか」と怒りを買う可能性があるため、断り方は工夫する必要があります。