ナンバーワンキャバ嬢とその他のキャバ嬢は、いったいどこが違うのでしょうか。
さらに言うならば、売れっ子同市の競争に勝ち抜いてナンバーワンになったキャバ嬢は、どこが違うのでしょうか。
本稿では、ナンバーワンになったキャバ嬢が持つ独自のテクニックについて解説していきます。
ナンバーワンになるキャバ嬢とは
私は、当サイトの記事を書くにあたって、実際にキャバクラ店に足を運びながら調査をするのですが、その中でキャバ嬢からテクニックに関する聞き取り調査をすることもあります。
ナンバーワンは、他のキャバ嬢と同じことをやっていてナンバーワンになったのではありませんし、やはり相応の努力をしています。
努力をして、初めて他のキャバ嬢に差をつける基礎ができ、売れっ子になれるからです。
しかし、売れっ子になったからといって、必ずナンバーワンになれるわけではありません。
その他大勢のキャバ嬢より一歩先んじて売れっ子になるのは、努力だけである程度可能です。
しかし、売れっ子同士の競争に勝ち抜き、ナンバーワンになるにはそれ以上のものが求められるため、容易ではありません。
ナンバーワンになるキャバ嬢は、独自の工夫をして生み出したり、勉強や経験の中から得たテクニックを利用したりすることによって、売れっ子の中でも特に売れっ子となり、ナンバーワンになっていくのです。
そのテクニックとはいかなるものなのか、本稿を読んでいる皆さんは気になることと思います。
そこで本稿では、ナンバーワンのテクニックを見ていくこととします。
実際にナンバーワンから聞き取ったものであり、使うキャバ嬢にマッチするかどうかという微妙な問題もあるとは思いますが、誰もが実践してみる価値はあると思います。
お客さんから見て右側に座る
最初に紹介するのは、お客さんから見て右側に座るというテクニックです。
ある繁盛店のナンバーワンキャバ嬢は、あるとき新聞を読んでいてあることに気がつきました。
それは、新聞の見出しは必ず右に据えてあるということです。
これはどうしてなのかと考えた結果、「ひょっとしたら、左より右のほうが印象が良くなったり、印象に残ったりするのでは?」と考え、対面で座るときには相手から見て右側になるように座るように心掛けたのだと言います。
その結果、成績は向上していきました。
彼女の推測は、的を射ています。
実際、雑誌の広告欄においても、広告料金は左ページよりも右ページのほうが広告料が高い傾向があるのです。
これは、人間の習性から、左より右のほうに注意が向いてしまうからです。
簡単に言うならば、左のものよりも右のもののほうが目立って見えるということです。
これは、合コンのテクニックとしても使われるものです。
たとえば、合コンに参加する女性が、どの女性もそれなりにルックスやスタイルが良くて差がつきにくいものの、対面で座った時に、男性から見て一番右端に座った女性が最もモテる傾向があります。
合コンだけではなく、同じくらいの人気の商品を陳列する際にも、お店側が最も売りたい商品を右側に並べることによって、売れやすくなるのだそうです。
話を聞いたナンバーワンキャバ嬢の言葉は以下の通り。
複数のお客さんと対面で接客することがあるでしょ。
そういうとき、お客さんからみてできるだけ右端に座るようにしてるの。
お客さんのグループの中にフリーのお客さんがいたときなんかは、特にそうね。
フリーのお客さんがどこに座っているかを確かめて、彼から見て一番右に来るように座るの。
普通の子は、お客さんの隣に座らないと指名とれないって思ってるけど、私はそうは思わないな。
確かに名刺を渡しにくいけど、それは去り際に渡せばいいし。
携帯番号入りの勝負名刺ね。
そしたら、不思議だけど、もう一回お店に来たり、電話かけてきたりするよ。
なるほど、と感心させられてしまいました。
しかし、お客さんが一人のときは困りそうなものですが、そういうときはどうするのでしょうか。
お客さんが一人のときも同じだよ。
だって、お客さんの左側に座ればいいじゃん。
そしたら、お客さんから見て右側に来るでしょ。
お客さんがどう思ってるか知らないけど、とにかくそうしたほうがいい気がする。
リラックスできるのかな。
指名客になる可能性は高いと思うよ。
座る位置を工夫するなどということは、普通ならば考え付かないものです。
しかし、考え付かないものだからこそ、実践することで他のキャバ嬢に差をつけられるのですから、実践する価値は高いといえるでしょう。
同伴はお客さんよりも早く行く
次は、10分前行動のテクニックです。
学校の集団行動などで「5分前行動」などと言われたことがあると思いますが、それと似たものがキャバクラでも活きるのです。
ある程度お客さんと顔なじみになったら、同伴やアフターの約束をすることもあることでしょう。
特に、同伴をすれば同伴と指名のポイントを稼ぐことができますから、ナンバーワンになるためには必須ともいえます。
お客さんともっと仲良くなれば、それがどうしても逃したくないお客さんであるならば、休日のプライベートな時間を割いてデートをすることもあると思います。
そんなとき、あるナンバーワンキャバ嬢は、待ち合わせ場所にいつも早く来て待つようにしていると言います。
そのキャバ嬢は、10分前に来ることを目安にしていると言います。
5分前行動もよいのですが、5分くらいであればお客さんが来ていることもありますから、あえて10分前に動くのです。
キャバ嬢が待ち合わせ場所に早く到着していれば、お客さんは
早く来て待っていてくれたのか。この子、俺のことが本当に好きなのかも。
と思うかもしれませんし、そこまで思わないにしても悪い気はしないものです。
しかし、実はここには、それ以上の心理作戦が秘められています。
ビジネスでもいえることですが、商談などのために待ち合わせをするとき、先に到着した側は後に到着した側より、有利に交渉を進められる傾向があります。
このことは、経営の神様とも言われる松下幸之助(松下電器(現パナソニック)の創業者)の逸話にも、こんなものがあります。
あるとき、ある会社が松下幸之助にアポを取り付けました。
その会社の社員は、松下幸之助に失礼があってはならないと考え、待ち合わせの場所に待ち合わせ時間の30分前に到着しました。
心理トリックを使おうというのではなく、早めに行って準備をしようと思ったのです。
30分も早く来たのだから、松下幸之助はまだ来ていないだろうとタカをくくっていたのですが、その場にはすでに松下幸之助が待っていました。
その社員はすっかり恐縮してしまい、自分の意見を言う勇気もなくなり、交渉は松下幸之助の思うままに進められてしまいました。
このように、弱肉強食のビジネスの世界でさえ、早めに着くことの効果は認められています。
キャバ嬢も同じで、早めに来て待っておくということは、お客さんにいい印象を与えるだけではなく、その後の人間関係を自分の有利な展開に持っていきやすくなるのです。
この法則は、ビジネス以外にも日常生活のいたるところで見られます。
たとえば、新幹線の三人掛けの席には、肘掛は二つしかなく、誰か一人は肘掛を使えない仕組みになっています。
誰が使うべきという決まりはないのですが、大体において、先に座った人が肘掛を使っていることでしょう。
あとから来た人にも、肘掛を使う権利がないわけではないのですが、先にきた人が使っていれば、何も言えなくなってしまいます。
これも、先にその場所に着いた人が有利であるということの証明なのです。
無口なお客さんをどうする?
キャバクラは、基本的にはキャバ嬢と楽しく会話をする場所です。
会話を通して癒されたり、元気をもらったり、愚痴を聞いてもらったり、鼻の下を伸ばしたりする場所です。
しかし、中には不思議なお客さんもいます。
それは、無口で話そうとしないお客さんです。
多くのキャバ嬢たちは、そのようなお客さんに対して「この人、何をしに来たの?」と思うばかりで、どうしてよいかわからなくなるものです。
しかし、ナンバーワンになるようなキャバ嬢は、何もしないということはありません。
複数のナンバーワンキャバ嬢が言っていましたが、そのような無口なお客さんに対しては、単純な質問を繰り返すのだそうです。
たとえば、
最近の歌舞伎町、年々人出が少なくなってきたと思いませんか?
最近、面白いテレビが少なくなりましたよね?
今日、いつもより髪を盛ってみたんです。かわいくないですか?
などの質問です。
上の二つはYESと答える人が多いと分かっている質問ですから、お客さんは「うん」とか「まあ」とか答えることでしょう。
三つめの質問にしても、キャバクラに来ているお客さんは、キャバ嬢特有の盛り髪を極端に嫌うということは考えにくいものですから、お客さんのYESを引き出せる質問です。
このように、お客さんがYESと答える質問を意図的に繰り返します。
そうすれば、お客さんは徐々にリラックスし、口も開くようになってくるのです。
ただし、ここでの注意はあまりにも単純すぎる質問でYESを引き出さないということです。
たとえば、
今日は飲んできたんですか?
このお店は初めてですか?
今日は雨でしたね?
などという質問は、お客さんがもっと無口になる可能性があります。
なぜならば、フリー客に着くキャバ嬢の多くが、会話のとっかかりとしてこのような質問をするからです。
いくらYESを引き出しやすいからと言って、お客さんは内心「またこのやりとりか」と思われてはいけません。
無口でつっけんどんに見えるお客さんも、本心では会話を楽しみたいと思っているのです。
それなのに、つまらない質問でYESを引き出そうとしても、お客さんはシラけてしまいます。
「今日は飲んできたんですか?」などといわれて、嬉々として「そうだよ!」と答えるお客さんはあまりいないでしょう。
普通、キャバクラはどこかで一杯やってから行くものですし、入店時間が早くなければ、多くの場合飲んでから来ているはずです。
飲んできたのは当たり前であり、あまりにもつまらない質問です。
「このお店は初めてですか?」という質問にしても、初めて来るからこそフリー客なのであって、あまりにもわかりきった質問です。
もし、何回か来店しているのにこのような質問をしているならば、論外です。
「今日は雨でしたね?」という質問も、同じくあまりにも当たり前のものです。
このような質問をするキャバ嬢は、到底売れっ子にはなれません。
普通のお客さんでさえ、このような質問には「またこのやりとりか」とうんざりしてしまうのです。
しかし、YESかNOかを考えたときにYESになる可能性が高いとしても、あまり聞かれない質問であったり、YESと答えるまでにちょっと考えたり、楽しみがあったりする質問は効果的です。
しかも、YESを繰り返していくと、お客さんはどのような質問にもYESと答えたくなってくるのです。
そして、YESは肯定でポジティブであり、相手の発言に同意するものでもあります。
同じ意見を持った人同士は仲良くなりやすいもので、YESをたくさん引き出してくれるキャバ嬢に好意を抱くようになってしまいます。
あるナンバーワンキャバ嬢は、このテクニックをよく使っています。
そして、無口なお客さんに対しては、あえて去り際に名刺を渡すのだそうです。
YESをたくさん引き出しておき、別れ際に名刺を渡して、
またお店に遊びにきて。特別な名刺あげるね。
と言います。
無口なお客さんは、これに対しても
うん、また来るよ(YES)
と言い、その約束を守ろうという意識を潜在的に持つようになり、本当にまた来店してくれるのです。
皆さんも、無口なお客さん対策として、YESを引き出す質問をたくさん考えておくと、どこかできっと役立つはずです。
同伴を有効活用する
同伴をすると、キャバ嬢には同伴ポイントが付きます。
お店によっては、同伴バックとしてお金が支払われることもあります。
しかし、同伴の活用方法はそれだけではありません。
同伴の際には、たいていの場合、どこかで食事をするものです。
お寿司やレストランということが多いものですが、場所はどこであれ、食事を楽しむのが一般的です。
食欲は、人間の三大欲求の一つです。
残る二大欲求は性欲、睡眠欲ですが、人によると知識欲ということもあります。
これらの欲求の中でも、食欲は特に大きなものです。
腹が減っては戦はできぬという言葉のとおり、食欲が満たされなければ色々なところで不都合が生じます。
私も非常に貧乏した時代がありましたが、あまりにもお腹がすいていると、性欲はそれほど起こらなくなりますし、お腹が減って寝られないということもあります。
知識欲に関しても、お腹が減った状態では勉強する気もなかなか起きないものです。
食べるという行為は、人間にとって非常に本源的であり、重要なものです。
実際、食べるという行為をとっているとき、人間はある程度リラックスすることができます。
また、会話がかみ合わない時でも、口にものが入っていれば反論しづらくなるということもあります。
そのため、話しにくいことを話すときや、うまく話を進めたいときなどは、相手と食事をしながら話すのが良いのです。
あるナンバーワンキャバ嬢は、このことを体験的に知っていました。
つまり、食事の際のリラックス効果を利用して、お客さんとの交渉をうまく進めてしまうのです。
彼女のお店では、定期的にキャンペーンを行っており、期間限定の優待チケットも発行していました。
お店はキャバ嬢たちに優待チケットを売るようにノルマを課し、売れればキャバ嬢にバックを支払う仕組みになっています。
同僚のキャバ嬢たちは、お店での接客のときに優待チケットを売ろうとしてなかなかうまくいかないのですが、ナンバーワンの彼女は同伴を活用して売りさばいていました。
同伴中にはものを食べ、リラックスしているタイミングです。
それだけではなく、キャバ嬢は私服であるため、デート気分でもあります。
キャバクラ店の中でお客さん対キャバ嬢のタイミングに比べると、かなりリラックスしているといえます。
このタイミングで、彼女は、
ねえ○○さん。今キャンペーンしててね、優待チケット売ってるの。
チケット使えば時間もお得になるよ。キャンペーンのときって混むことも多いけど、優待チケットがあったら優先的に入れるし、すっごくお得だよ。
今日も使えるから、一枚どうかな?
などと持ちかけます。
この交渉は非常に巧みです。
お客さんはリラックスしていますし、同伴の後はどうせお店に行くのだからという気持ちで、ついチケットを買ってしまうのです。
お客さんが怒ったらどうする?
キャバクラは楽しく飲む場所ですが、このお酒が厄介事の引き金になることがあります。
酔いが回ってくると、ついつい気が大きくなるお客さんも多いものです。
気が大きくなれば、態度も大きくなります。
そうなると、中には普段ならばほとんど気にしないことでも、クレームをつけたくなるお客さんもいます。
たとえば、煙草を吸おうとした時に、キャバ嬢が火をつけるのが少し遅かっただけで、
客が煙草くわえたんだからさ、すぐ火をつけなきゃ。気が利かないね。
などと怒ることもあります。
このようなお客さんはキャバ嬢から嫌われるものなのですが、ナンバーワンキャバ嬢はこのようなお客さんでさえ取りこんでしまいます。
お客さんをなだめるスキルにたけているのです。
煙草の火をつけるのが遅れて怒られたならば、次のように返します。
ごめんなさい。○○さんが煙草吸おうとしてたの気づいてたんだけど、今日は飲みすぎてるし、煙草も吸いすぎてるし、体に悪いと思ってちょっとためらっちゃったの。あと、○○さんって怒った顔も素敵だな。
酔っ払っていなければ、このようなことはお世辞であると気が付きそうなものです。
しかし、酔っ払って怒っているお客さんには、このような返答が意外にも効果的です。
もし、
あ、ごめんなさい。
とだけ言って火をつけたならば、お客さんの機嫌は直らず、ブツブツ言われることでしょう。
お客さんによってはさらに怒って、
なんだ、その態度は!
などと言ってくる可能性もあります。
そうなってしまえば、次から指名してくれなくなるかもしれません。
ナンバーワンキャバ嬢たちは、怒ったお客さんをうまくなだめるスキルを持っているのです。
まとめ
ナンバーワンキャバ嬢に話を聞いてわかったことは、誰もがプラスアルファを持っているということです。
些細なことに誰よりも気をつけていたり、ひとつのテクニックを誰よりも磨いていたり、誰よりも勉強熱心だったりするのです。
些細なことに誰よりも気を付けていれば、お店で一番気が利くキャバ嬢になることでしょう。
特定のテクニックを誰よりも磨いていれば、テクニックによってはお店で一番輝くキャバ嬢になるものです。
誰よりも勉強熱心なキャバ嬢は、先輩キャバ嬢や当サイトのようなものからさまざまなものを吸収し、お店で一番可能性あふれるキャバ嬢になることでしょう。
皆さんも、上記のテクニックでもよいですし、当サイトで紹介しているテクニックでもよいですから、何か一つ輝くものを持つと、競争に勝ち抜くことができるはずです。
すべてにおいて一番になるというのはよほどの才能がなければできないものですから、総合的に売れっ子の基準を満たしたならば、なにか一つ輝くものを持つように心がけてはいかがでしょうか。